「1番」にこだわる4歳娘の"珍"提案に絶句!負けず嫌いでマイルールを押し通す…娘と母の運動会までの攻防戦
ライター:にれ
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集団に馴染めず、受けた発達検査では「発達が早いタイプ」と言われたわが家の次女・あずさ。だからといって優等生かというとそんなことはなく、マイワールド全開で先生に注意されることも多いようです。そんなあずさが運動会前に見せた、勝利への強い執着。今回は「勝ち負けにこだわる」という特性に寄り添おうとして派手に失敗した私の体験談をご紹介します。
監修: 室伏佑香
東京女子医科大学八千代医療センター 神経小児科
名古屋市立大学大学院 医学研究科 生殖・遺伝医学講座 新生児・小児医学 博士課程
筑波大学医学部卒。国立成育医療研究センターで小児科研修終了後、東京女子医科大学八千代医療センター、国立成育医療研究センター、島田療育センターはちおうじで小児神経診療、発達障害診療の研鑽を積む。
現在は、名古屋市立大学大学院で小児神経分野の研究を行っている。
名古屋市立大学大学院 医学研究科 生殖・遺伝医学講座 新生児・小児医学 博士課程
次女からの、とんでもないお願い
保育園の4歳児クラスに通う次女・あずさは、診断はついていないものの、集団で浮きがちという困りごとがあって療育(発達支援施設)に通っています。
友達と衝突しやすい理由の一つが、負けず嫌いなところです。
たとえば、家族でメモリーゲーム(神経衰弱)をしているとき。ゲーム終盤になって旗色が悪いと「……このままじゃママに負けちゃう……。みんな、私に力を!」と、パパやお姉ちゃんの取ったカードを吸収合体して勝利をもぎ取りにくることがあります。
また、オセロで遊んでいるときも、負けそうになると「チェーンジ!!」と叫んで白黒交代しようとすることも。
【ルールの中で遊ぶ】【ルールは勝手に作らない】といったことを繰り返し伝えてはいますが、あの手この手で負けまいとしてきます。
そんなあずさが、運動会が近づいてきたある日、神妙な面持ちで「ママ、お願いがあるの……」と言いました。
ただごとではない雰囲気を感じた私は、家事の手を止め、膝をついて「どうしたの?」と聞いてみました。すると……
友達と衝突しやすい理由の一つが、負けず嫌いなところです。
たとえば、家族でメモリーゲーム(神経衰弱)をしているとき。ゲーム終盤になって旗色が悪いと「……このままじゃママに負けちゃう……。みんな、私に力を!」と、パパやお姉ちゃんの取ったカードを吸収合体して勝利をもぎ取りにくることがあります。
また、オセロで遊んでいるときも、負けそうになると「チェーンジ!!」と叫んで白黒交代しようとすることも。
【ルールの中で遊ぶ】【ルールは勝手に作らない】といったことを繰り返し伝えてはいますが、あの手この手で負けまいとしてきます。
そんなあずさが、運動会が近づいてきたある日、神妙な面持ちで「ママ、お願いがあるの……」と言いました。
ただごとではない雰囲気を感じた私は、家事の手を止め、膝をついて「どうしたの?」と聞いてみました。すると……
運動会シーズン目前。きっと保育園でかけっこの練習をして、負けたのが悔しかったのでしょう。そして、あずさなりにひねり出した1位になる方法が、「自分より足の速い子を追い出してもらう」だったようです。あまりのお願いに、何からどう話していいのか固まってしまいました。
努力したくないけど、勝ちたい
「ママが誰かを追い出すことはできないし、できたとしてもしたくない」
「1位になれたらすごいけど、一生懸命やって、力を出し切れたらそれだけでハナマルなんだよ」
と諭してみるも、あずさには全然響かず、「ハナマルは要らないから1位になりたいんですけど」と言われてしまいました。
綺麗事では納得できないようなので、その勝ちたい気持ちを目標に向かうための燃料にできれば、とこんな提案をしてみました。
「じゃあ、速く走るための特訓を一緒にしてみようか!」
「1位になれたらすごいけど、一生懸命やって、力を出し切れたらそれだけでハナマルなんだよ」
と諭してみるも、あずさには全然響かず、「ハナマルは要らないから1位になりたいんですけど」と言われてしまいました。
綺麗事では納得できないようなので、その勝ちたい気持ちを目標に向かうための燃料にできれば、とこんな提案をしてみました。
「じゃあ、速く走るための特訓を一緒にしてみようか!」
そんなに勝ちへのこだわりがありながら、なぜ。
“目標のために努力する”という正攻法が早々に封じられましたが、大人として親として、説得を続けます。
「かけっこは勝ち負けが分かりやすいから1位に憧れちゃうよね。
でもさ、脚の速い子もいれば、物知りな子や、人に優しくできる子もいて、カッコイイところって人それぞれじゃない?もし、かけっこで1位になれなくても、あずさが『これは負けないぞ!』って思うところで頑張ったらいいと思うけどな?」
あずさがハッとして顔を上げました。
「そっか……!わたし、お友達にお手紙かくね!完成するまでママは見ないで!」
「え?お手紙?なんの?」とハテナを浮かべる私を置いて、あずさが大真面目に書き上げた文面は以下のとおり。
おともだちへ。はやいひともいるけれど、おそいひともいるよ。だからうしろにいてください。あずさ
……つまりは「人それぞれだから順位は気にせず、私を抜かさないでください」ということを言いたいのでしょう。肝心なところが伝わっていないばかりか、自分に都合よく解釈してみんなを出し抜こうとする姿に頭痛がしてきます。
けれどそんな様子から、あずさの「勝ちたい!!」という気持ちは相当強く、本気であることがよく分かりました。
その日は、「正々堂々と勝負するから楽しいんだよ」という私と、「それはそうだけど勝ちたい」というあずさで平行線のまま眠りに就いたのですが……。
“目標のために努力する”という正攻法が早々に封じられましたが、大人として親として、説得を続けます。
「かけっこは勝ち負けが分かりやすいから1位に憧れちゃうよね。
でもさ、脚の速い子もいれば、物知りな子や、人に優しくできる子もいて、カッコイイところって人それぞれじゃない?もし、かけっこで1位になれなくても、あずさが『これは負けないぞ!』って思うところで頑張ったらいいと思うけどな?」
あずさがハッとして顔を上げました。
「そっか……!わたし、お友達にお手紙かくね!完成するまでママは見ないで!」
「え?お手紙?なんの?」とハテナを浮かべる私を置いて、あずさが大真面目に書き上げた文面は以下のとおり。
おともだちへ。はやいひともいるけれど、おそいひともいるよ。だからうしろにいてください。あずさ
……つまりは「人それぞれだから順位は気にせず、私を抜かさないでください」ということを言いたいのでしょう。肝心なところが伝わっていないばかりか、自分に都合よく解釈してみんなを出し抜こうとする姿に頭痛がしてきます。
けれどそんな様子から、あずさの「勝ちたい!!」という気持ちは相当強く、本気であることがよく分かりました。
その日は、「正々堂々と勝負するから楽しいんだよ」という私と、「それはそうだけど勝ちたい」というあずさで平行線のまま眠りに就いたのですが……。
保育園や療育(発達支援施設)での様子
翌日、保育園の先生にかけっこ練習中の様子を聞いてみました。
「あずさちゃん、かけっこで抜かされそうになると両手を広げて妨害することがあって……当たるほどじゃないんですが、注意させてもらうことがあります」
昨夜の様子から嫌な予感はしていましたが、やっぱりやらかしていたようです。
先生は「年中さんの年頃だと1位にこだわる子は多いので、あまり心配なさらず」とおっしゃっていましたが、「勝つためならズルしても構わない」という姿勢が気にかかり、療育(発達支援施設)の先生方にも相談することにしました。
あずさの一連の負けず嫌いエピソードを話すと、療育(発達支援施設)の先生方は「ごめんなさい、笑っちゃいけないんですけど……!」と言いながら大爆笑。勝ち負けにこだわるのは発達凸凹の子にはよくあることだそうで、療育中にかけっこのプログラムを入れてもらったり、先生の言葉で諭してもらったり、運動会で勝ちにこだわる子の絵本を読んでもらったりと、本番までの間、さまざまに対応していただきました。
これで少しは分かってくれるだろうか……とホッとしたのも束の間。
その後も、保育園や療育(発達支援施設)から聞こえてくる報告では
・相変わらず両手を広げて進路妨害している
・1位になれなかったとき、1位の子に拍手で近づき、褒め称えて大喜びするうちにあずさも1位だったような空気にする
・みんながゴールした後も自分だけ数メートル余分に走り、「真のゴールはここでした!私が1位!」と主張する
・先生の目を盗み、子どもたちを集めて「1位じゃなくてもいいんだよ。だから私を先に行かせてね」と説く
といった行動を続けているそうで、思わず頭を抱えてしまいました。
「あずさちゃん、かけっこで抜かされそうになると両手を広げて妨害することがあって……当たるほどじゃないんですが、注意させてもらうことがあります」
昨夜の様子から嫌な予感はしていましたが、やっぱりやらかしていたようです。
先生は「年中さんの年頃だと1位にこだわる子は多いので、あまり心配なさらず」とおっしゃっていましたが、「勝つためならズルしても構わない」という姿勢が気にかかり、療育(発達支援施設)の先生方にも相談することにしました。
あずさの一連の負けず嫌いエピソードを話すと、療育(発達支援施設)の先生方は「ごめんなさい、笑っちゃいけないんですけど……!」と言いながら大爆笑。勝ち負けにこだわるのは発達凸凹の子にはよくあることだそうで、療育中にかけっこのプログラムを入れてもらったり、先生の言葉で諭してもらったり、運動会で勝ちにこだわる子の絵本を読んでもらったりと、本番までの間、さまざまに対応していただきました。
これで少しは分かってくれるだろうか……とホッとしたのも束の間。
その後も、保育園や療育(発達支援施設)から聞こえてくる報告では
・相変わらず両手を広げて進路妨害している
・1位になれなかったとき、1位の子に拍手で近づき、褒め称えて大喜びするうちにあずさも1位だったような空気にする
・みんながゴールした後も自分だけ数メートル余分に走り、「真のゴールはここでした!私が1位!」と主張する
・先生の目を盗み、子どもたちを集めて「1位じゃなくてもいいんだよ。だから私を先に行かせてね」と説く
といった行動を続けているそうで、思わず頭を抱えてしまいました。
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