穏やかな夫が別人に!?発達障害息子を怒鳴る姿にショック…障害受容のきっかけは?【読者体験談】
ライター:ユーザー体験談
【発達ナビでは読者からのエピソードを募集中!今回は「夫婦関係」についてのエピソードをご紹介します。】私たち夫婦は11年間一度もけんかをしたことがないほど仲が良い夫婦でした。夫のことは穏やかな人だと思っていたのですが、別の一面が見えたのはDQ(発達指数)が境界域の息子への対応でした。
監修: 室伏佑香
東京女子医科大学八千代医療センター 神経小児科
名古屋市立大学大学院 医学研究科 生殖・遺伝医学講座 新生児・小児医学 博士課程
筑波大学医学部卒。国立成育医療研究センターで小児科研修終了後、東京女子医科大学八千代医療センター、国立成育医療研究センター、島田療育センターはちおうじで小児神経診療、発達障害診療の研鑽を積む。
現在は、名古屋市立大学大学院で小児神経分野の研究を行っている。
名古屋市立大学大学院 医学研究科 生殖・遺伝医学講座 新生児・小児医学 博士課程
とても良かった夫婦仲。変わったきっかけは息子でした
夫とは5年つき合ってから結婚。結婚して6年目に子どもを授かりました。その11年間、一度もけんかしたことはありません。夫は聞き上手で穏やかな性格だったので、よく一緒に出かけたりするなどずっと仲は良かったのです。夫婦で何かを決めるときも、必ずお互いの意見を聞き合って決めてきました。
その関係性が何となく変わってきたのが、息子が2~3歳くらいになったあたりでした。
その関係性が何となく変わってきたのが、息子が2~3歳くらいになったあたりでした。
穏やかな夫が子どもを怒鳴る姿にショックを受け……
イヤイヤ期を境に、息子には衝動性の強さやこだわりの強さ、多動傾向が見られるようになってきました。そんな息子が癇癪を起こしたときや、不注意で食べ物や飲み物をこぼしたときなどに夫が大きな声で息子を怒鳴りつけることがしばしば起こるようになったのです。
私の実父は超温厚で静かな人でした。かつ私には男兄弟もいなかったので、男性が怒鳴る姿に免疫がなく、しかも夫のそういうところを見たのが結婚して初めてだったので、少なからずショックを受けたのを覚えています。
息子は恐怖で一時的にフリーズして、「ごめんなさい」とは言うものの、「何が原因か」「どうすれば次は失敗しないか」といったことにまでは考えが及んでいない様子。正直、「こういう怒り方は意味がないな」と思いはしたのですが、私が夫にそう伝えることで夫が子育てに関わろうとしなくなったら良くない気がしたので、あえて夫には何も言わず、私は息子をなだめる側に回りました。
実際、その後も息子の不注意で夫が怒鳴る姿はしばしば見られました。
私の実父は超温厚で静かな人でした。かつ私には男兄弟もいなかったので、男性が怒鳴る姿に免疫がなく、しかも夫のそういうところを見たのが結婚して初めてだったので、少なからずショックを受けたのを覚えています。
息子は恐怖で一時的にフリーズして、「ごめんなさい」とは言うものの、「何が原因か」「どうすれば次は失敗しないか」といったことにまでは考えが及んでいない様子。正直、「こういう怒り方は意味がないな」と思いはしたのですが、私が夫にそう伝えることで夫が子育てに関わろうとしなくなったら良くない気がしたので、あえて夫には何も言わず、私は息子をなだめる側に回りました。
実際、その後も息子の不注意で夫が怒鳴る姿はしばしば見られました。
発達検査で発達の遅れがわかるも、受け入れられていない印象だった夫
その後、息子が3歳9ヶ月を迎えた頃、息子の発達について市の発達支援センターに電話相談をしたことをきっかけに、息子が通う保育園で発達検査を受けることになりました。その際には夫にも同席してもらい、息子には認知機能の弱さをはじめとする発達の遅れが見られることを担当の専門員の方から伺いました。後日「全領域DQ(発達指数)80」という数値もわかりました。
それにもかかわらず、夫は息子の発達に関してどこか受け入れられていない印象でした。
「人は誰しも苦手なことはあるものだし、検査を受ければそういう結果になる子は多いのでは?」
「検査結果を理由に過保護になりすぎてはいけないと俺は思う」
といった反応だったように記憶しています。
「人は誰しも苦手なことはあるものだし、検査を受ければそういう結果になる子は多いのでは?」
「検査結果を理由に過保護になりすぎてはいけないと俺は思う」
といった反応だったように記憶しています。