近づくタイムリミット…でも息子の視力をあきらめたくない!評判の病院にセカンドオピニオンを求めてみると

ライター:星きのこ
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こんにちは。漫画家の星きのこです。
現在9歳になるダウン症の男の子、きいちゃんを育児中です。
さてさて、新学期が始まりましたね!
この春、お子さんが入学された皆さま、おめでとうございます。
きいちゃんが通う地域の特別支援学級にもピカピカの新1年生のお友だちが2名入学されて賑やかになっています♪

これからの1年も皆さまご家族にとって楽しい1年になってくれたらいいなと願っています。

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監修: 鈴木直光
筑波こどものこころクリニック院長
1959年東京都生まれ。1985年秋田大学医学部卒。在学中YMCAキャンプリーダーで初めて自閉症児に出会う。同年東京医科歯科大学小児科入局。 1987〜88年、瀬川小児神経学クリニックで自閉症と神経学を学び、栃木県県南健康福祉センターの発達相談で数々の発達障がい児と出会う。2011年、茨城県つくば市に筑波こどものこころクリニック開院。

視力矯正を始めたいけれど、視力検査ができない……!

こんにちは。漫画家の星きのこです。
現在9歳になるダウン症の男の子、きいちゃんを育児中です。

さて、以前のコラムで、セカンドオピニオン問題について書かせていただきました。
きいちゃんが2歳の頃、遠視矯正のために眼鏡をつくろうとしたけれど、きいちゃんは全く視力検査ができず、医師から「検査ができるようになってから眼鏡をつくりましょう(つまり検査ができなければ永遠に眼鏡はつくれない……)」とあきらめてと言うかのような宣告を受けました。
視力検査拒否の息子に「仕方ない」と言われ…視力矯正はあきらめる?セカンドオピニオンを求める?【3/21は「世界ダウン症の日」】のタイトル画像

視力検査拒否の息子に「仕方ない」と言われ…視力矯正はあきらめる?セカンドオピニオンを求める?【3/21は「世界ダウン症の日」】

視力検査できないのは仕方ないと言われ……
視力検査できないのは仕方ないと言われ……
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その病院は、地域で一番大きな子ども病院だったため、そこで匙を投げられたということは、ほかのどこの病院でも無理という可能性が高いということ……。
そして、視力矯正が望めるのは8歳まで……!!!(※)
このまま、このまま何もせずに受け入れるしかないの~~~!?と悩みました。

※視力の発達は6~8歳で完了します。この期間に目の病気や異常、けがなどによって「物をくっきりと見る」ことが妨げられると、視力の発達は十分に進まないため、3歳児健診での視覚検査で、弱視や屈折異常等を早期発見し、早期治療につなげる必要があると言われています。
公益社団法人日本眼科医会|3歳児健診における視覚検査マニュアル~屈折検査の導入に向けて~
https://www.gankaikai.or.jp/school-health/2021_sansaijimanual.pdf
しかしその後ふと、私が所属している親の会で、すごくいい眼科の病院があると噂されていた病院を思い出しました。

でも、その病院は隣の県で、家から遠い……。しかも紹介状も何もない……。その病院で診てもらったって同じ結果かもしれないし、そもそも診てもらうことなんてできない可能性も高い……とぐるぐるとネガティブな考えばかり頭に浮かびました。

でも、そうしている間に1日1日と時間は過ぎていきます。それは視力矯正の機会を1日1日失っているということ……。
悩んでいる間もタイムリミットが1日1日と近づいていく……
悩んでいる間もタイムリミットが1日1日と近づいていく……
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わずかな可能性でもあれば、わが子にとって少しでもベストな選択をしていきたい……!!と、思うのが親心。

そこで、思い切ってその評判の病院に電話をしてみることにしました。

親の会で噂の遠方にあるいい病院……。思い切って電話してみたら?

すると、新規の患者は予約は取れないが、朝イチで行って並んだら診てもらえるとのこと。
もちろん私はきいちゃんを連れて、早朝、隣の県まで行き、まだ病院が開いてない時間から並びました。少しでも可能性があるなら、あきらめたくない……!

その病院は個人病院で決して大きな病院ではなく、待合室も小さく患者さんでギュウギュウな状態。あまりにも混んでいるので、診察で呼ばれる時間帯までは、病院外で時間を潰してきてくださいとのことでした(幸い、近くに公園があるので、そこできいちゃんと遊んで時間を潰しました)。

病院に戻り、ようやくきいちゃんの名前を呼ばれました。
診察室に行くと、慣れた感じの看護師さんがクマさんやクルマなど子どもが好きなカードで目の検査を始めてくれました。これなら子どもも反応してくれます。
全ての検査が子ども視点で工夫されたものであり、看護師さんの促しもとても上手で、きいちゃん、なんと検査をクリア!!
無事に眼鏡をつくることができました!

しかも先生が、その当時きいちゃんが通う保育園にお手紙まで書いてくださったのです。その内容は、「きいちゃんが眼鏡をかけるのを嫌がったり、放り投げたりするかもしれませんが、視力を改善するために眼鏡は必須なので、保育園のほうでも大変だと思いますが、頑張って眼鏡をつけさせてあげてください」というものでした。

先生!!!素晴らしすぎますって……!!!
そりゃあ、県外までいい噂が広まりますわ……!!!!!
すばらしすぎる先生!神!
すばらしすぎる先生!神!
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視力検査をクリア!保育園の先生へお手紙まで書いてくれたすばらしすぎる病院!通ってい る人たちは?

待合室に戻ると、最初は自分たちのことで必死で気がつかなかったのですが、きいちゃん以外の子どもたちも何かしらの障害があるようでした。車椅子のお子さんもいました。
あとから分かったのですが、全国各地からこの病院の先生に診ていただきたくて来る患者さんが後が絶えないそうです。
隣の県くらいで遠いと思っていた私がバカだった……。

そして悩んでいる親子は私たちだけではなく、ここにいる患者さんは皆、ほかの病院では診てもらえなかった、もしくは診ることすら困難な患者さんなのだと思いました……。
次ページ「 気になったら遠慮せず、躊躇せず、セカンドオピニオン! 」

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