息子だけ「歩かない」「赤ちゃんのまま」だった1歳半健診。療育を紹介され…途方にくれた乳児期を振り返って今感じること【ユーザー体験談】
ライター:ユーザー体験談
わが家の息子は小学2年生。軽度知的障害や自閉スペクトラム症(ASD)があり、特別支援学級に通っています。息子の障害が分かったのは年中のころでした。ですが、その前にも「もしかして…?」と思うことがありました。今回はわが子の障害に気づいて、それを受け入れるまでのエピソードをご紹介します。
監修: 新美妙美
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室 特任助教
2003年信州大学医学部卒業。小児科医師として、小児神経、発達分野を中心に県内の病院で勤務。2010年信州大学精神科・子どものこころ診療部で研修。以降は発達障害、心身症、不登校支援の診療を大学病院及び一般病院専門外来で行っている。グループSST、ペアレントトレーニング、視覚支援を学ぶ保護者向けグループ講座を主催し、特に発達障害・不登校の親支援に力を入れている。
多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」の制作スタッフ。
予定日を1週間過ぎても生まれてこなかった息子
わが家の息子は小学2年生。軽度知的障害や自閉スペクトラム症(ASD)があり、特別支援学級に通っています。息子の障害が分かったのは年中のころでした。ですが、その前にも「もしかして…?」と思うことがありました。
私は里帰り出産をするために、出産予定日の1ヶ月前から実家に帰省していました。妊娠中、特にトラブルもなかった私。健診も終えて、予定日も過ぎたしいつ生まれてきてもいいぞ…!と期待していたら破水!病院に行くもなかなか生まれず3日が経ち、予定日から1週間が過ぎたころに医師からの助言で陣痛促進剤を使って出産をしました。
妊娠中とは対照的に、出産前後からの子育ては順調ではありませんでした。
出産してからも息子はなかなか授乳がうまくいきませんでした。吸う力が弱いのか、はたまた体力がないのか、すぐに飲むのをやめてしまうのです。
加えて今でも思い出すのは「とにかくおとなしいくて存在感がなかった」ということです。今振り返ってみれば、乳児のころからすでに発達の遅れの兆しがあったのかもしれません。
私は里帰り出産をするために、出産予定日の1ヶ月前から実家に帰省していました。妊娠中、特にトラブルもなかった私。健診も終えて、予定日も過ぎたしいつ生まれてきてもいいぞ…!と期待していたら破水!病院に行くもなかなか生まれず3日が経ち、予定日から1週間が過ぎたころに医師からの助言で陣痛促進剤を使って出産をしました。
妊娠中とは対照的に、出産前後からの子育ては順調ではありませんでした。
出産してからも息子はなかなか授乳がうまくいきませんでした。吸う力が弱いのか、はたまた体力がないのか、すぐに飲むのをやめてしまうのです。
加えて今でも思い出すのは「とにかくおとなしいくて存在感がなかった」ということです。今振り返ってみれば、乳児のころからすでに発達の遅れの兆しがあったのかもしれません。
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首が座らない、寝返りしない、お座りしない…健診は気になることだらけ!
0歳児のころにたびたびある乳幼児健診。1ヶ月健診は「問題なし」でしたが、そのあとの3~4ヶ月健診からは「要観察」だらけに!
「首座りが完全じゃない」から始まり、6~7ヶ月健診のときには「寝返りしない」、9~10ヶ月健診では「ハイハイせず、お座りも安定しない」…。
とはいえ、毎回「大丈夫!ここまでできていたらもうすぐできますよ!」と保健師さんがフォローをしてくれていたこともあり、初めての子育てでよく分かっていない私は「少し発達が遅れているけれどもうすぐできるなら大丈夫かな」とあまり深くは考えていませんでした。
「首座りが完全じゃない」から始まり、6~7ヶ月健診のときには「寝返りしない」、9~10ヶ月健診では「ハイハイせず、お座りも安定しない」…。
とはいえ、毎回「大丈夫!ここまでできていたらもうすぐできますよ!」と保健師さんがフォローをしてくれていたこともあり、初めての子育てでよく分かっていない私は「少し発達が遅れているけれどもうすぐできるなら大丈夫かな」とあまり深くは考えていませんでした。
1歳半健診、やっぱり何かおかしいと思い始め…
ゆっくりですができることは増えていた息子。ですが、周りの子どもの発達のスピードはすさまじく…1歳になり、保育園に入ると、その差は歴然。周りの子どもたちはどんどん歩くようになっているのに、誕生日が比較的早いにも関わらず、息子は歩く気配一切なし…。ハイハイのほうが楽なようでなかなかつかまり立ちもしませんでした。その姿をみて、さすがの私も「何かあるのでは」とうすうす思い始めました。
でもこれからグンと伸びるはず…と信じたい気持ちがあったのも事実です。そんな折、1歳半健診がやってきました。
健診に行ってみると…みんな歩いて走って喋って「子ども」になってることに衝撃を受けました。それに比べてまだハイハイなのは息子一人だけ…移動手段はハイハイのみ、そして言葉を喋らない息子はたった一人だけ「赤ちゃん」のようでした。
歩かない、喋らない、そしてそのころの息子はまだ指さしもしませんでした。積み木を積むことなんてもちろんできません。健診表もほとんど「できない」の項目に丸がつき、とても悲しかったのを覚えています。
それでも最近はつかまり立ちを始めたし、もうすぐ歩くこともできるはず…!という思いで小児科医の先生の問診を受けました。「まだ歩かないんです、最近つかまり立ちはしたのでもうすぐ歩けるとは思うんですけど…」と相談すると、先生は息子の様子を見て「この感じだと2歳過ぎまで歩かないと思いますよ。療育センターを紹介するので、そちらを受診されたほうが良いかもしれません。」と言いました。
「え…2歳過ぎまで歩かないかもしれないの?療育センター?やっぱりこの子には発達に問題があるのかもしれない…。私はどうしたら良いんだろう…」と途方に暮れてしまいました。今振り返ってもこの時期が一番落ち込んでいたと思います。
でもこれからグンと伸びるはず…と信じたい気持ちがあったのも事実です。そんな折、1歳半健診がやってきました。
健診に行ってみると…みんな歩いて走って喋って「子ども」になってることに衝撃を受けました。それに比べてまだハイハイなのは息子一人だけ…移動手段はハイハイのみ、そして言葉を喋らない息子はたった一人だけ「赤ちゃん」のようでした。
歩かない、喋らない、そしてそのころの息子はまだ指さしもしませんでした。積み木を積むことなんてもちろんできません。健診表もほとんど「できない」の項目に丸がつき、とても悲しかったのを覚えています。
それでも最近はつかまり立ちを始めたし、もうすぐ歩くこともできるはず…!という思いで小児科医の先生の問診を受けました。「まだ歩かないんです、最近つかまり立ちはしたのでもうすぐ歩けるとは思うんですけど…」と相談すると、先生は息子の様子を見て「この感じだと2歳過ぎまで歩かないと思いますよ。療育センターを紹介するので、そちらを受診されたほうが良いかもしれません。」と言いました。
「え…2歳過ぎまで歩かないかもしれないの?療育センター?やっぱりこの子には発達に問題があるのかもしれない…。私はどうしたら良いんだろう…」と途方に暮れてしまいました。今振り返ってもこの時期が一番落ち込んでいたと思います。