イヤイヤ期はいつから、なぜ起こる?対応や発達障害との関連/医師QA

ライター:発達障害のキホン
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「イヤイヤ期」は、子どもが自分の意思を主張し、言葉や行動で反発する時期を指す言葉です。実は子どもの成長にとって重要な時期でもあります。今回のコラムでは、イヤイヤ期が起きる理由、始まる時期、いつまで続くのか、よくある行動、対応方法などについて、専門家の先生のアドバイスを交えてご紹介します。

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監修: 藤井明子
小児科専門医
小児神経専門医
てんかん専門医
どんぐり発達クリニック院長
東京女子医科大学大学院修了。東京女子医科大学病院、長崎県立子ども医療福祉センターで研鑽を積み、2019年よりさくらキッズくりにっく院長に就任。2024年より、どんぐり発達クリニック院長、育心会児童発達部門統括医師に就任。お子様の個性を大切にしながら、親御さんの子育ての悩みにも寄り添う診療を行っている。 3人の子どもを育児中である。
目次

イヤイヤ期とは?起こる理由、イヤイヤ期の期間とピーク、年齢別のよくある行動

「イヤイヤ期」という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか?子どもが自分の意思を主張し、言葉や行動で反発する時期を指す言葉です。この期間は、子育ての中でも大変な時期とされていますが、実は子どもの成長にとって重要な時期でもあります。今回のコラムでは、イヤイヤ期の理由、時期や期間、よくある行動、対応方法について、専門家の先生のアドバイスを交えてご紹介します。

イヤイヤ期が起こる理由

イヤイヤ期が起こる理由は、子どもの脳の発達と関係しています。脳の前頭前野という部分が、「我慢」や「制御」を司っています。幼児は、この部分の発達が未熟なため、自分の意思を主張したり、感情を爆発させたりすることが多くなるのです。また、言葉の発達もまだ不十分であるため、自分の気持ちをうまく表現できず、イライラしてしまうこともあります。

イヤイヤ期は何歳から何歳くらいまでに見られる?どのくらいの期間続く?イヤイヤ期のピークはいつ?

・イヤイヤ期が始まる年齢
イヤイヤ期が始まる年齢は、一般的に1歳半から2歳ごろとされています。

・イヤイヤ期のピークは何歳ごろ?イヤイヤ期の期間、終わりは何歳ごろ?
イヤイヤ期のピークは2歳ごろで、3歳ごろには徐々に落ち着いていきます。ただし、子どもによって個人差があり、イヤイヤ期が始まる時期や期間は異なります。

男女でイヤイヤ期の違いはある?イヤイヤ期がない子どももいるの?

男女でイヤイヤ期の違いはほとんどありません。また、イヤイヤ期がほとんどみられない子どももいますが、これらの違いは性別ではなく子どもの生まれ持った性格などによります。

年齢別イヤイヤ期によくある行動と年齢別の特徴

・1歳児
1歳児のイヤイヤ期では、自立心が芽生え始め、自分の意思を喃語や身振りなどで伝えようとします。自分の意思や欲求が通らないことに怒ったり、激しく泣いたりすることがあります。

・2歳児
2歳児のイヤイヤ期では、自分の意見を言葉で主張したがり、思い通りにならないと泣いたり怒ったりすることが増えます。また、自分でできることを大人に手伝ってもらうことを嫌がり、「自分で」、「いや」などと強く主張することも増えてきます。この時期の大変さを表す「魔の2歳児」という言葉も耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

・3歳児
3歳児のイヤイヤ期では、運動能力や言葉も発達し、基本的な生活習慣が身につくことで、自分でできることが増えて「何でも自分で考えて行動したい」という欲求が高まるため、大人の手助けを拒否し、指示に従わないことも増えます。

イヤイヤ期はいつまで続く?イヤイヤ期が終わる兆候や対応方法とは?激しすぎる場合、発達障害と関連がある?

イヤイヤ期はいつまで続くのかや、わが子のイヤイヤ期は激しすぎるのではないかなど、悩んでいる保護者もいらっしゃるでしょう。
ここでは、小児科医の藤井明子先生にイヤイヤ期の終わりの兆候、適切な対応法や、やってはいけない対応、発達障害との関係など、イヤイヤ期に関するギモンについてお答えいただきます。

Q:イヤイヤ期が終わる目安が知りたい

(質問)
イヤイヤ期がしんどいです。イヤイヤ期はいつごろ終わりますか?目安が知りたいです。
(回答)
3歳ごろになると、言葉やコミュニケーションの能力が発達し、気持ちを言葉で表現することができることが増えてきます。イヤイヤ期の頻度や激しさが減ってくることが多いです。
回答者:藤井明子先生(どんぐり発達クリニック院長/小児科専門医/小児神経専門医/てんかん専門医)
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Q:子どものイヤイヤ期の対処法は?

(質問)
子どものイヤイヤ期にはどのように対応すればよいですか?控えたほうがいいダメな対応も知りたいです。
(回答)
子どもが感じていることを、代わりに言語化し、共感することが大事ですね。「〇〇だったね」など、肯定して受け止めます。そのあとに、ほかの選択肢を提示し、イヤイヤの気持ちを逸らしたり、軽減するのも良いでしょう。また、子どもの予想と違うことが起きた場合にイヤイヤになる場合もあるので、普段と違うことをする場合には、見通しを持った声かけをし、予測できるようにしてあげるのも良いでしょう。
イヤイヤを激しくするため、お子さんの要求を叶えると、イヤイヤを起こすことが、自分の要求を表現する仕方になってしまうので、気持ちの言語化をサポートしながら、落ち着くのを待ちましょう。
回答者:藤井明子先生(どんぐり発達クリニック院長/小児科専門医/小児神経専門医/てんかん専門医)
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Q:わが子のイヤイヤ・癇癪が激しすぎる…2歳を過ぎてもずっとイヤイヤ期が続くのはなぜ?

(質問)子どものイヤイヤ・癇癪が激しく、2歳を過ぎても落ち着く様子がありません。激しすぎるのには理由があるのでしょうか。また、発達がゆっくりだと、イヤイヤ期も長引きますか?
(回答)
2歳過ぎてもイヤイヤが激しくなるのは、自分の意思を示したい、自分でできるのではないかという気持ちが芽生えきているためです。激しすぎる場合には、こだわりが強すぎる、気持ちの切り替えが難しい、見通しが立たないことが苦手という特性を持っているお子さんもいます。そのような特性がなくても、2歳から3歳は自己主張が激しくなる時期として、見守っても良いでしょう。発達がゆっくりだと、自己主張の時期もゆっくりになることがあります。お子さんの発達には個人差があるため、お子さんの様子に合わせた対応が必要な場合もあります。長引いたり、対応に苦慮される場合には、かかりつけ医に相談することをお勧めします。
回答者:藤井明子先生(どんぐり発達クリニック院長/小児科専門医/小児神経専門医/てんかん専門医)
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【発達ナビQ&A】イヤイヤ期真っ最中、切り替えが難しい子どもにどう対応すればいい?

発達ナビのQ&Aコーナーでは、子育てに関する疑問や知りたいことを質問するとほかの発達ナビ会員の方々が実体験などをもとに答えてくれます。

イヤイヤ期に関する質問とその回答をご紹介します。

【発達ナビQ&A】イヤイヤ期に関する発達ナビユーザーのギモンと回答

息子は3歳ですが、2歳程度の成長だと言われました。現在はイヤイヤ期の真っ最中です。
最近は特に「切り替えが難しいんだな」と言う場面を強く感じます。
普段は、子供の要求を少しずつ叶えて共感して、その後お願いをする、と繰り返して、長時間戦ったりしています。
でも時間ないときは、お菓子とかおもちゃで気を引くしかないのかなと思い始めました。

そこで、発達障害児の切り替えについて調べてみると(略)

ポイントは『切り替える』ことなので、切り替える時がきたら切り替えさせる,という経験が必要。
テレビを見る時間が終わったらテレビを消してでも終わらせる。
切り替えができない場合にダラダラと先延ばしにしていると、どんどん切り替えが難しいこどもになる。

このように記載されておりました。
確かに要求を聞いて先延ばしにしていたのでドキリとしました。(略)

切り替える力を養うためには、癇癪が起きてしまうのは仕方ないことだと受け止めたほうがよろしいのでしょうか?
出典:https://h-navi.jp/qa/questions/175393

ユーザーから寄せられた回答を紹介

こちらの質問には以下のような回答が寄せられました。
切り替えと言っても、本人のスキルや場面に合わせた対応になると思います。

例えば、テレビおしまい。とする場合は、見通しを立ててやめさせることは必要ですが、眠いとか、寝起き、空腹、疲れている時間帯に切り替えを…と言っても、難しいということにはりますから、そういう時間帯にはテレビはみせない方が本人は次の作業に切り替えやすくなるでしょう。
どうしたら、スムーズに切り替えられるようになるか?という工夫が必要です。

そもそも生活のリズムが一定でないと、切り替えを学びにくい子もいるので、まずはこういった環境調整が先になります。

見通しを立たせるにしても、単に説明したり示すだけではなくて、理解しやすいように環境からかえていかないと効果は得られないです。

このほか、そもそもまだ我慢がムリ。という場合は好き勝手にさせないよう、かつ、うまく切り替えられるようにしてあげないとダメです。
(以下略)
出典:https://h-navi.jp/qa/questions/175393
ABAでABC分析というのがあります。
子供の行動を3段階に分けて分析して対処する方法です。
A「もっと観たいと駄々をこねる」親が拒否 B要求が通らずに癇癪、パニック C結果 延長が許された(おやつやおもちゃがもらえた)となると。。。困った行動を強化してしまうことになります。

予告しておいても駄々をこねたら再度また遊べるのなら<駄々をこねた方が有利である>と誤学習してしまうのはあるあるだと思います。(予告が意味をなさない)
個人的には時間で区切るよりも「あと1話でおしまい」の方が上手くいくと思います。
まだ幼児期のお子さんなので、時間が来たからといってお話の良いところで強制終了されたらうまく切り替え出来ないと思うので、親が時間を見ながらあと1話なのか、2話見れるのかを調整してあげると良いと思いますよ。

親と子供との真剣勝負になるので親はブレずに<駄目なものは駄目>を徹底した方が良いです。
はじめはいつも以上に酷く癇癪を起こす可能性は高いですが、そこで親が根負けしたり、日によって対応が違うと問題行動の強化になりますので親にも覚悟が必要だと思います。
そして暴れ終わった時には「切り替え出来たね」と褒めてあげるといいです。(以下略)
出典:https://h-navi.jp/qa/questions/175393
参考:発達ナビQ&A
https://h-navi.jp/qa

【解説】発達障害のある子どものイヤイヤ期、どんな対応をすればいいの?

(解説)
発達障害のある子どものイヤイヤの背景には、こだわりが強かったり、気持ちのコントロールが未熟だったり、見通しが立たないことに不安を感じやすいなどの特性が関係していることがあります。
家では、リラックスしやすい環境を整えることが大切です。家の中でイヤイヤを起こした場合には、安全な場所に一定の距離をもち離れ、クールダウンする時間を設けるのも良いでしょう。
園でも、落ち着く環境に行き、クールダウンできるよう工夫しましょう。教室から離れて、職員室で先生と二人でいく、机の下に潜るなど、落ち着く場所はお子さんによってそれぞれです。園の先生と対応について、相談することをお勧めします。
外出先では、イヤイヤが起きた場所から少し離れて、気持ちが落ち着くのを待ちます。短い静かな時間を過ごして、元の活動に戻ります。
気持ちの言語化を図り、落ち着かせようとしても、なかなか落ち着かないなどある場合には、療育の先生や、かかりつけ医などに対応について相談するのも良いでしょう。
回答者:藤井明子先生(どんぐり発達クリニック院長/小児科専門医/小児神経専門医/てんかん専門医)
回答者:藤井明子先生(どんぐり発達クリニック院長/小児科専門医/小児神経専門医/てんかん専門医)
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