小6ASD娘の友達トラブル。いじめはエスカレートし、悪口、仲間外れは続いて…不登校を選んだわが家の場合――発達ナビユーザー体験談

ライター:ユーザー体験談
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【発達ナビではユーザーさんからの子育てエピソードを募集中!今回は「不登校、いじめ」についてのエピソードをご紹介します】
現在21歳の娘。12歳のころに自閉スペクトラム症の診断を受けています。相手の気持ちを考えたりすることが苦手な娘。正義感が強いこともあり、友達相手にしなくてもよい指摘をしてしまいトラブルなども度々起こしていました。今回はそんな娘が小学校6年生のころにいじめからの不登校になったお話です。

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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

自閉スペクトラム症のある娘、友達トラブルからのいじめが発覚!?

現在21歳の娘。12歳のころに自閉スペクトラム症の診断を受けています。相手の気持ちを考えたりすることが苦手な娘。正義感が強いこともあり、友達相手に指摘しすぎてしまい、友達から反論されると言い返せず、パニックや癇癪を起こす、というトラブルを度々起こしていました。

娘の小学校はクラス替えもない小さな学校です。しかもクラスの半分程は幼稚園から一緒で長いと8年間一緒に過ごすことになります。小さいころからトラブルをよく起こしていた娘は幼稚園でも仲間外れになることも多くありました。年齢が低いときはそれでも翌日には仲良く遊べていたりしていたのですが、年齢が上がるにつれ、だんたんといじめへと変わっていきました。

先生のいるところでは仲のいいふり、いないところで娘1人に対し、複数の生徒から娘の行動や言動を責め立てられたり、気づくように陰口をたたくなどされていたようです。私がそれに気づいたのは娘が小5のとき。夜中にすすり泣く娘に気づきいじめられていることが発覚したのです。
夜中にすすり泣くASDのある娘に気づきいじめられていることが発覚したのです。
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娘がいじめられていることを学校に話したけれど

私は急いで学校へ出向き話をし、担任に相談をしました。クラスみんなで仲良くしようと伝えてもらい、お互いさまだと仲直りの場をつくってもらい、一見すると大丈夫なように感じていました。一旦は解決したようにも思いましたが、小6のときに再発しました。

当時、小6と小5の生徒同士の仲がよくありませんでした。しかし、娘は近所の小5の女の子と仲良く、よく一緒に過ごしていました。それが気に入らなかったのでしょう、朝登校するときに同級生に取り囲まれ嫌がらせを受けることが続いたようです。
朝登校するときに同級生に取り囲まれ嫌がらせを受けることが続いていたASDのある娘。
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いじめはどんどんエスカレートしていきました。

仲直りをするふりをしてメールで3人(娘、Aちゃん、Bちゃん)で遊ぼうと連絡が来たと思ったら、Aちゃんから「その日行けなくなったから、Bちゃんと2人で遊んで」と連絡、それならBちゃんと2人で遊ぼうと思ったらすぐにBちゃんからも「行けなくなった」と連絡が。結局「やっぱり娘ちゃん抜きで2人で遊ぶね」と言われ、娘がショックを受けている様子をAちゃんとBちゃんは一緒に見て楽しんでいるようでした。
いじめはどんどんエスカレート。仲間はずれにされてしまうASD娘。
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いじめのストレスでとうとう学校から呼び出しが

このようなことが続き、とうとう娘も参ってしまい、ある日学校で自分のお腹を殴ってしまったようです。スクールカウンセラーの先生の話だと、キャンプのためのジャガイモの収穫をしていたときに、娘の触った芋は汚いから嫌だと悪口を言われた直後に、自分のお腹を殴り始めたとのことでした。
ある日学校で自分のお腹を殴ってしまったASD娘。学校からは呼び出しが…。
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そのようなことがあり、私は再度学校へ。何度も話し合いをしましたが学校側からは「担任も病んでしまっています」「あまり話を大きくするとお母さんも保護者間でやりづらくなりますよ」などと言われました。解決する道筋も見えず、落胆しました。
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これ以上通わせられない!不登校を選択

このまま登校を続けさせたら娘は潰れてしまうかもしれないと思い、私は無理して登校させることをやめました。

そして、市がやっている教育支援センターに通わせることを決めました。支援センターでは簡単な勉強、ゲーム、工作などを行い、また夏休みにはキャンプもありました。娘は学校へのしがらみがなくなり、とてもホッとした様子でした。

結局いじめ問題は解決しないまま娘は小学校を卒業しました。地元の公立中学へ行くことはやめ、私立中学を受験をし、環境を変えた娘。元気に登校はできましたが、やはり友達関係は難しく、中学に行っても度々友達トラブルを起こすことはありました。

娘は小さいころからとても感情的で私自身、「なんで…」と、娘を気持ちの面で突き放してしまうことがありました。娘との関係をどうにかしたいと思う反面、向き合い方に悩んでもいたことも事実です。もう少し違う関わり方もできたのではないかと、今なら思います。

それでもやはり、小学校へ無理して行かなくていいと判断したこと、中学受験をさせたことは、間違ってはいなかったと思っています。

現在の娘に当時の心境を聞いてみて

現在娘は21歳。やっと娘と向き合うことができ、当時の話などもするようになりました。

やはりいじめは娘にとってもとてもつらかったようです。「お母さんに学校に行くことを止めてもらったことで、とても気持ちが楽になった」「教育支援センターはとても楽しかったけれど、本音としてはやっぱり普通に小学校に通って、卒業したかったな」となどと話してくれました。

今でも全てを吐き出せている訳ではないようですが、その後高校生になり、いじめていた子たちに偶然会ったときも、当の本人たちは全く娘のことを覚えておらず、「苦しんでいるのは自分だけ?」と、とても複雑な気分になったようでした。

今の娘との関係も、あのとき無理に学校に行かせずに教育支援センターで安心して過ごせる居場所をつくってもらい、しんどい中をなんとか乗り越えてきたからこそあるものなのかな?そうだったらいいな、と感じています。

イラスト/SAKURA
エピソード参考/るみちゃん
(監修:井上先生より)
2013年に政府はいじめ防止対策推進法を制定しました。娘さんのいじめに関する問題が起きたちょうどそのころではないでしょうか。学校の対応はこの法律に照らせば全くよくないもので、学校の協力なしにこのまま通学させても娘さんにとって良くないという判断は適切だったと思います。
学校でのつらい出来事を誰かに相談できることがいじめの防止のための第一歩となります。思春期の時期は、親を苛立だてるような言動をしてしまうことも多いと思いますが、家庭で子どもが先生や友達の愚痴を言ったり、弱音をはいたりできるように聞いてあげることが大切です。
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