感覚過敏、感覚回避、感覚鈍麻、感覚探求。感覚の偏り4つのパターンを解説ーーマンガで学ぶ感覚過敏【専門家監修】

ライター:マンガで分かる発達障害のキホン
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マンガで学ぶ感覚過敏。今回は感覚過敏と感覚の鈍感さ、感覚の偏りの4パターン(感覚過敏、感覚回避、感覚鈍麻、感覚探求)について説明します。

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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

感覚の偏りの4パターンを解説

感覚の偏りは 1. 感覚過敏(刺激に過剰に反応する)、2. 感覚回避(刺激のある環境を回避する)、3. 感覚鈍麻・低登録(刺激に対する反応が弱い)、4. 感覚探求(強い刺激を求める)の4パターンがあります。その子の特性を理解し対応方法を見つけていくことが大切です。
感覚の偏りの4パターンの1つに「感覚過敏」があります。(監修:鳥取大学教授、専門行動療法士、自閉症支援士エキスパート、公認心理師 井上雅彦先生 )
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感覚の偏りの4パターンの1つに「感覚回避」があります。(監修:鳥取大学教授、専門行動療法士、自閉症支援士エキスパート、公認心理師 井上雅彦先生 )
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感覚の偏りの4パターンの1つに「感覚の鈍感さ」があります。(監修:鳥取大学教授、専門行動療法士、自閉症支援士エキスパート、公認心理師 井上雅彦先生 )
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感覚の偏りの4パターンの1つに「感覚探求」があります。(監修:鳥取大学教授、専門行動療法士、自閉症支援士エキスパート、公認心理師 井上雅彦先生 )
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感覚過敏(感情反応性)とは、光や音などをはじめとする特定の刺激を過剰に受け取ってしまう状態のことを指します。逆に、刺激が低くなることを「感覚の鈍感さ/鈍麻、低反応性」といいます。どちらも感覚に偏りがあることが原因です。(監修:鳥取大学教授、専門行動療法士、自閉症支援士エキスパート、公認心理師 井上雅彦先生 )
イラスト/かなしろにゃんこ。
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感覚過敏(過剰反応性)」とは、光や音などをはじめとする特定の刺激を過剰に受け取ってしまう状態のことを指します。逆に、刺激に対する反応が低くなることを「低登録・感覚鈍麻(感覚の鈍感さ)」といいます。どちらも感覚に偏りがあることが原因です。
※以下感覚の鈍感さと記述します。

感覚過敏があると、多くの刺激を受け取りすぎることによってストレスが増したり、多くの人にとって平気な刺激を過剰に怖がったりすることがあります。また、感覚の鈍感さがあると、遊びの呼びかけの声を聞き逃してしまい、仲間に入れないなど、集団の中でうまく過ごせないことがあります。身体の痛みに気がつかず、病院で手当てを受けるのが遅れてしまうこともあります。

このように感覚に過度な偏りがあると、日常生活に支障をきたす場合があります。

■感覚の偏りによる困難さは理解されにくい
感覚は、個人の主観的なものであり、個々によって刺激の受け取り方はそれぞれです。そのために、感覚の偏りがある人の困難さは、ほかの人からは理解されにくいものです。
シャワーをひどく嫌がる、極端に眩しがる、集団で行動するのが苦手であるなど、日常の中で子どもの行動が気になることはあるでしょうか。
それは、もしかすると環境の中にあふれる情報や刺激を細かく大量に拾ってしまっていることが原因かもしれません。多くの人が何も感じない場面でも、感覚に偏りがあると、その場所にいるだけで耐えがたい苦痛を感じることがあるのです。

感覚の偏りは4つのパターンに分けられる

感覚の偏りに関する問題は、その傾向によってパターンに分けて整理することができます。以下に感覚刺激への反応傾向のプロファイリングで使用される4つの分類をご紹介します。なかなか理解のされにくい感覚の偏りについて、客観的な把握をすることで役立てることができるでしょう。

■感覚過敏
刺激に対して過剰に反応することで、環境の変化やちょっとした刺激も極度に気になるという状態を指します。

■感覚回避
刺激に対する過剰な反応があるため、刺激のある環境を回避する行動をとることです。

■低登録・感覚鈍麻
刺激に対する反応が弱く、感覚が鈍い傾向があるとされます。感覚の鈍感さを指します。

■感覚探求
刺激に対して反応が弱いがゆえに、強い刺激を求める行動をすることです。

特性を知り、安心して過ごせるような環境を作っていく

感覚の偏り方は一人ひとりさまざまで、症状も多岐にわたります。その子がどのような特性があるのかを理解し、対応方法を見つけていくことが苦痛や困りごとの軽減に繋がっていきます。
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