生後半年から始まった、激しすぎる人見知りと場所見知り。「これって特性?」2歳半で自閉症と診断されて

ライター:みかみかん
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わが家は5歳のたーちゃんと夫と私の3人暮らしです。
たーちゃんは2歳半の時に、知的障害(知的発達症)のないASD(自閉スペクトラム症)と診断されました。
今回は、赤ちゃんの頃から激しかった人見知りと場所見知りについてです。

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監修: 藤井明子
小児科専門医
小児神経専門医
てんかん専門医
どんぐり発達クリニック院長
東京女子医科大学大学院修了。東京女子医科大学病院、長崎県立子ども医療福祉センターで研鑽を積み、2019年よりさくらキッズくりにっく院長に就任。2024年より、どんぐり発達クリニック院長、育心会児童発達部門統括医師に就任。お子様の個性を大切にしながら、親御さんの子育ての悩みにも寄り添う診療を行っている。 3人の子どもを育児中である。

5歳になっても人見知りと場所見知り。親戚の赤ちゃんを見て思い出す、大変だったあの頃……

親戚の家でいとこの赤ちゃんを抱っこしている私。緊張からか「帰ろう!」と騒ぎ出す5歳の息子。
親戚の家に行っても、すぐに帰りたくなってしまう息子。
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今年のお正月。
親戚が集まる中、たーちゃんは私にべったりくっついて離れませんでした。親戚のおじさんおばさんから話し掛けられても無視。同年代のはとこと遊びもせず。食事もそこそこに、自宅へ帰りたいと騒ぎ始めました。
ASD(自閉スペクトラム症)の息子は不安感が強く、人見知りと場所見知りをしているのだろうなぁ、と夫と私はすぐに気がつきました。

対して、久しぶりに会うはずの私にもニッコニコで抱っこされる親戚の赤ちゃん。じっと私の顔を見て、二本だけ生えた前歯を覗かせて笑ってくれました。
そういえば、たーちゃんの人見知りと場所見知りが始まったのは、生後半年頃だったなと思い出します。

生後半年から始まった人見知りと場所見知り。私と夫以外には懐かず、自宅以外ではどこでも泣いていた……

人見知りと場所見知りの始まりは、生後半年頃でした。
何度も訪れているはずの実母の家で突然泣き出したのを覚えています。1時間ほど経っても泣き止むことはなく、ずっと私が抱っこしていました。「赤ちゃんならよくあること」と実母は笑っていましたし、私もそこまで気にしてはいませんでした。「きっと1歳頃にはよくなるだろう」と、気楽に考えていました。
実母の前で激しく泣く、生後半年頃の息子。泣き止まずに慌てて抱っこする私。「よくあること」と穏やかに笑う実母。
生後半年から始まった人見知りと場所見知り。何度も会っている実母の前でも激しく泣き出す……。
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しかし、たーちゃんの人見知りと場所見知りは落ち着くどころか、ますます激しくなっていきました。1歳になっても、初対面の人だけでなく何度も会っている親戚や友人の前でも泣いてばかりでした。泣き声や暴れ方も激しくなり、抱っこで大人しくさせることも難しくなっていきました。

近くに住む義母の家はさすがに慣れてほしいと思い、毎週のように義母の家へ通ってみた時もありました。しかし、あまりに激しく泣き暴れるので1時間も経たずに帰宅……なんてことがしばらく続きました。

外だったら場所見知りもないのでは!?良かれと思って決行したピクニックでも……

そんな状況のまま、たーちゃんは1歳半に。落ち着く気配のない人見知りと場所見知りに困った私と夫は、ある案を思いつきます。「家でなく、外で会えば大丈夫かもしれない!」と。

私と夫とたーちゃんと公園に行き、そこで義母と義祖母と落ち合ってピクニックをすることに決めました。「閉鎖的でない場所なら場所見知りはないだろう。人見知りしてもすぐ泣き止むのでは」と思っていたのですが……。

実際は、義母と義祖母と会った途端に泣き出し、車に戻ると言って聞かず。抱っこでもベビーカーでも落ち着かずに、地面に転がって暴れていました。義母も義祖母も反応に困っていたと思います。
たーちゃん以外の大人は楽しい時を過ごせると思っていたけれど、たーちゃんにとってはつらい時間になってしまいました。

結局、その日はピクニックどころではなく、すぐに解散しました。帰りの車内では、けろりとした顔をしているたーちゃん。私は準備したお弁当を見ながら、「どうして?」と悲しい気持ちになっていました。
ピクニックに来た息子は、義母と義祖母に会った途端に泣いて地面に転がる。どうしようとオロオロする私と夫。
不安感が強い息子は、外でもパニックに……!みんな息子を心配してくれるけど、私は心穏やかではいられなくて……。
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2歳になるまでは、どこでも誰とでも泣いてばかりで外出や外食もほとんどできず、自宅に遊びに来た同世代の子にも泣くほどでした。よくなるばかりかひどくなる一方の人見知りと場所見知りに、「発達障害なのでは?」と私は思うようになりました。
言葉の発達がゆっくりで、癇癪やこだわりもあったため、2歳になる前あたりから発達外来の受診へ向けて動き出しました。
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