息子の不器用さを理解してもらえない環境? 私はどうすべき?
この後、私はモヤモヤしていました。
(妹や義弟は姪のような優等生を日常的に見てきている。そんな人たちに息子の不器用さや、言って聞かせることの難しさを理解してもらうのは難しいんだろうな。息子がおはしを使わないのは、わが家のしつけがなっていない、指導する根気が足りないからって思われているんだろうな……)
(母は、私や妹の「人より劣っている部分」を強くけなしたり、逆に「人より優れている部分」に対してすごく得意になる傾向があった。何かと人より遅れがちな息子を今後どんなふうに受け止めていってくれるんだろう……。受け止めきれなくなったときは、また今回みたいに私に「しつけがなってない」って怒るのかな……)
そんな考えが頭の中でグルグル回ります。……とはいえ、妹夫婦からそうした態度で接してこられたことはなく、私が勝手に卑屈になっているだけ。なぜそう卑屈になってしまうか考えたところ、「まだ無理強いすることもないか」と思いつつも、私も実は息子の不器用さに焦りを感じているのです。そんな自分に気づくことができました。
また、私は義弟からはし使いを指摘されることが嫌というより、「そうした出来事をきっかけに、母が私の育児にあれこれ言ってくる可能性が高いこと」が引っかかっていることも自覚。となると、これは息子がはしを持てないことが問題というより、自分の気持ちの問題であり、自分の軸をしっかりもてば、このモヤモヤは解消できるかもしれないと気を持ち直しました。
(妹や義弟は姪のような優等生を日常的に見てきている。そんな人たちに息子の不器用さや、言って聞かせることの難しさを理解してもらうのは難しいんだろうな。息子がおはしを使わないのは、わが家のしつけがなっていない、指導する根気が足りないからって思われているんだろうな……)
(母は、私や妹の「人より劣っている部分」を強くけなしたり、逆に「人より優れている部分」に対してすごく得意になる傾向があった。何かと人より遅れがちな息子を今後どんなふうに受け止めていってくれるんだろう……。受け止めきれなくなったときは、また今回みたいに私に「しつけがなってない」って怒るのかな……)
そんな考えが頭の中でグルグル回ります。……とはいえ、妹夫婦からそうした態度で接してこられたことはなく、私が勝手に卑屈になっているだけ。なぜそう卑屈になってしまうか考えたところ、「まだ無理強いすることもないか」と思いつつも、私も実は息子の不器用さに焦りを感じているのです。そんな自分に気づくことができました。
また、私は義弟からはし使いを指摘されることが嫌というより、「そうした出来事をきっかけに、母が私の育児にあれこれ言ってくる可能性が高いこと」が引っかかっていることも自覚。となると、これは息子がはしを持てないことが問題というより、自分の気持ちの問題であり、自分の軸をしっかりもてば、このモヤモヤは解消できるかもしれないと気を持ち直しました。
息子にあったタイミングで背中を押す。そんな子育てをしていきたい!
私は今まで通り、息子の不器用さを感じても深追いしてやり方を細かく指導することはせず、息子がその気になるまで待ち、興味を持ったら教える方法を続行することにしました。
そして年長(6歳)になった息子は、こども園のお昼の時間にみんながおはしを使い出したことに刺激を受けたようで、最近ようやくおはしを持つようになってきました。これが息子のおはしの練習をするベストタイミングだったのだと思います。
普段は正しく持てていますが、ときどき下側のはしを薬指で支えるのがうまくいっていなくて、握りばしになっています。あと、そうめんのような、おはしでつかみにくい料理だと、トレーニングばしに持ち替えたがります。それでも嫌がることなく、どう持てばいいか試行錯誤している息子を見ると、その姿がほほえましいです。
そして年長(6歳)になった息子は、こども園のお昼の時間にみんながおはしを使い出したことに刺激を受けたようで、最近ようやくおはしを持つようになってきました。これが息子のおはしの練習をするベストタイミングだったのだと思います。
普段は正しく持てていますが、ときどき下側のはしを薬指で支えるのがうまくいっていなくて、握りばしになっています。あと、そうめんのような、おはしでつかみにくい料理だと、トレーニングばしに持ち替えたがります。それでも嫌がることなく、どう持てばいいか試行錯誤している息子を見ると、その姿がほほえましいです。
またお正月にみんなで集まるときは、息子にはおはしを使わせようと思っています。使い方がまだ完璧じゃないので、義弟から何か注意を受けるかもしれませんが、息子にとっては、私や夫以外の人から注意を受けることも貴重な体験かもしれないと、私自身も思えるようにもなりました。
息子は臆病なところがある一方で、好奇心が旺盛。その好奇心を大切に、いろんなことに挑戦してみてほしいと思っています。そのためにも、息子が「頑張りたい」「やってみようかな」と思っている瞬間を見逃さず背中を押す、あるいは、いろんな人との関わりを増やして、刺激を受けながらモチベーションを上げていってもらえればと思います。
イラスト/カタバミ
エピソード参考/苗
(監修:森先生)
DQとは「発達指数」のことで、日常生活や対人関係における子どもの能力の指標のこと。もちろん数値は目安に過ぎず、発達は早いけれどもおはしを使うのが苦手な子どももいますし、その逆もありえます。おはしを上手に使えなくても、フォークを使うなどして食事ができれば全く問題はないはず。おはしの使い方それ自体にこだわっても仕方ないのですが、そうはいってもおはしの使い方は友達や親戚と食事をする場面で気になりやすい部分ですよね。
できるようになるタイミング、やりたいと思うタイミングは一人一人違います。落ち着いて練習できるように、お家での食事ではおはしを使ってみようか? と声かけを頻繁にしてあげるのがいいのではないでしょうか。ただし、無理強いは禁物です。厳しく言われると、食事そのものに苦手意識を持ってしまうでしょう。
姪っ子さんは父親である弟さんからおはしの使い方を厳しく指導されたようなので、思うところがあったのでしょう。大切なことは本人も周囲も楽しく食事をすることで、食器の使い方はあくまでもそのための手段であることを忘れないようにしたいですね。
息子は臆病なところがある一方で、好奇心が旺盛。その好奇心を大切に、いろんなことに挑戦してみてほしいと思っています。そのためにも、息子が「頑張りたい」「やってみようかな」と思っている瞬間を見逃さず背中を押す、あるいは、いろんな人との関わりを増やして、刺激を受けながらモチベーションを上げていってもらえればと思います。
イラスト/カタバミ
エピソード参考/苗
(監修:森先生)
DQとは「発達指数」のことで、日常生活や対人関係における子どもの能力の指標のこと。もちろん数値は目安に過ぎず、発達は早いけれどもおはしを使うのが苦手な子どももいますし、その逆もありえます。おはしを上手に使えなくても、フォークを使うなどして食事ができれば全く問題はないはず。おはしの使い方それ自体にこだわっても仕方ないのですが、そうはいってもおはしの使い方は友達や親戚と食事をする場面で気になりやすい部分ですよね。
できるようになるタイミング、やりたいと思うタイミングは一人一人違います。落ち着いて練習できるように、お家での食事ではおはしを使ってみようか? と声かけを頻繁にしてあげるのがいいのではないでしょうか。ただし、無理強いは禁物です。厳しく言われると、食事そのものに苦手意識を持ってしまうでしょう。
姪っ子さんは父親である弟さんからおはしの使い方を厳しく指導されたようなので、思うところがあったのでしょう。大切なことは本人も周囲も楽しく食事をすることで、食器の使い方はあくまでもそのための手段であることを忘れないようにしたいですね。
力加減が分からない多動の息子。お友達をたたいて泣かす!?ワークは筆圧でボコボコ、食事マナーが悪い、その理由は…「不器用さ」?/読者体験談
ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の違いは?こだわりはどちらの特徴?【専門家監修】
感覚統合って何?運動が苦手、不器用、感覚過敏な自閉症息子には必要?子どもの「遊び」にヒントあり?/作業療法士に聞く
縄跳びが飛べなくて癇癪!ASD息子が「秘策」で笑顔に!?不器用すぎる息子と母の二人三脚――発達ナビユーザー体験談
子どもの不器用さ、発達性協調運動症が原因?発達障害との関連やサポート方法も――マンガで学ぶDCDまとめ【作業療法士が解説】
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如・多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如・多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
- 1
- 2