勉強に一切興味なし、友達とはケンカばかり。特性を活かせる「天職」を見つけ別人に!?

ライター:ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ
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わが家は家族全員が個性いろいろな発達凸凹タイプです。それぞれの特性をキャラクター化しており、動物の顔をしています。

父ラクマは、クマのキャラクターです。これはクマみたいに穏やかで包容力がある反面、家族のことになると過激になりがちなタイプであることを表現しています。(今回のイラストはラクマが担当しました!)

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監修: 森 しほ
ゆうメンタル・スキンクリニック理事
ゆうメンタルクリニック・ゆうスキンクリニックにて勤務。産業医として一般企業のケアも行っている。 ・ゆうメンタルクリニック(上野/池袋/新宿/渋谷/秋葉原/品川/横浜/大宮/大阪/千葉/神戸三宮):https://yuik.net/ ・ゆうスキンクリニック(上野/池袋/新宿/横浜):https://yubt.net/

発達凸凹じゃないと思っていたけれど、父ラクマにも特性が!?

父ラクマの特性と現在のプロフィール
父ラクマの特性と現在のプロフィール
Upload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ
わが家は私・ワッシーナを筆頭に、家族全員が個性いろいろな発達凸凹タイプです。それぞれの特性をキャラクター化しており、動物の顔をしています。

これまで私は、「家族の中で夫だけは発達凸凹タイプではない」と思ってきましたが、ラクマは、子どもたちと妻の私が発達凸凹と気づいた当初から「自分も当事者では?」と言っていました。でも私は彼に「その程度の苦しみかたでは生ぬるい」と答えました。私と子どもたちに比べて発達凸凹の特性に苦しんでいるようには見えなかったからです。

ところが最近になって、福祉の専門家たちから、ラクマに発達凸凹当事者としての手記執筆や講演の依頼がたびたび来るようになりました。この状況に、私もラクマが発達凸凹である可能性を認めざるを得なくなりました。

どこに行っても、やってはいけないことを必ずやる子どもだった

親戚の家で火鉢をひっくり返す2歳頃のラクマ
親戚の家で火鉢をひっくり返す2歳頃のラクマ
Upload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ
ラクマの家族に聞くところによると、幼い頃の彼は、多動・多弁・過集中で味覚・触覚の過敏があり、好奇心の強い子どもだったようです。思いついたら、すぐにやらないと気が済まないので、見慣れないものがあると、とにかく触りたがりました。

ラクマの幼児期は今から60年ほど昔のことなので、どの家庭にも暖房器具として火鉢があったそうです。幼いラクマは親戚の家に入るやいなや火鉢を見るとすぐに駆け寄り、ひっくり返しました。家の者が慌てて片づけるの見てゲラゲラ大笑いしていたとか。どうやらラクマは大人も遊んでくれているものと思ったらしいです。その頃は、彼が親戚の家に行くと、どの家庭もあわてて貴重品を手の届かないところに隠したそうです。

また、道路では後ろ歩きをしてドブにはまり(当時は側溝に蓋がない)、街に出ると知らない人について行っていつの間にか隣の席で一緒に映画を観ていたりして、家族をパニックに陥らせていました。

高い塀から飛び降りて釘を踏み抜いたり、階段から転げ落ちて頭を縫ったり、急いで窓を開けようとしてガラスを割って手首を切ったり……。考える前に行動して失敗したエピソードは数えきれないほどでした。

4歳上のラクマの姉は「ラクマは将来、どんな大人になるだろうか」と心配かつ楽しみであったそうです。親族たちは「ラクマは落ち着きがなさすぎるから、まともに学校へ通えないだろう」と予想していたのでした。

学校では問題児でトラブルだらけ。でも本人は問題だとは感じてなかった

小学生の頃、何をやっても長続きせず勉強ができず吃音があったラクマの困り感のイメージ
小学生の頃、何をやっても長続きせず勉強ができず吃音があったラクマ
Upload By ラクマ/ワッシーナ/ニャーイ
多くの親戚の予想に反して、ラクマは毎日きちんと学校に通いました。

ところが小学生になる少し前に吃音が始まりました。話し始めの言葉がうまく出ないのです。「ぼ、ぼ、ぼ、ぼくは、サ、サ、サ、サッカーがしたい」という感じです。早く、たくさん話したいという焦りがあったのかもしれません。

給食はほとんどの野菜が食べられないため完食指導で何度も吐きそうになり、地獄だったそうです。

シャツのタグはすぐに破り捨て、セーターは当時から今も着ることができません。

授業中は先生と争うようにしゃべりまくり、窓の外の動きや音に気を奪われてボーッとしたりしていました。

小学1年生になってもひらがなで自分の名前が書けませんでしたが、2年生になって初めて名前を書いたら、先生が感動してホームルームで「今日初めてラクマ君が自分の名前を書きました」とうれしそうに発表するのを聞いて驚いたそうです。本人からすれば「勉強は簡単そうで、いつでもできるからやらなかっただけ」だったため、教師の評価は心外だったのでしょう。

こんな調子ですから、クラスメイトからいじめやからかいの対象にされることが多かったのですが、本人はキレやすいタイプだったので、教室や運動場でよく取っ組み合いの喧嘩をしていました。ラクマ本人は自分に問題があるとは感じておらず、むしろ周りのほうに問題があると思っていたようです。

ラクマの母は4年生になっても勉強ができない息子を心配して、大学生の家庭教師をつけました。ある日、家庭教師がローマ字を教えようとしたところ、ラクマは五十音を覚えていないどころか、そもそも五十音というものがあることすら知りませんでした。家庭教師はすぐにやめてしまったようです。どうやら、さじを投げられたみたいです。
次ページ「図書係になって読書にはまると、学業面でも劇的な進歩が」

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