「お母さんが僕をこんな風にした!」壁を殴る蹴る…荒れる発達障害息子、完全不登校で中学進学は?【読者体験談/専門家アドバイスも】

ライター:ユーザー体験談
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【発達ナビではユーザーさんからの子育てエピソードを募集中!今回は「就学の悩み」についてのエピソードをご紹介します。】
現在12歳の息子は9歳で自閉スペクトラム症(ASD)、反抗挑戦性障害(反抗挑発症)、LDの診断を受けました。学業問題からの登校渋り、暴言・暴力が始まり、来年はついに中学生です。そんな息子の小2~現在の様子と、わが家の中学選びのポイントをご紹介します。

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監修: 新美妙美
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室 特任助教
2003年信州大学医学部卒業。小児科医師として、小児神経、発達分野を中心に県内の病院で勤務。2010年信州大学精神科・子どものこころ診療部で研修。以降は発達障害、心身症、不登校支援の診療を大学病院及び一般病院専門外来で行っている。グループSST、ペアレントトレーニング、視覚支援を学ぶ保護者向けグループ講座を主催し、特に発達障害・不登校の親支援に力を入れている。 多様な子育てを応援するアプリ「TOIRO」の制作スタッフ。

小2まで何も指摘されなかったけれど、9歳で分かった発達障害

現在12歳の息子は9歳で自閉スペクトラム症(ASD)、反抗挑戦性障害(反抗挑発症)、LDの診断を受けました。

息子は、イヤイヤ期の時はそれなりに大変ではありましたが、産まれてから小2の秋頃までは発達に遅れや気になる部分はありませんでした。定期健診でも何も指摘されず、園や学校の担任からも問題なしと言われ続けてきました。

そんな息子に変化があったのは、小学校2年生の2学期頃でした。

登校渋りが始まり、家で癇癪·暴言が……

この頃から息子は宿題を極度に嫌がるようになりました。
それまでは、学校のテストではそれなりの点数がとれていたのですが、かけ算につまづいた頃から、10点や20点といったテストを持ち帰るようになったのです。当然宿題も難しかったのでしょう。泣きながら夜遅くまでかかることもありました……。
泣きながら夜遅くまで宿題をする小学2年生の息子。
泣きながら夜遅くまで宿題をする小学2年生の息子。
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自力では授業に追いつけなくなったことで、周りのみんなから取り残される不安、劣等感から、ちょっとしたことで癇癪や暴言がでるようになりました。これはのちに、反抗挑戦性障害と診断されることになります。
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反抗挑戦性障害(反抗挑発症)とは?ADHDとの関係性など【医師監修】

そして登校渋りも始まりました。完璧主義の息子は「学校へ行くのはつらい」けれど「休んでしまう自分を許せない」という気持ちの間で毎日激しく揺れていました。どっちにも進めず、登校前には玄関で泣きわめく日々……。私もどうしたらいいか迷う毎日でしたが、担任の先生には登校を促してほしいと言われたため、ただただ息子に登校するよう促す毎日でした。

そんな中、学年の年度末からコロナ禍による休校に突入。
ここから息子はもっと荒れていきました。
完璧主義の息子は「学校へ行くのはつらい」けれど「休んでしまう自分を許せない」という気持ちの間で葛藤。毎日登校前玄関で泣きわめいていました。
完璧主義の息子は「学校へ行くのはつらい」けれど「休んでしまう自分を許せない」という気持ちの間で葛藤し、登校前玄関で泣きわめいていました。
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「お母さんが僕をこんな風にしたんだ!」暴言・暴力がエスカレートし、児童精神科を受診

3年生に進級後も休校は続いたため、学校からはたくさんの自宅学習用の課題(宿題)が出されました。息子はこれをこなすことができず、癇癪を起こしました。
結局休校明けは初めて課題を終えることなく登校していきました。完璧主義の息子にとって、とてもつらいことだったと思います。

そして現実逃避からか、ゲームにのめりこむようになりました。上手くいかないと暴言・暴力です。

「なんでこんなゲーム作りやがったんだ!」
「お母さん! ゲーム会社に文句言ってよ!」(コントローラーを投げつける)

止めたり諭すと今度は矛先がこちらに向きます。「お前が僕をこんな風にさせたんだろ!」と殴りかかってきたり、壁を殴り蹴り穴を開け……。きょうだいにも八つ当たりすることもあり、私はそれを必死で止めました。
暴言や癇癪を止めたり諭すと「お前が僕をこんな風にさせたんだろ!」と殴りかかってきたり、壁を殴り蹴り穴を開ける息子。
暴言や癇癪を止めたり諭すと「お前が僕をこんな風にさせたんだろ!」と殴りかかってきたり、壁を殴り蹴り穴を開け……。
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ゲーム以外でも、例えば髪が伸びる、爪が伸びるといったことでさえ「伸びるな!」とキレてしまいます。切ってもらうのが面倒臭いからのようです。また、食べこぼしをすると「なんだ! この皿は!」と。全てに対して他責的です。

何を言っても否定·反発しかされないので、何も言わずに様子を見ていると「聞いてんのか⁉」「返事しろ!」と壁や床を叩き気を引いてきます。外では完璧主義からかいい子にしている息子は、その反動で家では「かまってちゃん」。こちらが反応するまで続くので、無視もできない状態です。

そしてついにポツリポツリと学校を休むことが増えてきました。

児童精神科で検査をしたところ、自閉スペクトラム症(ASD)、反抗挑戦性障害、LDの診断で、学力は「実年齢より2学年下」という結果をいただきました。私は「やっぱりな……」と思いました。
次ページ「完全不登校、学力は小2~小3の息子の進学先は……」

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