【LITALICO発達特性検査】 結果の理解と活用:「対人・社会性」の困りQ&A

ライター:LITALICO発達特性検査 活用サポート
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LITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問に回答することでお子さまの特性や困っていること、その一般的な対応の仕方が分かるオンラインの検査です。

この記事では、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「対人・社会性」の困りがあると表示された場合のよくある疑問にお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を工夫する際などのヒントとして、検査とあわせてお読みください。

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監修: 稲田尚子
大正大学 臨床心理学部 臨床心理学科 准教授
専門は臨床発達心理学、応用行動分析学。発達障害のある子どものアセスメントや支援、支援機関のコンサルテーションに携わる。JASPERやESDMの認定セラピストとして社会性発達、認知発達を促し、生活しやすい環境づくりのサポートに注力している。LITALICO発達特性検査における「対人・社会性」の困りについての監修を担当している。
目次

LITALICO発達特性検査の分類「対人・社会性の困り」とは

LITALICO発達特性検査とは

LITALICO発達特性検査は、お子さまについての質問に、保護者の方がスマートフォンやパソコンから回答することで、お子さまの特性や困っていること、その一般的な対応方法が分かるオンラインの検査です。

検査について知りたい方はこちらをご覧ください。

分類「対人・社会性」の困りについて

分類「対人・社会性」の困りはLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されます。さらに特性の現れ方によって「こだわり」と「対人・社会性」に分かれています。それらの特性は混じり合って現れる場合もあります。

・こだわり
興味関心の幅が狭く、こだわりが強い……同じことへのこだわりや興味の狭さ、繰り返しの行動・パターンなどの特性を測定する分類です。

・対人・社会性
ほかの人とコミュニケーションをとることが苦手……コミュニケーションや社会的な情報への興味・理解など、対人関係や社会性に関する特性を測定する分類です。

それぞれの困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」でご紹介しています。

次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「対人・社会性」の困りがあると表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を工夫する際など、検査結果を参考にして実生活に活かしていくためのヒントとして、検査とあわせてお読みください。

Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?

違和感や相談したいことがあるなど、少しでも気になることがある場合は、専門家への相談を検討しましょう。特に以下のような場合、家庭で抱え込まずに専門家に相談することが望ましいと考えられます。

・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合
・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合
・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合
・園や学校とうまく連携が取れない場合 など

相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや発達支援センター、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。その際には検査結果を持参することで、保護者の方や本人の困っていることや発達特性の共有ツールとして役立つ場合も多いと思われますので、ご活用ください。

医療機関へ相談したい場合は、まずはかかりつけの小児科で相談するのも一つの方法です。その際には検査結果が参考資料の一つになるかもしれません。

Q.特性と関連する疾患や障害はありますか?

LITALICO発達特性検査で、特定の分類(例えば「対人・社会性」)で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することはありません。

しかしながら、対人・社会性の困りは、それがあるかないかのどちらかに分類されるのではなく、身長が低い人から高い人までいるように、特性は連続しているものです。困難度が高く、加えて日常生活や心身の健康状態に影響するなどの場合には、発達障害の一つであるASD(自閉スペクトラム症)と診断される人もいます。ただし、ASD(自閉スペクトラム症)には国際的な診断基準があり、それを満たしているかどうかは医師のみが診断できます。ASD(自閉スペクトラム症)については以下の記事をご覧ください。
ASD(自閉スペクトラム症)の幼児期~思春期の特徴、診断方法、治療や療育方法を解説【専門家監修】のタイトル画像

ASD(自閉スペクトラム症)の幼児期~思春期の特徴、診断方法、治療や療育方法を解説【専門家監修】

いずれにしても、特性によって本人や周囲の人が日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。小児の発達障害についての専門の医療機関はまだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。

また、診断の有無に関わらず、LITALICO発達特性検査ではいくつかの対応方法を紹介しているので、お子さまの育ちのサポートを開始していくことができます。
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