小6で完全不登校に。中学は特別支援学級?特別支援学校?教育相談で気づいた「現実」は…
ライター:花森はな
現在、通信制高校1年生の息子は、自閉スペクトラム症(ASD)と強度行動障害があります。小学校3年生の三学期から行き渋りが始まり、5年生には再登校できるようになったものの、6年生で完全不登校になりました。当時は外にも出られない状態でしたが、そんな時でも進路は選ばないといけません。今回は、公立中学校と特別支援学校に見学に行った時のことをお話させていただきたいと思います。
監修: 森 しほ
ゆうメンタル・スキンクリニック理事
ゆうメンタルクリニック・ゆうスキンクリニックにて勤務。産業医として一般企業のケアも行っている。
・ゆうメンタルクリニック(上野/池袋/新宿/渋谷/秋葉原/品川/横浜/大宮/大阪/千葉/神戸三宮):https://yuik.net/
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二度目の不登校は「学校が怖い」から始まった
小学校3年生の三学期から行き渋りが始まった息子は、5年生の時に再登校できるようになったものの、6年生で完全不登校になりました。
不登校からの復活を果たしてからの再不登校は、これまでとは全く違うものでした。まず体が動かない、布団から起き上がることもできないのです。4年生の時なら抱き抱えることができましたが、体の大きな息子は6年生になるととっくに私の身長を超えていて、「学校もう無理や!怖い!怖い!」と布団で泣き叫び、為す術がありませんでした。きっと再登校後の無理もあったのでしょう。以前のような「それでも学校に行きたい」という気持ちは消え去り、コロナの感染不安もあいまって、学校はただただ恐怖の対象になってしまいました。
不登校からの復活を果たしてからの再不登校は、これまでとは全く違うものでした。まず体が動かない、布団から起き上がることもできないのです。4年生の時なら抱き抱えることができましたが、体の大きな息子は6年生になるととっくに私の身長を超えていて、「学校もう無理や!怖い!怖い!」と布団で泣き叫び、為す術がありませんでした。きっと再登校後の無理もあったのでしょう。以前のような「それでも学校に行きたい」という気持ちは消え去り、コロナの感染不安もあいまって、学校はただただ恐怖の対象になってしまいました。
だけど進路は待ってくれない…2つの選択肢
しかし小学校の最終学年、学校に行けなくても進路だけは何とか決めなければなりません。地元の公立中学校に通うか、特別支援学校に通うか、そのどちらかです。特別支援学校に関しては、不登校になる前に当時の特別支援学級の先生に「特別支援学校を視野に入れてみるのはいかがですか」とおっしゃっていただき、常に頭の片隅にはありました。しかし、息子の希望は「みんなと一緒にいたい」「みんなと同じ中学校に行きたい」で、私もなるべくその意思を尊重したいと思っていました。そして、夏休みに2つの学校に教育相談に行くことになったのです。
教育相談とは、子ども、保護者、教員の悩みごとの解決に向けて行われる相談活動のことです。
行って見て分かった公立中学校の現実
教育相談は学校を通して申し込みます。まず先に返信が来たのが公立中学校でした。本来は息子を連れて行きたかったのですが、本人の調子が悪く、私と支援担当の先生2人で伺いました。学校の会議室で、特別支援学級のことや授業ではどのような対応をしてくださるのか一通りお聞きしました。
「大人の怒鳴る声がつらく、パニックを起こすのですが、その際対応はしていただけるのでしょうか?」
「全て必要な指導ですので、怒鳴らないというのは無理です」
「学校に登校できた日は教室に行けずに1日支援教室で過ごしているのですが、可能でしょうか?」
「不可です。基本的にはそれでも授業に出ていただくか、別室対応になります」
この時点でやはり中学校は厳しいと感じていたのですが……。
「もし、中学に行くことができたらクラブに入りたいと思っているんですが……」
「特別支援学級の子が入れるのは、特別支援学級のクラブだけです。バスケやサッカーなど普通の部活は加配の教員がつけられないため、入部できません。特別支援学級のクラブでは授業でできなかった勉強や課題をやります」
中学校でも、小学校と同じように教員不足を肌で感じました。
また、不登校担当の先生はいるけれども、できることは電話での登校刺激のみで、本来の業務の隙間にやっているので、期待はしないでほしいということを重ねて言われました。
息子にはたぶん、合っていないのではないかなと思いました。
「大人の怒鳴る声がつらく、パニックを起こすのですが、その際対応はしていただけるのでしょうか?」
「全て必要な指導ですので、怒鳴らないというのは無理です」
「学校に登校できた日は教室に行けずに1日支援教室で過ごしているのですが、可能でしょうか?」
「不可です。基本的にはそれでも授業に出ていただくか、別室対応になります」
この時点でやはり中学校は厳しいと感じていたのですが……。
「もし、中学に行くことができたらクラブに入りたいと思っているんですが……」
「特別支援学級の子が入れるのは、特別支援学級のクラブだけです。バスケやサッカーなど普通の部活は加配の教員がつけられないため、入部できません。特別支援学級のクラブでは授業でできなかった勉強や課題をやります」
中学校でも、小学校と同じように教員不足を肌で感じました。
また、不登校担当の先生はいるけれども、できることは電話での登校刺激のみで、本来の業務の隙間にやっているので、期待はしないでほしいということを重ねて言われました。
息子にはたぶん、合っていないのではないかなと思いました。