暗闇で1945年の広島を追体験。「平和のためのダイアログ・イン・ザ・ダーク」夏休みに開催!クラウドファンディングも
ライター:発達ナビニュース

Upload By 発達ナビニュース
純度100%の闇の中で視覚に頼らず他者との対話を重ねる体験型プログラム「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」。この夏、広島市・中國新聞社との共催で、被爆80周年記念事業平和のためのダイアログ・イン・ザ・ダーク:「PEACE IN THE DARK」を開催します。本記事では2025年4月17日、広島市役所で行われた記者会見の模様とともにイベントの内容についてご紹介します。
暗闇の中で1945年の広島の暮らしを体験する
1989年にドイツで誕生した「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」は、光を完全に遮断した空間で、視覚に頼らず人と出会い、対話を重ねる体験型プログラム。世界約50か国で800万人以上が参加してきたこのプロジェクトが、今年2025年の夏、被爆80年を迎える広島にやってきます。
舞台となるのは、爆心地からわずか380メートルの場所に今も残る「旧日本銀行広島支店」。1945年の8月6日原爆投下後もすぐ銀行業務を再開し、市民の復興を支えた希望の象徴とも言える建物です。
今回の体験は、視覚障害のある案内人とともに、参加者が8人ずつチームとなって、暗闇の中で1945年の広島の暮らしを体験する、というもの。その後、光のインスタレーションを経て、「平和とは何か」について語り合う対話の時間が設けられます。
舞台となるのは、爆心地からわずか380メートルの場所に今も残る「旧日本銀行広島支店」。1945年の8月6日原爆投下後もすぐ銀行業務を再開し、市民の復興を支えた希望の象徴とも言える建物です。
今回の体験は、視覚障害のある案内人とともに、参加者が8人ずつチームとなって、暗闇の中で1945年の広島の暮らしを体験する、というもの。その後、光のインスタレーションを経て、「平和とは何か」について語り合う対話の時間が設けられます。
まったく目が見えない状態だからこそ、「人を信じる」「声をかけ合う」「手を差し伸べる」という、シンプルで本質的なコミュニケーションが生まれるのです。
「暗闇」の可能性──それは「怖い」ではなく「希望」
4月17日、広島市役所で行われた記者会見に登壇した案内人・川端美樹氏、通称“ミキティ”さんは広島出身。子どもの頃から視覚障害があり、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」で20年以上アテンドを務めています。
「私はずっと“視力が落ちる=できないことが増える”と思っていたんです。でも暗闇の中で人を案内する立場になったとき、これは“できることがある”って気づいた。不便ではあるけれど、不自由ではないと実感しました」
彼女が語るエピソードの中には、子どもたちの可能性を感じさせるものも。「暗闇の中では、子どもたちの順応がとても早く、大人をサポートする場面も多いんです。普段“守られる側”と思われがちな存在が、頼れる存在に変わる。一緒にいたお母さまが子どもにはとても可能性があって、たくましいということに気づかれたりすることもあります」
また、広島市 市民局 文化スポーツ部 文化振興課 尾高 直浩氏も「真っ暗な中での対話は、地位や肩書きのない、まっさらな関係を生み出す。“対等な対話こそが平和の本質”という理念に、心から共感した」と語りました。
「私はずっと“視力が落ちる=できないことが増える”と思っていたんです。でも暗闇の中で人を案内する立場になったとき、これは“できることがある”って気づいた。不便ではあるけれど、不自由ではないと実感しました」
彼女が語るエピソードの中には、子どもたちの可能性を感じさせるものも。「暗闇の中では、子どもたちの順応がとても早く、大人をサポートする場面も多いんです。普段“守られる側”と思われがちな存在が、頼れる存在に変わる。一緒にいたお母さまが子どもにはとても可能性があって、たくましいということに気づかれたりすることもあります」
また、広島市 市民局 文化スポーツ部 文化振興課 尾高 直浩氏も「真っ暗な中での対話は、地位や肩書きのない、まっさらな関係を生み出す。“対等な対話こそが平和の本質”という理念に、心から共感した」と語りました。
夏休みにおすすめ!平和を感じる旅へ──イベントへの参加方法とクラウドファンディング案内【広島・東京開催】
この特別な体験平和のためのダイアログ・イン・ザ・ダーク:「PEACE IN THE DARK」は、2025年8月に広島で開催されます。参加は無料で、7月1日から予約受付が開始され、10日間の会期中、計約600名が体験できる見込みです。また、2025年7月5日(土)〜2025年8月31日(日)の間は、東京・竹芝のダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」でも同時開催します。
チケットを購入する際、備考欄があるので、お子さまが参加するにあたって心配なことがあれば、相談が可能です。
また、このイベントを運営するにあたり、クラウドファンディングを実施中。2025年6月30日まで支援を募集中です。支援者には著名人との対話イベントなどの限定リターンも用意されています。
ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパン代表の志村真介氏は語ります。「今回のテーマは“人はどんなときも人を信じきることができるか”。80年前のあの時、旧日銀の吉川智慧丸支店長が重傷を負っている身もいとわず、営業室に出て、常に『預金者に不安を与えてはならぬ、早く処理してあげよ』と市民の申告通りに現金を払い出した──そして、平時になって残高と比べると殆ど差はなかったのです。そんな信頼の奇跡が起きた場所で、“対話”の力をもう一度、信じてほしい」
子どもも大人も、障害の有無も関係なく、誰もが「自分でいていい」と感じられる90分。ぜひこの夏、暗闇だからこそ見える“光”を体験してみてください。
チケットを購入する際、備考欄があるので、お子さまが参加するにあたって心配なことがあれば、相談が可能です。
また、このイベントを運営するにあたり、クラウドファンディングを実施中。2025年6月30日まで支援を募集中です。支援者には著名人との対話イベントなどの限定リターンも用意されています。
ダイアログ・イン・ザ・ダーク・ジャパン代表の志村真介氏は語ります。「今回のテーマは“人はどんなときも人を信じきることができるか”。80年前のあの時、旧日銀の吉川智慧丸支店長が重傷を負っている身もいとわず、営業室に出て、常に『預金者に不安を与えてはならぬ、早く処理してあげよ』と市民の申告通りに現金を払い出した──そして、平時になって残高と比べると殆ど差はなかったのです。そんな信頼の奇跡が起きた場所で、“対話”の力をもう一度、信じてほしい」
子どもも大人も、障害の有無も関係なく、誰もが「自分でいていい」と感じられる90分。ぜひこの夏、暗闇だからこそ見える“光”を体験してみてください。
開催概要
■平和のためのダイアログ・イン・ザ・ダーク:「PEACE IN THE DARK」
会期 2025年8月2日(土)~11日(月・祝) 10日間
会場 旧日本銀行広島支店(広島県広島市中区袋町5-21)
体験者数 約640名
体験料金 無料
ご予約方法 専用のWebサイトより、事前お申込み
※ご体験には事前予約が必要です。ご予約は、2025年7月上旬に開始予定です。
■東京での開催概要
多くの方にこの体験を届けるため、東京での同時開催も予定しています。
会期 2025年7月5日(土)〜2025年8月31日(日)
会場 ダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森®️」(東京・竹芝)
体験者人数 約3,000名
体験料金(税込)
大人:3,850円
中高生・大学・専門学生・大学院生:2,750円
小学生:1,650円
■平和のためのダイアログ・イン・ザ・ダーク:「PEACE IN THE DARK」
会期 2025年8月2日(土)~11日(月・祝) 10日間
会場 旧日本銀行広島支店(広島県広島市中区袋町5-21)
体験者数 約640名
体験料金 無料
ご予約方法 専用のWebサイトより、事前お申込み
※ご体験には事前予約が必要です。ご予約は、2025年7月上旬に開始予定です。
■東京での開催概要
多くの方にこの体験を届けるため、東京での同時開催も予定しています。
会期 2025年7月5日(土)〜2025年8月31日(日)
会場 ダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森®️」(東京・竹芝)
体験者人数 約3,000名
体験料金(税込)
大人:3,850円
中高生・大学・専門学生・大学院生:2,750円
小学生:1,650円
※クリックすると発達ナビのWebサイトから『平和のためのダイアログ・イン・ザ・ダーク:「PEACE IN THE DARK」』のWebサイトに遷移します。
※クリックすると発達ナビのWebサイトから『クラウドファンディング 純度100%の暗闇で平和を語る。ダイアログ・イン・ザ・ダーク@広島』のWebサイトに遷移します。

「本当の自分」に戻り暗闇を旅する90分「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」。代表・志村真介さんと考える多様性、コロナ禍における気づきも――発達ナビ編集長インタビュー

災害時、障害のあるわが子を守るには?「福祉避難所」などの制度、日ごろの備えや専門家と考える防災ノウハウなど

発達障害のある子どもへの避難生活での配慮、車中泊、福祉避難所など知っておきたいポイント【専門家監修】

感覚過敏、感覚回避、感覚鈍麻、感覚探求。感覚の偏り4つのパターンを解説ーーマンガで学ぶ感覚過敏【専門家監修】

「読みたい」の声多数!「癇癪(かんしゃく)」の困りや対応、みんなはどうしている?「わが家のかんしゃく」特集