発達が気になる子の多動・乱暴さ・整理整頓問題は「新五感」を育めば解決!?「遊び」で期待できる効果とは【まなびフェスタレポート】

ライター:発達ナビ アライアンス プログラム
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株式会社アネビー
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「片づけが苦手」「着替えが遅い」「乱暴な行動が目立つ」。子どものこんな様子に、イライラしたり、叱ってしまうというのは、子育てのお悩みの代表格。遊具メーカーのアネビーは、困りごとの「なぜ?」を分解し、遊具や遊びで解消へと向かう提案をしています。
2023年3月5日の「オンラインまなびフェスタ」に、アネビーで一人ひとりの子どもに合わせた「発達につながる環境」を提案している斎藤氏が登壇。発達障害のある子どもによく見られる5つの困りごとと遊びで期待できる効果についてのお話をお届けします。

子どもの発達について知っておきたいこと

「困りごとを遊びで解消する」のまえに3つのポイントーー1.困っているのは誰? 2.急がばまわれ 3.汎化(はんか)
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発達障害のある子どもの日常には、その特性によってさまざまな困りごとが出てくることがあります。「走り回って止まらない」「高いところに登りたがってヒヤヒヤ!」など、保護者のみなさんが困ってしまう場面が幾度となくあるでしょう。

ただ、このときに忘れてはならないのは、「本当に困っているのは誰か?」という視点です。発達障害のある子どもは「周りを困らせる子」と思われがちですが、子どもたちは周囲を困らせようとしているわけではありません。行動の背景には、その子自身の困りや、そう行動したい理由が必ず隠れています。

とくに、発達障害のある子どもによく見られるのが、感覚のびん感さやどん感さです。たとえば、音や光を強く感じすぎてしまう子どもは、その強すぎる刺激から逃げようとして走り回ったり、動き続けたりすることがあります。また、自分の体が自分のものであると感じにくい子どもたちは、その感覚をなんとかとらえようとして飛び跳ねたり、くるくると回ったりすることも。子どもの行動を観察し、感覚過敏や感覚鈍麻がないかをさぐってみることは、困りごとの解決法を考えるためにも役立ちます。

また、子どもの発達は一朝一夕に進むものではありません。適切な遊びによって子どもの発達は促されますが、即効性は期待できないことも知っておきたいポイントです。時間をかけ、総合的な人間力を育んでいくのが遊びの力です。

これから紹介する遊びには、一見「この遊びがどうして困りごとの解消につながるの?」と不思議に思われるものもあるでしょう。「汎化(はんか)」という概念を知っていると、子どもの遊びをゆったりとした気持ちで見守れるようになるかもしれません。汎化とは、一見関係ないように見えることでも、それができるようになることで、別の場面でも能力が発揮できるようになることを言います。遊びの中でさまざまな体の動かし方を体験し、いろいろな活動をすることが、日常生活の学習にもつながります。

困りごと1・とにかく「かけ回る」

走り回る背景にはいくつかの理由がありますが、遊びが有効なアプローチとなるのが「刺激を求めて走り回る」場合です。

バランス覚を刺激する遊びを取り入れよう!

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バランス覚とは、体の傾きや揺れ、加速、回転などを感じる感覚です。地球の重力を感じる感覚と言い換えることもできるでしょう。重力を感じ、その重力に対して垂直を保つことで、自分の体の基本となる「軸」がつくられます。かけ回る子どもは、このバランス覚が鈍感な状態です。地球の重力を感じる力が鈍いため、その感覚を求めて走ったり、はねたり、くるくる回ったりする、と考えられるのです。

そこでおすすめなのが、バランス覚を刺激する遊具や遊びです。ブランコや回転遊具、すべり台などは、往復の揺れや回転、下に向かっての加速などによってバランス覚を刺激し、重力を感じるのにちょうどいい遊具です。

おうちでは、でんぐり返し遊びなどもおすすめ。ごろんと転がる回転は、バランス覚に働きかけます。また、バスタオルに子どもを乗せて、大人が引っ張ってあげる「バスタオルスライダー」も楽しい遊び。加速と止まるときの変化がバランス覚を刺激します。大人があおむけに寝転がり、すねの上に子どもを乗せて上下させる「おとな飛行機」も、バランス覚を養うのによい遊びです。

困りごと2・「高いところ」が好きすぎる

すぐに高いところに登りたがる子どもも、よく見られます。落ちては危険なので大人はドキドキしますが、高いところが好きな背景にもいくつかの理由が考えられます。

高いところに登ったときに、「すごいね」「そんなに登れたの?」などと褒められたりして、登ると褒められると誤学習してしまった状態もあるでしょう。あるいは「高さの刺激が好き」という子どももいれば、「飛び降りるのが好きだから登る」という子どももいます。

高さの刺激が好きな子どもには、バランス覚に働きかける遊び

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高さの刺激が好きな子どもには、バランス覚の感じにくさが隠れていると考えられます。高いところに身を置くと、地面にいるよりも体を意識でき、バランス覚にたくさん刺激が送られます。その刺激を求めて、高いところに登りたがるのです。

ブランコ、回転遊具、滑り台のほか、アスレチックネットなど、安全と挑戦のバランスがとれている遊具を利用して、高いところで十分にバランス覚を味わわせてあげましょう。

飛び降りるのが好きな子どもには、ボディ覚に働きかける遊び

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飛び降りるのが好きな子どもには、ボディ覚に働きかける遊び イメージ
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高いところから飛び降りるのが好き、という子どももいます。その背景にあるのはボディ覚の鈍感さです。

ボディ覚とは、自分の体がどういう状態にあるのかを、自分自身で感じる感覚のことです。ボディ覚が鈍いと、たとえば椅子に座ると膝から下がなくなったように感じる、と話す子どもも。自分の足はちゃんとあるんだと感じるために、足をぶらぶらと動かし続けるのだと言います。

高いところから着地すると、体重の何倍もの力を感じます。その衝撃は、しっかり自分の足を認識させてくれるもの。登っては飛び降りる、という行動を繰り返す子どもは、ボディ覚を刺激し、自分の体をきちんと感じたい欲求があるのだと考えられます。こうした欲求を満たすのが、トランポリンやすべり棒のような遊具。はねたり、着地したりする動作が自分の体をイメージするのを助け、ボディ覚を培ってくれます。

おうちでボディ覚を刺激するなら、「おとな蹴上がり」がおすすめ。子どもと向き合って手を握り、ふともも、おなかと子どもが自分の力で登って、くるんと一回転する遊びです。また、「たかいたかい」のあとに、少し衝撃を感じられるように着地させてあげたり、ぎゅーっと抱きしめてあげたりするのも、自分の体の認識を育むのに効果的です。

困りごと3・片づけが苦手です

片づけが苦手になる理由の一つに、「方法が分からない」ことが挙げられます。空間認知が苦手な子どもに見られる困りごとです。

空間認知とは、自分を中心にして、周囲にあるものがどんな位置関係にあるかを把握する力のことです。空間認知力が低い場合、物が重なっていると奥や後ろにあるものが分からなくなったり、片づけの際にも「これはこの箱に入るのかな?」といちいち考え込んでしまう、といったことが起こります。

空間認知を育む遊具は?

空間認知を育む遊具 イメージ
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たとえばブランコで遊ぶと、往復の揺れで目の前の景色が大きく見えたり、小さく遠ざかったりする様子を経験できます。すべり棒やすべり台は、高いところから低いところへの移動で景色が変わり、遠近感や奥行きを感じる力が培われます。ゆっくりと長い距離を移動できる空中ケーブルなら、景色の変化をよりきちんと確認できますね。また、回転遊具ではぐるぐると回る景色の中で、自分はどこにいるのかを感じる力が育まれます。
空間認知を育む遊具 イメージ
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トンネル遊具も、空間認知を向上させるのにおすすめです。トンネルに入るにはどのくらいかがむ必要があるのかを考え、トンネルの中では空間内での自分の位置も感じられます。

また、砂場遊びも空間認知につながる遊び。砂の中に埋まっているものを取り出す体験は、物の重なりを認識させてくれます。また、スコップやバケツなど、砂場で使う道具も、物の大きさを体感することにつながります。

おうちで空間認知力を育むなら、おうちを舞台にした「宝探し」や、新聞紙をたくさんちぎって部屋にまき、新聞紙に隠れたものを探す「新聞紙プール」などがおすすめ。また、穴通しのおもちゃや、ペットボトルに小さなビーズを入れる遊びも手軽にできる空間認知遊びです。

困りごと4・「着替え」が遅い

着替えの遅さも、多くの保護者が悩む困りごとですね。着替えに時間がかかる子どもの中には、手先が不器用なために、なかなか袖に腕を通せない、ボタンを留めるのに時間がかかる、といった困りごとを抱える場合も多くあります。

ここでキーワードとなるのが「からだの地図」という概念です。自分の体がどうなっているのか、何かに触れたとき、自分の体のどこが接触しているのかを感じる力が、からだの地図。からだの地図が確立していないと、やりたい動作に対して、どう自分の体を動かしたらいいかが分かりにくくなってしまいます。

からだの地図を意識する遊びは?

からだの地図を確立するには、「砂場」「ネット」「トンネル」といった遊びや遊具が効果的です。

砂場で遊ぶと、体のあちこちに砂つぶがつきます。これは自分の体の境界線を認識するのに役立ちます。同様に、水遊び、泥んこ遊びやお風呂も、水や泥と自分の体との境界線を感じられる機会となります。トンネル遊びでは、どのくらい体を縮めればトンネルに入れるかと考えることで、自分の体の大きさも意識できます。ネットをくぐり抜けるような遊びも、体の大きさを意識することにつながります。
からだの地図を意識する遊び イメージ
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自宅では、「あわあわ大作戦」と題して、お風呂で泡だてたボディソープを体にたっぷりつけてあげるのもよいでしょう。ベビーマッサージやお風呂上がりの保湿ローションも、体の境界線を意識するのに役立ちます。
子どもを足の甲に乗せて、ガシンガシンと歩く「おとなロボット」や、あぐらをかいて座った大人によじ登る「おとなジャングルジム」も、からだの地図を意識し、いろいろな体の使い方を学べる遊びです。

「運動企画」を鍛えよう

スムーズに体を動かすためには、体を動かす順番を組み立てることが大事。これが運動企画です。私たちが何も考えずに歩けるのも、歩くための運動企画がしっかりできているからです。着替えの際も、着替えるための運動企画ができていれば、手間取らずにささっと着替えられるようになります。
運動企画を鍛える遊び イメージ
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運動企画を確立するには、意識をして体を動かす体験を繰り返す必要があります。そこで有効なのがクライミングやジャングルジム。「次は右手であそこをつかもう、その次は左足をここに乗せよう」といった具合に、手足の動かし方を意識することができます。

「物との対話」を十分に

袖にうまく手が通らなかったり、靴下の履き口が開きにくかったりして癇癪を起こしてしまう子どもも多いですね。ここで必要なのは、思い通りにならないときにも「だったらこうしよう」と考え、対応していく力です。
「物との対話」を促す遊び イメージ
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こうした力を育むのに適しているのが、「ぶらぶらリング」というアイテムです。くるくると回るリングに足をかけるには、リングの動きをよく見て、体をコントロールしなければなりません。ここでは、遊具の動きに合わせて動作を調整する、いわば「対話」に似たことが行われています。物との対話を十分にすることは、長い目で見れば他者とのコミュニケーションの取り方を学ぶことにもつながります。

困りごと5・「らんぼう」なんです

乱暴な行動に出てしまう子どものなかには、「力のめもり」が分からないことが理由というケースがあります。動作に適した力の入れ具合が分からないため、物を置くときにガシャン!と叩きつけるようになってしまったり、悪気はないのに友だちを強く押してしまったりということが起こるのです。

力の入れ具合を学ぶには、まず100%の力を出す体験が大切。まったく力を入れないゼロの状態、目一杯力を出した100の状態を知ってはじめて、半分の力が分かります。

「力のめもり」を知る遊びは?

重い井戸ポンプを「よいしょ!よいしょ!」と押したり、大型の積み木を移動させたりするなど、重量のある物を動かして、たくさん力を出させる遊びをしてみましょう。
おうちでも、重い物を運んだり、引っ張ったりするお手伝いや遊びを取り入れると、力のめもりが養われていきます。
「力のめもり」を知る遊び イメージ
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遊びの中で発達の土台が培われる

遊びには、5つの感覚に働きかけ、子どもの発達を促してくれる力があります。アネビーでは、その大切な5つの感覚を「新五感」と名づけました。
アネビーが名づけた「新五感」。タッチ覚、聴覚、視覚、ボディ覚、バランス覚のイメージ
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5つの感覚はそれぞれに相互作用を起こします。新五感がバランスよく育まれると、発達は一段階ステップアップし、姿勢を保持したり、場面に合わせて無意識のうちに筋力を調整したり、といったことができるようになります。最終的には、学習・運動・社会性につながる「非認知能力」の向上につながっていきます。
新五感と、子どもの発達の段階の図
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子どもの困りごとは、学習や運動、社会性の面であらわれることがほとんどですが、その困りごとを解消するためには、つまずきのある発達段階に戻ることが必要です。そして、すべての発達の土台となるのが、新五感だと私たちは考えています。新五感は、体を使った遊びの中でしか育むことができない、と言われています。

発達障害の感覚統合療法でも、ブランコやすべり台などの遊具を使った活動が取り入れられています。ボディ覚やバランス覚、触覚などの相互作用を起こし、その感覚を統合させることが、子どもたちの生きる力に結びついていくのです。

遊びの重要性を知って見守ろう

子どもが夢中になれる遊びには、発達によい影響を与える理由がたくさん!日々の困りごとの解消にも、遊びは重要な役割を担っています。大人が遊びの意義を知っていると、日々の公園遊びやおうちでのコミュニケーションももっと充実するはず!

子どもが公園から帰りたがらないとき、同じ遊具で繰り返し遊びたがるときにも、「この子は今、バランス覚を育てているんだな」「地球の重力をたっぷり感じているところなんだね」と考えられると、見守る心のゆとりにもつながるでしょう。
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