歩かない、しゃべらない…早期療育に奮闘も「このまま一生話せない?」母を支えた児童発達支援【読者体験談】
ライター:ユーザー体験談

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生後10か月で伝い歩きを始め、1歳4か月で立てるようになった息子。しかし、なかなか歩くことができず、言葉も出ませんでした。不安を感じながら迎えた1歳半健診で「専門の先生に診てもらってください」と言われ、早期に支援に繋がったのですが……。
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監修: 藤井明子
小児科専門医
小児神経専門医
てんかん専門医
どんぐり発達クリニック院長
東京女子医科大学大学院修了。東京女子医科大学病院、長崎県立子ども医療福祉センターで研鑽を積み、2019年よりさくらキッズくりにっく院長に就任。2024年より、どんぐり発達クリニック院長、育心会児童発達部門統括医師に就任。お子様の個性を大切にしながら、親御さんの子育ての悩みにも寄り添う診療を行っている。 3人の子どもを育児中である。
小児神経専門医
てんかん専門医
どんぐり発達クリニック院長
1歳半健診で発達の遅れを指摘され……。息子の発達障害が分かるまで
現在10歳の息子は、2歳でASD(自閉スペクトラム症)、3歳で知的障害(知的発達症)、10歳でADHD(注意欠如多動症)の診断を受けています。こだわりが強い性格です。
息子は生後10か月で伝い歩きを始め、1歳4か月で立てるようになりました。ですが、なかなか一人で歩くことができず、言葉もでなかったのです。「発達が遅れているのでは?」と不安を感じていた中で迎えた1歳半健診。そこで「専門の先生に診てもらってください」と指摘を受けました。ショックというよりも、「そうか、一度診てもらおう」と素直に思った記憶があります。
息子は生後10か月で伝い歩きを始め、1歳4か月で立てるようになりました。ですが、なかなか一人で歩くことができず、言葉もでなかったのです。「発達が遅れているのでは?」と不安を感じていた中で迎えた1歳半健診。そこで「専門の先生に診てもらってください」と指摘を受けました。ショックというよりも、「そうか、一度診てもらおう」と素直に思った記憶があります。
小児神経科を受診すると、言葉の遅れがあるため、月1回の言語聴覚療法(ST)をすすめられました。さらに、発達が気になる子どもたちが集まる「地域の遊びの広場」にも月1回参加することになりました。
STは、発語につながるなら……と思いながら通いましたが、病院は車で1時間近くかかる場所。運転が苦手な私にとってはなかなか大変でした。それでも、小学1年生の秋頃まで通い続けました。
STは、発語につながるなら……と思いながら通いましたが、病院は車で1時間近くかかる場所。運転が苦手な私にとってはなかなか大変でした。それでも、小学1年生の秋頃まで通い続けました。
言語聴覚療法(ST)と遊びの広場での学び。初めて見た自傷・パニック
息子はSTに喜んで通いました。家にはないおもちゃがたくさんあり、楽しかったようです。「早くやりたい!」という気持ちが強すぎて待つのが苦手で、途中で席を立つことも多かったですが、毎回笑顔でした。
「地域の遊びの広場」も息子にとってお気に入りの場所でした。私自身も専門家と話せる機会が増え、その時々の悩みを相談できたのはとても助かりました。
ただ、今でも鮮明に覚えていることが2つあります。
ひとつは、STの先生に「このまま一生話せないこともあるんですか?」と聞いたときのこと。「……あるかもしれません」と言われて、現実を突きつけられました。私は「いつか話せるもの」と思っていたので、とてもショックでした。
「地域の遊びの広場」も息子にとってお気に入りの場所でした。私自身も専門家と話せる機会が増え、その時々の悩みを相談できたのはとても助かりました。
ただ、今でも鮮明に覚えていることが2つあります。
ひとつは、STの先生に「このまま一生話せないこともあるんですか?」と聞いたときのこと。「……あるかもしれません」と言われて、現実を突きつけられました。私は「いつか話せるもの」と思っていたので、とてもショックでした。
もうひとつは、1歳10か月の時のこと。大好きなクレヨン遊びをしていた息子に「お片付けしようね」と声をかけると、大泣きしながら自分の額を床に何度もぶつけ、足をバタバタさせパニックになったのです。初めて見る姿に私は青ざめました。
先生は「お帰りしましょう」と一言。クールダウンのためとは分かっていても、「みんなと一緒にいることができない」という現実を突きつけられ、切なかったのを覚えています。
先生は「お帰りしましょう」と一言。クールダウンのためとは分かっていても、「みんなと一緒にいることができない」という現実を突きつけられ、切なかったのを覚えています。
不安そうな表情が明るい笑顔に!児童発達支援事業所が成長のきっかけに
そんな日々の中、「地域の遊びの広場」の保健師さんから「児童発達支援に通ってみてはどうですか」と紹介され、児童発達支援事業所とつながることになりました。
最初に紹介されたのは、車で1時間かかる施設。見学に行き「いいところだね」と夫と話しましたが、遠さがネックに……。施設長さんに相談すると、住んでいる地域にも児童発達支援事業所があると教えてもらい、そちらも見学へ。しかし、残念ながら満員……。悩んだ末、4〜5か月空きを待って、近くの事業所のほうに通うことを決めました。
そこでは給食が提供されており、このおかげで息子は偏食が改善されました。さらに「できた!」という成功体験をたくさん積むことができ、自信につながったようです。
通い始めた頃の写真を見ると、不安そうな表情。でも、時間が経つにつれ、明るい笑顔にな変わっていきました。
最初に紹介されたのは、車で1時間かかる施設。見学に行き「いいところだね」と夫と話しましたが、遠さがネックに……。施設長さんに相談すると、住んでいる地域にも児童発達支援事業所があると教えてもらい、そちらも見学へ。しかし、残念ながら満員……。悩んだ末、4〜5か月空きを待って、近くの事業所のほうに通うことを決めました。
そこでは給食が提供されており、このおかげで息子は偏食が改善されました。さらに「できた!」という成功体験をたくさん積むことができ、自信につながったようです。
通い始めた頃の写真を見ると、不安そうな表情。でも、時間が経つにつれ、明るい笑顔にな変わっていきました。
