自閉症息子、3歳児健診で逃げ回り再実施に…当時は「耐えるしかない」と思っていたけれど
ライター:カタバミ
今回は、今特別支援学級の2年生のクラスに通うまちゃの、3歳児健診の時のことをお伝えしようと思います。
この頃のまちゃは娘の通っている幼稚園の未就学児クラスに通っていて、そこに入る時に身体測定などもあったので、私は「今さらどうして健診を受けなくてはいけないのか」と思いました。それに、1歳半児健診の時にヘトヘトになった記憶もよみがえり、行きたくない気持ちでいっぱいでした。
監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
ひたすら気持ちが重かった3歳児健診
まちゃが3歳7ヶ月の時、3歳児健診の日が来ました。
まちゃは2歳4ヶ月の時に発達センターで「発達に遅れがある」と言われて療育が始まりました。当時通っていた幼稚園の未就園児クラスでも先生の指示が通らず苦労していましたから、私は「できることなら、3歳児健診には行きたくない」という気持ちでいっぱいでした。
でも重い腰を上げて、当時年中だった上の娘を幼稚園の延長保育に初めて預けて、まちゃを連れて電車に乗り、なんとか採ることができた検尿も持って、健診会場の保健センターに向かいました。
会場には早くもたくさんの親子が集まっていて、まちゃを大人しく待たせるのは大変でした。そして、1番初めの身長を測る器具を見ただけでまちゃは嫌がって逃げようと走り出し、測定してくださる方から「気持ちが落ち着いたら計りましょう」と身長と体重の計測は後回しにしていただきました。
まちゃは2歳4ヶ月の時に発達センターで「発達に遅れがある」と言われて療育が始まりました。当時通っていた幼稚園の未就園児クラスでも先生の指示が通らず苦労していましたから、私は「できることなら、3歳児健診には行きたくない」という気持ちでいっぱいでした。
でも重い腰を上げて、当時年中だった上の娘を幼稚園の延長保育に初めて預けて、まちゃを連れて電車に乗り、なんとか採ることができた検尿も持って、健診会場の保健センターに向かいました。
会場には早くもたくさんの親子が集まっていて、まちゃを大人しく待たせるのは大変でした。そして、1番初めの身長を測る器具を見ただけでまちゃは嫌がって逃げようと走り出し、測定してくださる方から「気持ちが落ち着いたら計りましょう」と身長と体重の計測は後回しにしていただきました。
意外とできた検査もあったけれど痛恨のミス
「身長も測れないなんてどうなることか」と気持ちが重くなりましたが、まちゃは聴力検査で係の方から言われたものの絵を探して指差すことができました。
視力検査の時には、係の方が提示した1部が欠けた輪っかと、自分の手に持たされた1部が欠けた輪っかを同じ方向にして「おんなじ」にすることができました。家でも練習しましたが、発達センターで臨床心理士の方から「まちゃくんはマッチングはできるね」と言われていたことを思い出し、よく練習もしてもらっていたことに感謝しました。
ただどちらの検査も、私と係の方とが一緒になって、丁寧に辛抱強くまちゃに付き添いましたし、待つ人が多い時にはじっと待てないまちゃをほかの空いたスペースで気持ちを発散させたりしました。
とても時間がかかったので、全ての健診を終える前に、延長保育に預けていた娘を迎えに行く時間になっていました。幼稚園には2時間の保育をお願いしていたと思います。
おそらく、ほかのお子さんよりも健診にかかる時間がずっと長かったのだと思います。
視力検査の時には、係の方が提示した1部が欠けた輪っかと、自分の手に持たされた1部が欠けた輪っかを同じ方向にして「おんなじ」にすることができました。家でも練習しましたが、発達センターで臨床心理士の方から「まちゃくんはマッチングはできるね」と言われていたことを思い出し、よく練習もしてもらっていたことに感謝しました。
ただどちらの検査も、私と係の方とが一緒になって、丁寧に辛抱強くまちゃに付き添いましたし、待つ人が多い時にはじっと待てないまちゃをほかの空いたスペースで気持ちを発散させたりしました。
とても時間がかかったので、全ての健診を終える前に、延長保育に預けていた娘を迎えに行く時間になっていました。幼稚園には2時間の保育をお願いしていたと思います。
おそらく、ほかのお子さんよりも健診にかかる時間がずっと長かったのだと思います。
後日、3歳児健診再度挑戦
測定項目を全てこなせなかったので、後日また予約を取ろうと保健センターに電話をしたら「次回は何番目に来ても1番にお受けしますよ」と言っていただけました(発達のことを話したからなのか2回目だからなのかは、残念ながらはっきりと覚えていません)。
今回は前回の反省を踏まえて娘も連れて行きました。「まちゃが逃げたら追い掛けてね」とお願いし、ヤル気満々な娘の目の前で、「前回はなんだったのか」と驚くほど、まちゃは大人しく、隣にある体重計にかいてあったイラストをじーっと見ながらこわごわと身長を測り終え、続いて体重もなんなく測ることができました。
やはりまちゃの特性からか、初めてではないということが大切なのかもしれません。
視力検査も今度は片目を隠してきちんと検査をすることができました。歯科検診もなんとか頑張れて、最後は年配の女医さんの問診でした。
その時に発達センターで療育に繋がっていることを伝えると「私はこの子の発達は大丈夫だと思うわよ」とウィンクしながらおっしゃっていただけて、感動して無言で頭を下げて終わりました。
その後まちゃは知的障害の診断を受けましたが、この時2度目の3歳児健診でヘトヘトになった私に、大らかな笑顔で素早く診察を済ませて励ましてくださった先生には感謝しています。
今回は前回の反省を踏まえて娘も連れて行きました。「まちゃが逃げたら追い掛けてね」とお願いし、ヤル気満々な娘の目の前で、「前回はなんだったのか」と驚くほど、まちゃは大人しく、隣にある体重計にかいてあったイラストをじーっと見ながらこわごわと身長を測り終え、続いて体重もなんなく測ることができました。
やはりまちゃの特性からか、初めてではないということが大切なのかもしれません。
視力検査も今度は片目を隠してきちんと検査をすることができました。歯科検診もなんとか頑張れて、最後は年配の女医さんの問診でした。
その時に発達センターで療育に繋がっていることを伝えると「私はこの子の発達は大丈夫だと思うわよ」とウィンクしながらおっしゃっていただけて、感動して無言で頭を下げて終わりました。
その後まちゃは知的障害の診断を受けましたが、この時2度目の3歳児健診でヘトヘトになった私に、大らかな笑顔で素早く診察を済ませて励ましてくださった先生には感謝しています。