【LITALICO発達特性検査】 結果の理解と活用:「くせ」の困りQ&A

ライター:LITALICO発達特性検査 活用サポート
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LITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問に回答することでお子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。

この記事では、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「くせ」の特性・困りが表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際などのヒントとしてご活用ください。

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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。
目次

LITALICO発達特性検査の分類「くせの困り」とは

LITALICO発達特性検査とは

LITALICO発達特性検査は、保護者がお子さまについての質問にスマートフォンやパソコンから、回答することでお子さまの特性や困っていること、その対応方法が分かるオンラインの検査です。

検査について知りたい方はこちらをご覧ください。

分類「くせの困り」について

分類「くせの困り」はLITALICO発達特性検査において、以下のような特性に当てはまる場合に表示されるカテゴリーです。

・動きのくせ
意識していない行動のくせが出るタイプです。例えば、まばたきをしたり首を振ったりする動作のくせや、咳ばらいをしたり言葉が出たりする音声のくせなどです。
※これらは通常、医学的には「チック」と呼ばれる場合がありますが、LITALICO発達特性検査では「くせ」の名称を用いています。

くせの出方やくせが長く続くことのために、生活に困難が生じる場合もあります。周囲から見ると目立つため気になるかもしれませんが、無意識に出るもので、自分の意思でくせを止めることは難しいと言われています。大人になるまでに自然におさまることが大半です。

具体的な困りや特性のより詳しい説明については、LITALICO発達特性検査の検査結果「お子さまの特性」で解説しています。

次に、LITALICO発達特性検査の検査結果で分類「くせの困り」が表示された場合のよくある疑問にQ&A形式でお答えします。検査結果を読み解くときや、お子さまへの接し方や対応方法を試す際など、検査結果を実際に活用するためのヒントとしてご活用ください。

Q.専門家に相談する目安はありますか?その場合、どこに行けばいいでしょうか?

具体的な基準はないのですが、家庭で抱え込まず、専門家に相談することが望ましいのは以下のような場合が考えられます。

・家庭でのサポートをいくつか試してみたが、なかなかうまくいかない場合
・保護者自身がお子さまと接することに疲れたり、不安を感じる場合
・困りごとが強く長い間現れ、日常生活に支障が出ている場合やお子さま自身がつらそうな場合
・園や学校とうまく連携が取れない場合 など

相談先は、困りごとによっていくつかありますが、まずは自治体の子育て支援センターや児童発達支援、学校のスクールカウンセラーなどがあげられます。相談の際には検査結果を持参し、見てもらうと、保護者や本人の困っていることや特性の共有ツールとして役立つこともあるのでご活用ください。

医療機関へ相談したい場合は、LITALICO発達特性検査の検査結果を見せると資料として参考になるかもしれません。くせについて、専門の医療機関としては、心療内科や精神科が挙げられますが、お子さまの年齢によっても変わってきますので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。

Q.困りごとや特性と関連する疾患や障害はありますか?

LITALICO発達特性検査では、特定の分類で困難が示されても、特定の疾患や障害の有無や診断を意味することではありません。

ただし、動きや言葉のくせの特性があって、それが日常生活や心身の健康状態に影響するなど、医療的な診断基準を満たす場合には、チック症やトゥレット症などと診断される人もいます。チック症については以下の記事をご覧ください。
チック症とは?「目をつぶる」「咳払い」「首を振る」など、癖に見える症状とチックの見分け方、体験談、子どもと大人それぞれの治療法を解説【専門家監修】のタイトル画像

チック症とは?「目をつぶる」「咳払い」「首を振る」など、癖に見える症状とチックの見分け方、体験談、子どもと大人それぞれの治療法を解説【専門家監修】

いずれにしても、特性によって日常生活に強い困難を感じている場合などには、専門機関に相談するといいでしょう。チックについての専門の医療機関はまだ数が少ないこともあるので、まずはかかりつけの小児科などで相談するのも一つの方法です。

また、診断の有無にかかわらず、本検査にはいくつかの対応方法を紹介しているので、支援を開始していくことができます。
次ページ「Q.特性は変わったり、なくなったりすることはありますか?」

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