新1年生娘、授業中45分間座っていられるか不安!わが家の4つの立ち歩き対策と入学後の支援の求め方【専門家アドバイスつき】

ライター:にれ
新1年生娘、授業中45分間座っていられるか不安!わが家の4つの立ち歩き対策と入学後の支援の求め方【専門家アドバイスつき】のタイトル画像
Upload By にれ

就学に向け、小学校での生活に少しでも適応しやすくなればと親子二人三脚でさまざまなことにトライしていますが……やはり不安なことは多く、心配は尽きません。
今回は、その中でも私が最も心配している『授業中の離席』について、現状の取り組みをお話ししたいと思います。

監修者森 しほのアイコン
監修: 森 しほ
ゆうメンタル・スキンクリニック理事
ゆうメンタルクリニック・ゆうスキンクリニックにて勤務。産業医として一般企業のケアも行っている。 ・ゆうメンタルクリニック(上野/池袋/新宿/渋谷/秋葉原/品川/横浜/大宮/大阪/千葉/神戸三宮):https://yuik.net/ ・ゆうスキンクリニック(上野/池袋/新宿/横浜):https://yubt.net/

新入学!一番の懸念は……

前回の記事では、ASD(自閉スペクトラム症)の診断済で療育手帳の判定が中等度であるわが家の長女・まゆみの就学先決定についてレポートさせていただきました。
わが子の未来この決断にかかっている!?自閉症娘の就学先選び、決めた矢先に教育委員会の判定で…大混乱!?のタイトル画像

わが子の未来この決断にかかっている!?自閉症娘の就学先選び、決めた矢先に教育委員会の判定で…大混乱!?

発達支援施設や主治医と相談しながら総合的に判断したこととはいえ、教育委員会からの「特別支援学校が相応」とする判定を覆しての特別支援学級への入学なので、正直なところ困難はあるだろうと思っています。

まゆみの場合、授業を受けるにあたっての一番のネックは立ち歩いてしまうこと。
コンディションが良いと30分ほど座っていられるようになってきましたが、小さな頃から自己刺激行動が多く見られるまゆみ……集中が切れると立ち上がってクルクル回ったりピョンピョン跳ねたり、どうしようもなく感覚刺激が欲しくなる瞬間があるようです。

支援中や自宅での学習時は、促されて机に戻ることができますが、環境が変わった時にどうなるかは未知数です。
学校はさまざまな物事の学びの場であるとはいえ、教育機関である以上やはり根幹は座学なのだろうと思います。座れないと本人も授業に身が入らないでしょうし、立ち歩くことでほかの子の学習を邪魔してしまう恐れも……。きっと同じ心配を抱えている保護者の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

わが家もまだまだ対策を考え中ですが、まゆみの着席時間を延ばそうと自宅で行っている取り組みの中で、今のところ成果が見られているものをご紹介したいと思います。

1.座って学習する習慣をつける

まずは基礎的なことから、座って学習することを毎朝のルーティンに組み入れました。

まゆみは年中の夏からタブレット学習を日課にしていますが、親の私は「気楽に取り組んでくれれば」と思い、学習する場所や姿勢について本人任せにしていました。当然、机に向かってタブレットを使うよりも床やソファでくつろぎながら使っている姿を多く見るように……。

私自身は「学習はどこでしてもいい」と思っているタイプで、そのこと自体は悪いとは思っていませんが、ある時にハタと気がつきました。
「小学校の授業で45分間座っていられる?今できないことをいきなりやれというのは酷では?」と気づいた私
「小学校の授業で45分間座っていられる?今できないことをいきなりやれというのは酷では?」と気づいた私
Upload By にれ
そこで、改めて「今日からお勉強は座ってしよう」と伝え、学習時に座ることを習慣化しました。最初は5分も座れなかったまゆみですが、座ることに慣れてくると少しずつ記録を延ばして、療育先からも「今日は30分以上座れました!」と報告を受けることが増えています。

2.学習環境を整える

実は1に先んじてこちらから着手したのですが、自宅の学習スペースや文具を整えました。
わが家は家事の合間を縫ってまゆみの勉強をチェックすることが多く、学習はリビングで行います。ただでさえキッズスペースが近くて物が多いリビングなので、集中しやすい環境にすることを目指しました。
具体的に気をつけているのは以下の点です。

①机の上や文具類はスッキリさせる
余計なものが視界に入って気が散らないよう、学習スペースには学習に必要なものだけ置くようにしています。鉛筆や消しゴムも機能的でシンプルなものを選び、視覚刺激を極力減らすことを心掛けています。

②合うイスやサポートグッズを探し、座ることへの抵抗を減らす
わが家の姉妹はどちらも多動傾向と気分のムラがあり、長机に2脚並べたイスは「どっちが誰の」とは決めず、その時の状態で席を変えられるよう座り心地の違うものを用意しました。片方のイスに座る時間が長くなってくると、違うイスに座り直すこともあります。
足置き台やサポートクッションなどもネットで探してみるといろいろな種類があるので、わが子にとってどうすれば座りやすいかを先に探っておくと、小学校の机とイスに座るようになってからも「こうするといいかも」が閃きやすいのではないかと思っています(実際は出たとこ勝負になりそうですが……)。

③鉛筆を正しく持つためのサポートグッズを使う
字は書けるものの、どうにも怪しい持ち方をしていたまゆみ。
よく見かける『窪みに指を添わせるタイプの補助グリップ』では上手に持てなかったため、発達支援施設の先生に相談してみると『人差し指を固定するタイプの補助グリップ』を教えてもらいました。早速取り寄せて使ってみると、まゆみが鉛筆を正しく持てたので「グッズ1つでこんなに変わるんだ!?」とビックリしました。
こうした補助グッズもさまざまなものが売られているので、本人に合ったものを探して学習へのハードルを下げてあげられればと思っています。
「机の上や文具類はスッキリさせる」「鉛筆を正しく持つためサポートグッズを使う」「本人に合う椅子を探す」で学習環境を整えました
「机の上や文具類はスッキリさせる」「鉛筆を正しく持つためサポートグッズを使う」「本人に合う椅子を探す」で学習環境を整えました
Upload By にれ
療育支援探しバナー
次ページ「3.体幹を鍛える」

追加する

バナー画像 バナー画像

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。