小学生が深夜0時就寝は母親失格!?発達障害兄弟の「寝かしつけ」に苦戦…次男のチックで気づいた、親のエゴ

ライター:スガカズ
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わが家には4人の子どもがおり、そのうち長男と次男には発達障害があります。
2人は小さいころからなかなか寝ない子どもで、夜の寝かしつけは気が重い仕事の1つでした。

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監修: 藤井明子
小児科専門医
小児神経専門医
てんかん専門医
子どものこころ専門医
どんぐり発達クリニック院長
東京女子医科大学大学院修了。東京女子医科大学病院、長崎県立子ども医療福祉センターで研鑽を積み、2019年よりさくらキッズくりにっく院長に就任。2024年より、どんぐり発達クリニック院長、育心会児童発達部門統括医師に就任。お子様の個性を大切にしながら、親御さんの子育ての悩みにも寄り添う診療を行っている。 3人の子どもを育児中である。

子どもたちは日中の刺激、やりたいことが気になって寝ない…私は悪戦苦闘

わが家の長男と次男には発達障害があり、昔からなかなか寝ない子どもでした。日中の刺激で脳が覚醒、日常生活に時間がかかる、やり残した事があると気になって終わるまで寝ようとしない、毎日のルーティンを変えるのが困難なので「寝るよ~」と声をかけてもなかなか寝ない。(イラスト、スガカズ)
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わが家の長男(ASD、ADHD)と次男(ADHD)は、小さいころからなかなか寝ない子どもでした。
日中受けた刺激から夜遅くまで脳が覚醒していたり、過集中でやりたいことを見つけると、1〜2時間は要します。加えて長男と次男は仲が良いので、お互いが次の行動の妨げになることが多いです。

ただでさえ日常生活(ごはん、お風呂、歯磨きなど)がスムーズにいかないなかで、やりたいことを始めて過集中に陥ってしまうと、満足するころには日をまたいでしまいがちに。かといって、時間を守らせて22時に布団に入れたとしても、その日やりたいことが積み残された状態だと子どもたちは眠りません。

また、次男は情緒不安定になることが多く、次男が情緒不安定になると一緒にいる長男にも影響します。

他者から感じた「見えない圧力」

学校や病院などから発達障害のある長男と次男の睡眠時間を質問されることがストレスに。他者から子どもたちの睡眠時間をうまく確保できていないことを指摘されるたびに、自分が「母親失格」の烙印を押されたような気がしていました。(イラスト、スガカズ)
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また、学校や病院などからときどき子どもたちの睡眠時間を質問されることがあるのですが、質問に答えるたび、ストレスを感じていました。
答えたあとは「睡眠時間が平均よりも少ないこと」や「睡眠時間が少ないことがもたらす影響」について指摘されるからです。
児童精神科の先生からもよく指摘されていました。先生は、医師として子どもたちのことを考えて発言されていることは重々承知しています。
ですが、当時の私は他者から子どもたちの睡眠時間をうまく確保できていないことを指摘されるたびに、自分が「母親失格」の烙印を押されたような気がしていました。

次男がチック症になってから気づいたこと

次男が小1のころ、私と次男の関係はよくありませんでした。
当時次男は小1の壁にぶちあたっており、私はどうしても次男の悪目立ちするところばかり気になってしまい、次男に怒ってばかりでした。もちろん怒る原因の一つに、「夜寝ないこと」もありました。
そんな日々を送っていたある日、次男はストレスから「チック症」を起こしました(こわばった表情でモゴモゴと口元を頻繁にゆがませていました)。
そのときの周囲や本人の意見、家庭環境から、「子どもたちをコントロールすること」ではなく、「子どもたちと気持ちよい時間を過ごすこと」のほうが重要だと気づきました。
次男のチックをきっかけに「子どもたちをコントロールすること」ではなく、<b>「子どもたちと気持ちよい時間を過ごすこと」</b>の方が重要だと気づきました。(イラスト、スガカズ)
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私が子どもの睡眠時間を確保したいと思うのはなぜか?

私はなぜそこまで躍起になって子どもたちに眠ってほしいと思ったのでしょうか?
それにはこのようなことが挙げられます。

【子ども】
・生活のリズムが安定しやすいから
・就寝時間が決まっていることで、物事の始まりや終わりを知ることができ、社会生活を送る上での『決まり』も学べるから
・成長の遅れ、集中力、疲労感などに影響があるとされているから
【私】
・子どもたちが早く寝ることで、親がほかの仕事(家事、育児、仕事)をこなせるから
・親の自由時間、睡眠時間も確保できるから
・他人から指摘されて自分が落ち込むことが減るから

こうして振り返ってみると、眠ってほしい理由は、よくも悪くも自分本位であるということが分かりました。
「どうやら世の中的にはそういうことが良いとされているから」「他者から指摘されるのがいやだから」「自分の体が楽になるから」という理由が大半になります(「自分の体が楽になるから」という理由は、自分のメンタルに影響するので大事だと思います)。

当時の次男は学校生活を送ることがそもそも難しく、情緒不安定になっていました。
そんな中で、「就寝時間が決まっていることで、物事の始まりや終わりを知ることができ、社会生活を送る上での『決まり』も学べるから」と思って無理に寝かせようとしても意味がありません。
子どもたちが気持ちのよい日々を送れるようにすること。それが一番大事だと気づきました(当たり前のことなのかもしれませんが、当時の私は余裕がなく、目の前のことしか見えていませんでした…)。

個々の入眠しやすいパターンは利用する

とはいえ、「そろそろ寝たほうがいいよ」と子どもたちに伝える必要はあります。
また、子どもたちそれぞれが入眠しやすいパターンを知り、最低限対応することだけはしようと思いました。
発達障害のある長男と次男、それぞれの入眠しやすいパターンを利用することにしました。長男は寝る前にオルゴールの音を聴く、次男は家庭用プラネタリウムを活用することで入眠しやすくなりました。(イラスト、スガカズ)
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いろいろと模索する中で、入眠しやすいパターンが分かってきました。
長男はオルゴール、次男は家庭用プラネタリウムといったふうに、それぞれの特性で有効なものが違っていることが分かりました。
そのほかに、「部屋を予め暖める」、「寝る前に手足をマッサージする」、「寝る1時間前は照明を暗くする」なども試しました。
手足をマッサージするのは子どもたちも気持ちよさそうにしてはいましたが、子どもが4人いて、毎日することは難しかったので「お母さんが大変になってきたからやめるね」と伝えました。
子どもたちが寝室に行ってからは具体的で実行しやすい指示になるように心がけました。たとえば「早く寝て」「しゃべらないで」「静かにして」ではなく「お布団の中で話すときはアリさんの声にしてね」など。(イラスト、スガカズ)
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また、子どもたちは寝室に行ってからも騒がしくしていることが多いのですが、「お布団の中では寝て」「しゃべらないで」など難しくて曖昧な指示ではなく、「お布団の中で話すときは”アリさんの声”にして」など、具体的で実行しやすい指示になるように気をつけました。
私は2人に「おやすみ」と言ってしばらくしてから別室で寝ます。別室であれば子どもたちが起きていてもイライラせずに済みます。

「他者の意見は気にしないでいい」と、今なら思える

無理に寝かせようと躍起にならなくなってからは、私自身、育児が楽になったような気がします。
そんな私の様子を見て、「遅くまで起きていても注意しない」「ルールに無頓着」だとパパは思うらしく「もっと厳しくしたほうがいい」と指摘することがありますが、私はこのままでいいと思います。
昔から他者から「見えない圧」を感じていたけど、実際子どもたちと一緒にいるのは自分なのだから、自分たちが楽な方法がよいですし、他者の意見はあまり気にしないでいいと思っています。
執筆/スガカズ
(監修:藤井先生より)
スガカズさんが長男さん、次男さんの睡眠がうまく進まないことで、睡眠時間を確保したい理由を書き出されたのはとても良いですね。そのことを通じて、お子さんが気持ちよく過ごせることが第一と思うに至ったのですね。発達障害であっても、なくても、子どもは親の思い通りにならないことが多々あります。発達障害の特性があればなおのことです。「子どものため…」と思う声かけや、良かれと思った行動も、実は親自身が周りからどう見られるかなど気にされての行動だったという場合もよくあります。もちろん、親御さんの気持ちが安定するのも大事ではありますが、お子さんが気持ちよく過ごせることを第一にという視点は、今後の子育てにおいても大切な指標になりますね。
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