偏食の娘も食べた!パパっとつくれる栄養満点カップケーキ【感覚過敏の娘との時短レシピ】

ライター:秋山ゆかり
偏食の娘も食べた!パパっとつくれる栄養満点カップケーキ【感覚過敏の娘との時短レシピ】のタイトル画像
Upload By 秋山ゆかり

わが家の娘は、感覚過敏で偏食、こだわり強めです。白いものしか食べず、病院で栄養失調を指摘されることもあった娘。離乳食をスタートしてから、小学校2年生になった現在に至るまで、こんなに食事で苦労するとは思っていませんでした。そんな娘も「自分でつくったら食に興味を持ってくれる?」と祈るような気持ちで始めた娘との料理。偏食の娘も食べてくれる&時短を意識したレシピをご紹介します。

監修者井上雅彦のアイコン
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

「白いもの」しか食べない娘の食事で苦労し続けて……

生後3ヶ月くらいから、「この子はとてもこだわりが強いな」と思うことはよくあったのですが、離乳食のスタートから小学校2年生になった現在に至るまで、こんなに食事で苦労することになるとは思っていませんでした。2歳半まで授乳を続けていたので、それまではなんとか栄養が足りていましたが、3歳以降は病院で栄養失調を指摘されることも増えていきました。

理由は娘が「白いもの」しか食べないから。白米、ヨーグルト、チーズ、豆腐、ジャガイモ、バナナ。ひどいときは、1ヶ月以上、白米しか食べないこともあるのです。
「白いもの」しか食べず、1ヶ月以上白米しか食べないこともあった娘
「白いもの」しか食べず、1ヶ月以上白米しか食べないこともあった娘
Upload By 秋山ゆかり
味は好きなはずなのに、なぜか食べてくれないのです。ヒントは、娘が洋服を着ないところにあったのですが、それに気づくには少し時間がかかりました。肌触りが嫌いな服は一切着ない、色が嫌いな服も一切着ない、なんでうちの子は他の子と同じように服を着られないんだろう……?
肌触りや色が嫌いな服を一切着ない娘
肌触りや色が嫌いな服を一切着ない娘
Upload By 秋山ゆかり
保育園に行くのに服を着てくれず、裸のままバスタオルにくるんで連れて行ったことが1ヶ月以上続きました。そうして、娘には感覚過敏なところがあり、味だけでなく、食感&触感の両方にこだわりがあることも分かってきて、彼女の五感にやさしく、またときには刺激になるような食事作りを考えるようになっていきました。

「自分でつくったら食に興味を持ってくれる?」祈るような気持ちで始めた娘との料理

娘の離乳食ですごく悩んでいた頃、友人から小さい子ども向けの料理本を教えてもらいました。自分でつくったら食に興味を持ってくれるんじゃないか。自分でつくった達成感から一口は食べてくれるんじゃないか。食べることは生きることにつながるから、小さいうちから食事をつくることに関わりを持たせよう。そんな祈るような気持ちで、子どもと一緒にお料理をはじめました。当時、娘は1歳半でした。

しかし、私は娘が生後6週からフルタイムで仕事をしており、平日は夫の仕事が忙しく、保育園の送迎すらできないワンオペ育児だったことから、娘と一緒のお料理は「時短」をものすごく意識しました。

さらに、気持ちの切り替えが苦手な娘が集中しすぎず次の活動をするために切り替えやすい時間、10分~15分を娘の料理時間にすることを気を付けています。

保育園から(今は学童から)帰宅後、すぐに「おうちモード」になれるように、荷物を置いて、手を洗ったら、一休みすることなく、すぐにお料理にとりかかるのも、娘の特性を考えてのことです。私が疲れすぎて立ち上がれなくなるからというのもありますが。

午後6時に帰宅して、娘と一緒にお料理しても、遅くとも午後6時30分には「いただきます」とごはんをスタートしています。
娘との料理は時短を意識。午後6時に帰宅して遅くとも午後6時30分には「いただきます」とできるようにしています
娘との料理は時短を意識。午後6時に帰宅して遅くとも午後6時30分には「いただきます」とできるようにしています
Upload By 秋山ゆかり
今回は、感覚過敏の娘がつくれる「おかずカップケーキ」をご紹介します。

感覚過敏の子どもがつくれる&食べられる「おかずカップケーキ」

おかずカップケーキの材料

●材料(小さめのカップケーキ2個分)
・バナナ 1/4本(あらかじめ、小さめに手でちぎっておく。触るのを嫌がる子は、保護者が行う)
・レンコンパウダー、ビーツパウダー 少々(合計で約2g。量を多く入れると味覚に敏感な子は食べない可能性があります)
・ココナッツシュレッド 少々(もし家にあれば)
・薄力粉 大さじ3(約30g)
・牛乳 大さじ4(約20g)
・植物油(ココナッツ油使用) 小さじ1(約5g)
・ベーキングパウダー 少々(約1g)
・バナナがあまり熟れていない場合、オリゴ糖少々(バナナの熟れ具合によって変える)
おかずカップケーキなのであまり甘すぎないようにつくるのがポイントです!

手順

保育園から帰宅してからスタート! 大人の夜ごはんも同時に用意します!
栄養満点おかずカップケーキの時短レシピの手順
栄養満点おかずカップケーキの時短レシピの手順
Upload By 秋山ゆかり

おかずカップケーキ完成!

おかずカップケーキ完成!
おかずカップケーキ完成!
Upload By 秋山ゆかり

こだわりポイント

1、娘が食材に触らなくとも、つくれる
2、野菜が入っている「おかず」カップケーキなので、食べたがらない食材も食べられるときがある
3、スプーン計量で、はかりを使わずに、少人数分のカップケーキをつくれる
4、娘は卵アレルギーのため卵なしレシピ
5、娘の1日の食事の状況を確認し、たんぱく質量が足りていないときには、プロテイン 小さじ1(約5g)を足し、牛乳をほんの少し(1~2ml程度)増やします
注:マフィンは、基本は卵・牛乳・バター・砂糖・小麦粉・ベーキングパウダー6つの材料を混ぜるだけです。

そして、卵・牛乳・バター・砂糖・小麦粉の比率が「1:1:1:1:2」で、ベーキングパウダーを小麦粉100gに対して小さじ1(5g)の分量でつくれば失敗することはほとんどありません。
バターの代わりに植物油を使うこともできます。うちは、卵を入れない代わりに牛乳を少し多めにしています。
PLUSバナー

「まじぇまじぇ」一生懸命に混ぜてくれた娘。試行錯誤して娘にとってベストなレシピを追及しました!

娘は「まじぇまじぇ」と言いながら、一生懸命に混ぜてくれました。この経験がその後お料理をしたがるようにつながっていったと思います。
「まじぇまじぇ」といいながら一生懸命に混ぜてくれました
「まじぇまじぇ」といいながら一生懸命に混ぜてくれました
Upload By 秋山ゆかり
当時は、保育園で粘土なども触ることを拒否していた時期だったので、手ごね系は絶対無理だと思い、マフィンにしたところ、すごく楽しかったようで、毎日つくっていました。

初日は、「おいちー」と一口食べてくれたのですが、その後は見向きもせずに、白米を食べていました(涙)。

何度かつくっていくうちに、娘が食べてくれる野菜と果物のコンビネーションを見つけ、それのバリエーションとなっていきました。
初回につくったのは、にんじんとごぼうのマフィンでした。その次につくったのは、ほうれん草のマフィン。
食べてくれなかったにんじんとごぼうのマフィンと、ほうれん草のマフィン
食べてくれなかったにんじんとごぼうのマフィンと、ほうれん草のマフィン
Upload By 秋山ゆかり
どちらもダメでした。結局、よく食べてくれるバナナをベースに、こっそりと目立たないようにレンコンパウダーを入れたり、当時(現在も)娘が好きなピンク色になるビーツパウダーを使ったピンク色のマフィンはよく食べてくれたので、今回のレシピがわが家の定番となりました。
サツマイモ入りは食べてくれました!
サツマイモ入りは食べてくれました!
Upload By 秋山ゆかり
レンコンパウダーとビーツパウダーでうまくいったことから、パウダーならうまくいくだろうと思い、ホウレンソウパウダーを購入して入れたのですが、これは焼くと灰色っぽくなり、焼き上がりを一目見た娘は一口も食べてくれませんでした。ホウレンソウパウダー、高かったのに……(遠い目)。

以来、娘が食べてくれなくても、自分が食べられるものを、少量購入して試してみるようにしています。

よろしければ皆さんもお試しください!
執筆/秋山ゆかり

(監修:井上先生より)
偏食の強いお子さんの中には、ご紹介いただいたような感覚過敏のお子さんもいらっしゃいます。特に味以外のこだわりで、何かが混ざっていたらだめ、混ざっているものをすべて取り除いてからなら食べられるというお子さんもいらっしゃいます。

そんなお子さんと一緒に料理をすることは、良い取り組みだと思います。お子さんが料理をつくるプロセスに積極的に参加すると、この材料は刻まれて入っているんだと納得でき、食べられるケースもあります。
少しずつ料理ができるようになっていったら、料理の工程をステップごとに絵にして、それを見れば一人でできるといった工程を増やしていけると自信もついてきていいでしょう。お子さんの余暇を充実した時間にし、本人の得意な活動になっていくといいと思います。
次の記事はこちら
https://h-navi.jp/column/article/35029809
偏食の原因は?子どもの好き嫌いはワガママじゃない!?離乳食期から学童期まで発達段階別の対応を解説のタイトル画像

偏食の原因は?子どもの好き嫌いはワガママじゃない!?離乳食期から学童期まで発達段階別の対応を解説

偏食・好き嫌いが激しいのタイトル画像

食べられる味付けと、そうでないものがあるときは…

感覚、偏食…子どもの困りに大人ができる6つのことは?セミナーレポート「作業療法士(OT)が教える発達障害との向き合い方」文京学院大学・神作一実教授のタイトル画像

感覚、偏食…子どもの困りに大人ができる6つのことは?セミナーレポート「作業療法士(OT)が教える発達障害との向き合い方」文京学院大学・神作一実教授

吐くほど偏食の小1息子、ドキドキの給食がまさかの「楽しみ!」その理由は…のタイトル画像

吐くほど偏食の小1息子、ドキドキの給食がまさかの「楽しみ!」その理由は…

食べるのは「5品のみ」自閉症娘、1歳で突然の超絶偏食に。栄養バランスは最悪!母はノイローゼ寸前、専門資格まで取ったけど…一番大切だったのはのタイトル画像

食べるのは「5品のみ」自閉症娘、1歳で突然の超絶偏食に。栄養バランスは最悪!母はノイローゼ寸前、専門資格まで取ったけど…一番大切だったのは

(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
PLUSバナー


年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。