HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは?診断は受けられる?「繊細」「敏感」などの特徴と対処法、発達障害との関係について解説【専門家監修】
ライター:発達障害のキホン
HSP(エイチ・エス・ピー)は、「生まれつき感受性が強く、敏感な性質を持った人」を指す言葉で、Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略称です。
極めて(Highly)感じやすい(Sensitive)人(Person)という意味で、「敏感すぎる人」「とても繊細な人」と訳されています。HSPは医学的な診断名ではありません。この記事ではHSPの概念や、特徴、対処法、発達障害との関係などについて解説します。
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
生まれつき繊細な人「HSP」とは?
HSP(エイチ・エス・ピー)は、「生まれつき感受性が強く、敏感な性質を持った人」を指す言葉で、医学的な概念ではありませんが、視覚、聴覚、嗅覚などの感覚が鋭いために、さまざまな刺激を受けやすいと考えられています。感受性の高さから「敏感な人」「繊細な人」といわれることもあります。
HSPは、Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略称です。極めて(Highly)感じやすい(Sensitive)人(Person)という意味で、「敏感すぎる人」「とても繊細な人」と訳されています。米国の心理学者、エレイン・N・アーロン博士が1996年に出版した著書の中で提唱した概念であり、病気や障害ではありません。
HSPは、Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)の略称です。極めて(Highly)感じやすい(Sensitive)人(Person)という意味で、「敏感すぎる人」「とても繊細な人」と訳されています。米国の心理学者、エレイン・N・アーロン博士が1996年に出版した著書の中で提唱した概念であり、病気や障害ではありません。
HSPの4つの面
HSPを提唱したエレイン・N・アーロン博士は、HSPの人には以下の4つの面があるとしています。
・深く処理する(Depth of Processing)
その場の空気や人の感情を読み取る能力に長けているため、簡単に結論の出るような物事であっても、深くさまざまな思考をめぐらせる。
・過剰に刺激を受けやすい(Over stimulation)
外部からの刺激に敏感なため、五感で受ける刺激に対して過度に反応しやすい。物音や光、食べ物の味やにおい、気候の変化等に対して敏感に反応する。
・感情の反応が強く、共感しやすい(Emotional response and empathy)
周りの人の気持ちを敏感に感じ取り、深く共感する傾向があるため、過剰に同調するなど、相手の感情の影響を受けやすい。
・些細な刺激を察知する(Sensitivity to Subtleties)
他の人が気づかないような物音や光、匂いなどの些細な刺激にもすぐ気づく。
・深く処理する(Depth of Processing)
その場の空気や人の感情を読み取る能力に長けているため、簡単に結論の出るような物事であっても、深くさまざまな思考をめぐらせる。
・過剰に刺激を受けやすい(Over stimulation)
外部からの刺激に敏感なため、五感で受ける刺激に対して過度に反応しやすい。物音や光、食べ物の味やにおい、気候の変化等に対して敏感に反応する。
・感情の反応が強く、共感しやすい(Emotional response and empathy)
周りの人の気持ちを敏感に感じ取り、深く共感する傾向があるため、過剰に同調するなど、相手の感情の影響を受けやすい。
・些細な刺激を察知する(Sensitivity to Subtleties)
他の人が気づかないような物音や光、匂いなどの些細な刺激にもすぐ気づく。
HSPの特徴とよくある悩み
HSPの特徴
HSPの場合、感度の高いアンテナを常に張っている状態だと考えられています。高感度のアンテナによって、さまざまな刺激を敏感に感じ取り過ぎるために、生活のあらゆる場面で、苦しい思いや悲しい思いをすることが多々あり、「生きづらさ」を感じやすいのです。
また、ほかの人が気づかないような些細なことを感知する傾向があるため、周囲からは「細かいことを気にしすぎる」「神経質」などと思われて、理解を得られないことがあります。
エレイン・N・アーロン博士によると、HSPは、全人口の15~20%、5人に1人程度と考えられていますが、HSPがない人の方が大多数であり、HSPについて人からの共感されにくいといわれています。そのため、周りに合わせようとすると無理をすることになり、消耗しやすくなります。さらに、「気にしすぎる自分がいけないのではないか」「自分がおかしいのかもしれない」と考えて、気持ちを飲み込むことも多く、自分に自信が持てなくなり、自己肯定感が低くなりがちです。
また、ほかの人が気づかないような些細なことを感知する傾向があるため、周囲からは「細かいことを気にしすぎる」「神経質」などと思われて、理解を得られないことがあります。
エレイン・N・アーロン博士によると、HSPは、全人口の15~20%、5人に1人程度と考えられていますが、HSPがない人の方が大多数であり、HSPについて人からの共感されにくいといわれています。そのため、周りに合わせようとすると無理をすることになり、消耗しやすくなります。さらに、「気にしすぎる自分がいけないのではないか」「自分がおかしいのかもしれない」と考えて、気持ちを飲み込むことも多く、自分に自信が持てなくなり、自己肯定感が低くなりがちです。
よくある悩み
HSPの場合、次のような悩みを持ちやすいと考えられています。
・大きな音や強い光が苦手
・小さな音や匂いも気になる
・些細なことでも、深く考えすぎる
・他人の言動に振り回されやすく、対人関係に疲れやすい
・緊張しやすい
・生活の急な変化に弱く、動揺しやすい
・映画やドラマの暴力的なシーンが苦手
・たくさんのタスクをこなさなければならなくなると、混乱することがある
・忙しくなると、一人で静かに過ごせる刺激の少ない場所にこもりたくなる
・「内気な人」「敏感な人」だと周りの人に思われている
・大きな音や強い光が苦手
・小さな音や匂いも気になる
・些細なことでも、深く考えすぎる
・他人の言動に振り回されやすく、対人関係に疲れやすい
・緊張しやすい
・生活の急な変化に弱く、動揺しやすい
・映画やドラマの暴力的なシーンが苦手
・たくさんのタスクをこなさなければならなくなると、混乱することがある
・忙しくなると、一人で静かに過ごせる刺激の少ない場所にこもりたくなる
・「内気な人」「敏感な人」だと周りの人に思われている