娘の度重なる金銭問題に「なにかがおかしい」と感じて。小4で発達障害と診断されるまで

ライター:ゆたかちひろ
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大阪で暮らすアラフィフおばちゃん、ゆたかちひろです。私自身、ADHD(注意欠如多動症)の診断を受けています。2025年現在、大学生の長男と中学3年生の次女はADHD(注意欠如多動症)とASD(自閉スペクトラム症)です。
今回は、わが家で最初に診断を受けた次女について、どうして発達障害を疑い、受診することになったかお話しします。今思うと、結構ヘビーなお話ですが、当時は目の前の対処に精いっぱいでした。

監修者初川久美子のアイコン
監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

小4の次女が見知らぬアイテムを持っている

次女の机に見覚えのないグッズが。いつの間にか消えた長男のお金……まさか!?
次女の机に見覚えのないグッズが。いつの間にか消えた長男のお金……まさか!?
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次女が小学4年生、長女は小学6年生、長男は中学3年生の時のことです。ある日、次女の机の周りに見たことがないキャラクターものの置き時計がありました。次女のお年玉貯金やお小遣いは早々に使ってなくなっていたので、買えるはずもなく。おかしいなと思い、机の周辺をよく見ると、同じキャラクターのグッズがいくつもあります。くじで当たる景品で、1回600円や700円するものです。ざっと見ただけで5,000円は超えるだろう金額のグッズが並んでいます。

おかしい。どういうこと?と思って学校から帰宅した次女を問い詰めたところ、最初は黙っていたものの、泣きながら「長男の貯めていたお金をこっそり持ち出して、コンビニでくじを引いた」と言います。

家族の信頼を失う行為だということ、家族を悲しませる行いだと理解してほしいと言い聞かせ、長男へ謝り、お金は親が補填しつつも、次のお年玉や誕生日プレゼントなどのお祝いから差し引くことにしました。反省している様子だったので、ひとまずそこで一件落着とし、今後は長男のお金は引き出し貯金でなく、銀行口座へ入れることにしました。

2回目の過ち。今度はバレないようにちょっとずつ……

そして、半年ぐらい経った頃、財布にあったはずの現金がなくなっていることに気がつきました。以前のこともあり、次女を真っ先に疑ったのですが、知らないと言います。なら家に来たお友だちってこと?だったら確認しないとね、って話になった途端!次女が自白しました(笑)。うん!そうだろうと思った!

まぁ、確認したら出るわ、出るわ、2万円近くをこっそり隠していました。そこまで気づかない私もどうなんだって、夫にツッコミを入れられつつ、今回はコンビニでちょっとおやつを買って、友だちに気前よく振る舞った、というぐらいでした。今回は証拠が残りにくい、おやつにしたようです。使った金額自体は少額だったので、次はないよと釘を差しました。泣いて謝って、もうしない!としょんぼりしている姿を見て「バレないようにやろうとして失敗した」のだろうと思いました。さすがに、バレないようにお金を勝手に使うなんて無理だと悟って、もう二度とやらないだろうと思っていました。
次女の2回目のお金の抜き取り。心から反省しているように見えたけれど……
次女の2回目のお金の抜き取り。心から反省しているように見えたけれど……
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仏の顔も3度まで?「まさかの3回目」に、何かがおかしいと感じて

それから少しして、また私の財布からお金が減っています。一応、もうやらないだろうと思いつつ、財布の中の現金はしっかり確認する習慣をつけていました。確実に減っている。おそらく今回も次女だろうと思い、確認してみると、やっぱりお金を抜いていました。

ここで、私が抱いたのは「おかしい」という感覚でした。発覚のたびに謝って、泣いて、とても反省している様子なのに、またやってしまう……。違和感を覚えた私は、次女が発達に何か課題を抱えているのではと考え、すぐにかかりつけの小児科で、心理的な検査を受けられる病院への紹介状を書いてもらいました。

まず近くの大きな病院で、小児に対応できる臨床心理士さんとの面談を受けました。すると、発達障害の疑いありとのことで、専門外来のある病院へ通うことになりました。
発達障害の疑いありとのことで、専門外来を受診することに
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専門外来での検査は1か月待ち。検査を受けてさらに1か月後、結果としてASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の診断が出て、投薬治療へと進んでいきました。「何かおかしい」と病院へ行ってから、具体的な治療へ進むまで3か月近くかかりました。

この頃の次女は、学校生活でも忘れ物が多い、宿題が出せないなど、さまざまな困りごとがありました。そのため、診断結果を学校に共有して支援を受けられるように面談するなど、環境も整えていきました。
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