小2のコロナ休校明けに始まった登校しぶり。「前のように学校に行けない」息子の葛藤と母の対応、そして中学生の今

ライター:メイ
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こんにちは。メイです。
息子のトールは現在中学1年生。ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の診断を受けています。
息子が小学2年生の頃、新型コロナウイルスの影響で学校が休校になりました。長い休みが明けた頃、トールは少し登校を渋るようになりました。今回はその頃のことについて書いていきたいと思います。

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監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

きっかけはコロナ禍の長期休校。小2で経験した登校しぶり

トールが小学2年生の頃、新型コロナウイルスの影響で学校がしばらく休みになりました。妹のリンは幼稚園に通っていて、クラスごとに順番で登園することになっていたので、トールはわたしと二人で家にいる日が多くなっていました。

学校が休みとはいえ生活リズムを崩してはいけないと思い、登校するのと同じ時間に起きてごはんを食べ、午前中はドリルなどで勉強をし、お昼ごはんを食べたら少し外に出てお散歩をするという生活をしていました。

学校が再開すると、最初は行き渋る様子もなく登校していたトールでしたが、数日経った頃、急に朝起きられなくなりました。久しぶりの登校で疲れているのかなと思っていましたが、朝になると体がだるいと言って起きられない日が続きました。
コロナ禍での長期休校の後、急に朝起きられなくなった息子
コロナ禍での長期休校の後、急に朝起きられなくなった息子
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その時に思ったのは、「休ませることはできるけど、このままずっと行けなくなったらどうしよう」ということでした。

わたしは外で働いていないので、家でトールと一緒に過ごすことは可能です。でも今休ませたら、ずっと休みたくなってしまうのではないか。余計に学校に行きたくなくなってしまうのではないかと考えました。

トールははっきりと「休みたい」とは言っていませんでした。トール本人の中でも迷いがあるのかな?とその時のわたしは思いました。

学校に行くのがつらい……本人の葛藤が伝わって

そこで最初の頃は、少し遅れて登校するようにしていました。まずは短時間から学校で過ごせるようにと考えてのことでした。

だいたい3時間目に間に合うように、学校まで連れて行っていました。下を向きながら明らかに猫背で歩くトールを見て、もう連れて帰りたいという気持ちが湧いてきました。「ママ、門まででいい?それとも下駄箱?教室まで行こうか?」と聞くと、「ずっとがいい」と言われたのを覚えています。

聴覚過敏やこだわりといったトール自身の特性もあり、その頃の学校はトールにとってとても疲れる場所だったと思います。少しでもホッとできるように、筆箱に好きなキャラクターのシールを貼ったり、疲れたら読んでねと小さなメモを渡したりしていました。
学校で過ごすことがつらそうな息子を、少しでも励まそうと試行錯誤していた
学校で過ごすことがつらそうな息子を、少しでも励まそうと試行錯誤していた
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それまでのトールは楽しく学校に通っていましたので、本当は前のように楽しく通いたいという気持ちがあったと思います。また、学校には行かなきゃいけないという思いもあったのではないでしょうか。つらい気持ちとの葛藤をわたしも感じていました。

「学校を休みたかったら休んでもいい」母の思い

そのため、わたしはずっと「休みたかったら休んでもいい」という姿勢でいるようにしていました。トールがはっきりと休みたいと言った日だけではなく、見ていてどうにもつらそうだという時は休んでいいと伝えるようにしていました。学校を休んだ日は少しだけ勉強をして、あとは好きなように過ごしました。近所のお店にランチを食べに行ったりもしていました。
学校を休んだ日は、リフレッシュして充電することを心がけた
学校を休んだ日は、リフレッシュして充電することを心がけた
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あまり楽しく過ごしてしまうとずっと家にいたいと思ってしまうのではないか、家のほうが良いと思わせてしまうのではないかと考えた時もありました。

でも、トールは疲れて学校を休んでいるのだと考えると、今日という一日を楽しくリフレッシュして過ごせるようにすることが、わたしにできることではないかと考え、そのように過ごしました。

トールの場合は、一日休めば次の日にはまた学校に行っていて、何日も続けて休むことはありませんでした。
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