学校を休みがちな小5娘。勉強の遅れが心配…励ましは逆効果?ある条件で「いつ休んでもいい」ルールにしてみたら

ライター:まりまり
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今年の4月に中学に進学した次女。小学2年生の3学期に場面緘黙と診断されています。
次女は、小学5年生の1学期にしばらく学校に行けなくなってしまった時期があり、その後は五月雨登校でなんとか頑張っていました。

夏休みで少し元気を取り戻し、2学期に入ってから小さいながら新しい1歩を踏み出した時のことをお伝えしたいと思います。

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監修: 新美妙美
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室 特任助教
2003年信州大学医学部卒業。小児科医師として、小児神経、発達分野を中心に県内の病院で勤務。2010年信州大学精神科・子どものこころ診療部で研修。以降は発達障害、心身症、不登校支援の診療を大学病院及び一般病院専門外来で行っている。グループSST、ペアレントトレーニング、視覚支援を学ぶ保護者向けグループ講座を主催し、特に発達障害・不登校の親支援に力を入れている。 多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」の制作スタッフ。

夏休み明けの次女の様子

夏休みに、しっかりダラダラして休むことができた次女。2学期が始まってからも、夏休み前と同じく週1回程度学校をお休みするようなペースで登校していました。

相変わらず、毎朝付き添い登校が必要で、だるくなってしまうこともありましたが、家での次女の様子を見ていると、夏休み前とは少し変わってきたなと感じる部分もありました。「だるいからお風呂で髪を洗うのを手伝って」など、自分でやっていたことまで母である私に頼んだり、体調不良を訴えたりする頻度が減ってきて、夏休み前より明らかにラクに過ごせているように見えました。
夏休み明けから少し元気が出てきたように見えた娘
夏休み明けから少し元気が出てきたように見えた娘
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そろそろ対応変えてみても良いのかも……?と、以前の失敗

そんな次女を見て、そろそろ勉強面に手をつけてみても良いのかも……と思いました。

それまでの次女は、学校に行っているだけで精一杯で、勉強に手をつけられるような状態ではありませんでした。それにもかかわらず、私自身の焦りや不安から、次女に半ば無理やり勉強をさせてしまった時期がありました。

その時は、さらに次女を疲れさせる結果となり、学校を休むことも増えて、とても反省したという経緯があるので、今回は次女と相談して慎重に進めていくことにしました。

次女の気持ち

次女と話してみると、次女自身、以前と比較してだるさが減ってきていることに気がついたようでした。
本人もだるさが軽くなってきたと感じている様子……
本人もだるさが軽くなってきたと感じている様子……
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そして、次女としても「勉強しなくちゃ……」という思いを強くもっていました。勉強のことはずっと頭にあるものの、どうしてもだるくて取り組めず……という感じで、やらなきゃいけないことは、次女が一番よく分かっているのに、できないことをつらく感じているようでした。
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相談しながら、試しにルールをつくってみた

次女と相談して、「学校はいつ休んでもいいけど、宿題だけはやる」というルールを決めて、取り組んでみることにしました。

だるくて学校に行けなくても、宿題だけはやってみて、このくらいの負担なら大丈夫そう……というラインを探っていく感じです。

この頃、私が学校に休みの連絡を入れることを負担に感じていたように、次女も私に「休みたい」と言うことを負担に感じていました。
次女としては、だるくて無理だから休みたいと言っているのに、つい私が「体調悪いの?」「ほんとに無理そう?」「午前中だけ行ったら?」などいろいろ言ってしまっていたので……。

とにかく試行錯誤しながらベストを探る感じだったので、次女が「休む」と言う時は、私もいろいろしつこく聞いたり言ったりしないようにして休ませることにしました。
親子で話し合った「学校を休んでもいいルール」を試してみることに
親子で話し合った「学校を休んでもいいルール」を試してみることに
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ルールを決めて変わったこと

このルールを決めてから、まず、私自身の気持ちが軽くなりました。朝に「休む」と次女から言われても、「いろいろ試している時期だから……」とそれまでほどの負担を感じなくなりました。

次女のほうも、私の朝の対応が変わったことと、「宿題さえやれば、いつ休んでもいい」というルールで、それほど負担なく私に「休む」と言いやすくなったようです。そして、イヤイヤながらも宿題に自ら取り組むようになりました。

この、「気楽にいつ休んでも良い」というのが、次女の安心感につながった気がしています。
ルールづくりによって、母も娘も負担が軽くなったように感じられた
ルールづくりによって、母も娘も負担が軽くなったように感じられた
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今回はタイミングが良かった

結果、気楽に休みやすくなったからといって、次女のお休みが増えることはありませんでした。むしろ以前より、学校に行く様子が少しラクそうになった感じがありました。
以前より学校に行くのがラクになってきた様子の娘
以前より学校に行くのがラクになってきた様子の娘
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週1回程度休みつつ学校に行くのは夏休み前と変わりませんでしたが、休む時のルールを決めてからは、宿題については少しずつ自分で取り組めるようになっていきました。

以前、私の不安をぶつけて勝手に進めてしまった時と違って、この時は、夏休みの間にしっかり休めたことと、親子で話し合って良いタイミングで試行錯誤したことで、小さな一歩を踏み出すことができたのではないかと思っています。

執筆/まりまり
(監修:新美先生より)
場面緘黙のお子さんの、学校で疲れてしまうことに寄り添って対応されていることについて、詳しく聞かせていただきありがとうございます。お子さんの様子の変化をしっかり見極めて、ご本人と話し合って対応されている様子がとても丁寧で素晴らしいと思いました。

ご本人と話し合って、ルールを決めたのがよかったですね。基本的には学校に行こうと思っているけど、どうしても無理な日に「休みたい」と言っているのに、いろいろ気にかけるのが負担という気持ちを娘さんが言ってくれてよかったです。そして宿題だけはやることで、休んでも「やることをやっている」という気持ちになれるのもちょうどよいのかもしれません。

こういう、本人が大事にしたいポイントは、お子さんによってまた時期や環境によって変わってくるので、その都度気持ちを聞いたり、選択肢を出したりしながらちょうどよいルールを決めていくと、お互いに楽になっていいですね。また状況が変わってきたらルールも柔軟に変えていったらいいと思います。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
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