まるで別人?特別支援学校1年生の自閉症息子。入学式は大荒れ大泣き!登校しぶりも覚悟していたけれどーー母の考察

ライター:ぼさ子
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絶対情緒が乱れて登校しぶりになるだろうと覚悟していたのに…。今年の春から特別支援学校の新一年生として入学したわが家の息子ほぺろう。ガラリと変わった新しい環境の中で(今のところですが)、母の予想を覆すほど毎日やる気満々!? 『癇癪の代名詞』とまで思っていたわが息子なのにこの変貌。私が一番信じられない…!

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監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

あのウチの息子が!?新生活で絶対崩れると思っていたのに

特別支援学校の入学式では、大荒れを覚悟した母。
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自閉スペクトラム症と知的障害のある、わが家の息子ほぺろうは、今年の春から新一年生として特別支援学校に入学しました。

もともと切り替えが苦手で、特に場所見知りが強いほぺろう。年少で保育園に入った当時は丸一年ほど毎日泣いているだけの状態で、保育園に慣れたかな?と思えるまでにずいぶん長い期間がかかりました。

特別支援学校の入学式もそれはもう大泣き…。その様子を見ている限りでも、この先の新しい環境と生活を想像すると大荒れ必至だろうなと私は覚悟していました。学校ではもちろん自宅でも癇癪大爆発間違いナシだと思っていたし、「今年一年は とにかく環境に慣れる事だけを目標にしよう…」と多くを望みませんでした。
ところが…

GWも過ぎ、そろそろ本格的にイヤイヤが始まるだろう…そう身構えていたのですが、私の予想を覆すが如く、これまでのほぺろうとは一味違う!歯磨き・お着替えなど、今まで見たことがないくらい自主的にやる気満々で朝の様子が別人のよう。「早く学校に行くぞー!」と言わんばかりに私の方が急かされています。

「え…ウソ…。あなた本当にあのほぺろうさん!?」と実の母親でさえも疑ってしまううれしい変化を見せてくれていますが、良いときは良いときなりの理由を探ってみたいと思いました。
ところが自閉症のある息子は現在、歯磨き・お着替えなど、今まで見たことがないくらい自主的にやる気満々。
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考察。入学後の変化

全て私が働きかけたものではなく あくまで結果論ですが、何がほぺろうにとって良かったのか考察してみました。

早寝早起きになった…保育園でのお昼寝ルーティンがなくなり現在は20時半には電池切れ。遅くても朝5時半には飛び起きて自分でカーテンを開け、お日さまを浴びる。自律神経が整っているのかも?

特別支援学校は過ごしやすい…プロの先生たちによる手厚い支援。視覚支援も充実しているので、見通しが立てやすく不安なく過ごせているのかも?

無理のない短時間活動…まだ一年生なので下校時間が早く、現在放課後等デイサービスに通う日数も少なめなので、ほぺろうにとっては無理のない範囲なのかも?

好きな科目は給食…偏食なりに楽しみにしているらしい?
早寝早起きになった。特別支援学校が過ごしやすい。無理のない短時間活動。好きな科目は給食。
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上記の事項もリンクした上で、ほぺろうの様子を見ていると、学校を楽しんでいる根本のやる気の出どころがほかにもあるような気がしています。

根本的なやる気。二つの自己肯定感

担任の先生から普段の様子のお話を聞いて感じた私の憶測ですが、ほぺろうは今、自己肯定感が著しく上がっているのではないかと思いました。

1.個人に合わせた課題で「できた!」が増えた
就学前お世話になっていたのは、いわゆる普通の保育園。いわば定型発達の子どもたちがほとんどという環境で、ほぺろうは一見無関心に見えても「自分だけできない」と悔しく思う瞬間があったのかもしれません。特別支援学校での個人に合わせた課題は、ほぺろうの内面にとって大きな変化だったと思います。
個人に合わせた課題で「できた!」が増えた様子。
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2.お友達との関わりの中で「頼られてる」という実感
保育園では定型発達の子どもたちに囲まれて、ほぺろうは常にお世話される立場でした(先生達はほぺろうの身辺自立を促してくれましたが、どうしてもその年ごろの周りの子は誰かのお世話をしたいものなので…)。

私から見たらお友達に構ってもらえるのはありがたいことだし、良い刺激になってると思っていたのですが、何なら年下の子からもお世話されていたほぺろうにとっては周りが良かれとやってくれたことでも、心の中では思うところがあったのかもしれません。

でも今は、さまざまな特性のある子どもたちが集まる特別支援学校で、先生に頼られたりお友達を助けたりして(できているかは別ですが)、「自分だって役に立っている」という実感が育っているように見えるのです。
お友達との関わりの中で「頼られてる」という実感を得られている様子。
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自宅だけでは得られない、社会で自分の価値を見出すという経験を、小さなほぺろうは今ようやくしているのかもしれません。
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