「孫に謝りたい」80歳実母から涙の電話…15年で変化した発達障害への理解

ライター:寺島ヒロ
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私は漫画家としてずっと働いていたので、子どもたちが小学校に上がる前は、それぞれ週2〜3回4時間程度、実家で預かってもらっていました。わが家の凸凹きょうだいは6歳違いですので未就学の期間の「カブリ」はなく、のべ12年間に渡りお願いしていました。実家で子どもたちの面倒を見てくれたのは私の母でした。今は離れて暮らす母、最近気になっていることがあるようで……。

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監修: 新美妙美
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室 特任助教
2003年信州大学医学部卒業。小児科医師として、小児神経、発達分野を中心に県内の病院で勤務。2010年信州大学精神科・子どものこころ診療部で研修。以降は発達障害、心身症、不登校支援の診療を大学病院及び一般病院専門外来で行っている。グループSST、ペアレントトレーニング、視覚支援を学ぶ保護者向けグループ講座を主催し、特に発達障害・不登校の親支援に力を入れている。 多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」の制作スタッフ。

実家の母から、いきなり夜更けに電話が……!

先日のことです。夜も遅くなってから実家の母からWeb電話がかかってきました。今年の母の日に私がタブレット端末をプレゼントしてから、たまにWeb電話がかかってくるようになっていました。とはいえ、かかってくるのはいつも昼間でしたので「何かあったのか?」と緊張しました。
 
電話に出てみると母が涙目で「今いい?」と言います。

深夜の電話、その訳は?

「タケちゃんに謝りたい。私はひどいことをしてしまった」と母。なんのことやら分かりません。
母とは離れて暮らしているし、ここ数年はコロナ流行の影響もあり、子どもたちとはほとんど接点もないはず。謝ってもらうようなことがあったかな……?
 
しかし、よくよく聞いてみると、驚きの事実が分かりました。
実母と私、子どもたちの関係を表す家系図
子どもたちの祖母である80歳の実母は、タブレット端末でインターネットが使えるようになりました!
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ずっと情報から遠ざかっていた母

「実は、新聞を取るのをやめたのよ。ほんとは随分前からほとんど読んでなかった」
母が言うには、新聞や本は細かい字が目につらくてほとんど読んでいなかったとのこと。私の本も全然読んでないのだそう。
 
「随分前ってどれぐらい前?」と聞いたら、「還暦過ぎたあたりから」と!
え? 20年近くも読まない新聞を取っていたの!? 思わず声に出すと「老眼になったから新聞はいらないと新聞屋さんに言えなかった。アンタには分からんやろうねえ……」と、母は言いました。
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