【インスタライブ開催レポ】字が汚い、お箸が持てない…鳥取大・井上雅彦先生と考える"正しさ"に縛られない具体的な工夫【専門家対談】
ライター:発達ナビ編集部
Upload By 発達ナビ編集部
2025年12月25日、LITALICO発達ナビでは、鳥取大学大学院の井上雅彦先生をお招きしてインスタライブを開催しました。
テーマは、日々の育児の中でついつい「ちゃんとしなきゃ」と力が入ってしまう、お箸の持ち方や文字の書き方、そしてお友だちとの関係について。井上先生の優しい語り口と、自身のご経験も交えたアドバイスに、視聴していた視聴者の心がふっと軽くなった30分間になりました。
「お箸の持ち方が変なのは、私のせい?」
ライブのきっかけは、あるお母さまから寄せられた「ほろ苦い」体験談でした。
「何でも器用にできた自分と違って、お箸がうまく持てない息子に焦り、無理強いしてしまいました。大人になった今も癖が残っているのを見るたびに、自分のせいだと申し訳なくなります。字が汚いのも、私の教え方のせいでしょうか……」
「何でも器用にできた自分と違って、お箸がうまく持てない息子に焦り、無理強いしてしまいました。大人になった今も癖が残っているのを見るたびに、自分のせいだと申し訳なくなります。字が汚いのも、私の教え方のせいでしょうか……」
「年長なのに字が書けない、年少なのに箸が持てない」息子にイライラ指導…今もうまく持てないのは無理させたせい?母の後悔ーーユーザー体験談
この切実な悩みに、井上先生はニコニコと笑って、驚きの告白をしてくださいました。
「実は、僕も『ばってん箸』なんです」
先生は、「実は僕自身も、お箸の持ち方は正しくないんですよ」と明かしてくれました。先生のご実家は商売をされていて、とにかく「早く食べて仕事に戻る」ことが優先される文化だったそう。「しつけよりも、みんなで楽しく、効率よく食べることが大事な環境でした」と振り返ります。
【先生からのアドバイス】 「お箸の持ち方が気になるときは、『場所での使い分け』を目標にするのでも十分かもしれません。お家ではリラックスして食べ、結婚式などの改まった席でだけ気をつける。それくらいのバランスで十分です。お母さんが無理強いしたから癖がついたのではなく、それがお子さんの今のスタイル。自分を責める必要は、ないと思いますよ」
【先生からのアドバイス】 「お箸の持ち方が気になるときは、『場所での使い分け』を目標にするのでも十分かもしれません。お家ではリラックスして食べ、結婚式などの改まった席でだけ気をつける。それくらいのバランスで十分です。お母さんが無理強いしたから癖がついたのではなく、それがお子さんの今のスタイル。自分を責める必要は、ないと思いますよ」
文字の書き方・計算ドリルで「もう嫌だ!」となる子へ
次に話題になったのは、小学生の大きな壁「書字(文字を書くこと)」です。
「字が汚い」と「姿勢」の本当の関係
「体幹を鍛えれば字がうまくなる」というお話を聞くこともありますが、井上先生は「たしかに姿勢は大事ですが、腹筋を鍛えたからといって急に字がうまくなるわけではありません」と、冷静かつ優しく教えてくれました。
大切なのは、今の時代に合った「ツールの使い分け」です。
「今はタブレットで手書きしても、自動で綺麗な文字に変換してくれる機能もあります。無理に書かせて書字そのものが嫌いになるより、便利な道具を味方につけていきましょう」という言葉に、編集長の牟田も深くうなずいていました。
大切なのは、今の時代に合った「ツールの使い分け」です。
- 自分のメモ: 自分にしか読めない字でもOK
- 提出物: パソコンやタブレットを使ったり、そこだけ頑張って丁寧に書く
「今はタブレットで手書きしても、自動で綺麗な文字に変換してくれる機能もあります。無理に書かせて書字そのものが嫌いになるより、便利な道具を味方につけていきましょう」という言葉に、編集長の牟田も深くうなずいていました。
計算ドリルの「筆算」で泣いてしまう時の工夫
「計算はできるのに、筆算が20問並んでいるだけで泣き出してしまう」というお子さんへのアドバイスもありました。お子さんにとっては、計算そのもの以外に「狭い枠の中に、桁をずらさないように書く」という作業が、ものすごくエネルギーを使う大変な作業なのかもしれません。
【試してみたいアイデア】
【試してみたいアイデア】
- 量の工夫:1度に取り組む問題数を減らす。
- 出し方の工夫:「小さいページに20問」より「大きなページに5問ずつ4ページ」で達成感を味わう。
- スモールステップ:最初は答えの数字だけを書く「穴埋め形式」の自作プリントを用意する。
- 環境を整える:マス目がはっきりした「方眼紙」を使って、数字の場所を迷わないようにする。
「お友だちとの距離感」に悩むとき
後半は、成長とともに増えていく「対人関係」の悩みへ。
「交流級でグループに入れない」ときは……
「特別支援学級では楽しく過ごしているけれど、交流級に行くとすでにグループができていて入れない」という心配。保護者としては、なんとか輪に入れてあげたいと思ってしまいますよね。
でも、井上先生は「無理に同い年のグループに入らなくても大丈夫」と言います。
【先生からの寄り添いメッセージ】「大人の世界では、同じ年齢の人とだけ話すわけではありませんよね。年下の子と遊ぶのが上手だったり、大人と趣味の話ができたり。学校以外の場所(サードプレイス)で、自分らしくいられる相手を見つけることが、自信につながります。交流級で、例えば昼休みなど、マイペースで過ごせる場や活動を一緒に考えてあげるのが良いかもしれません」
でも、井上先生は「無理に同い年のグループに入らなくても大丈夫」と言います。
【先生からの寄り添いメッセージ】「大人の世界では、同じ年齢の人とだけ話すわけではありませんよね。年下の子と遊ぶのが上手だったり、大人と趣味の話ができたり。学校以外の場所(サードプレイス)で、自分らしくいられる相手を見つけることが、自信につながります。交流級で、例えば昼休みなど、マイペースで過ごせる場や活動を一緒に考えてあげるのが良いかもしれません」
その場では気づかず、「相手を傷つけてしまった」ことで後悔……
思春期になると、お友だちとの関係も複雑になり、傷つけるつもりのない一言でトラブルになったりすることも。
【先生からの寄り添いメッセージ】「相手を傷つけてしまった後で、本人が『あぁ、やっちゃった』と落ち込んでいるなら、それは相手の気持ちが分かる、とても優しい心を持っている証拠です。失敗は青春の1ページ。ダメだと叱るのではなく、『後でちゃんと謝れたこと』をしっかり褒めてあげてください。失敗しながら、自分なりの距離感をゆっくり学んでいいのではないでしょうか」
【先生からの寄り添いメッセージ】「相手を傷つけてしまった後で、本人が『あぁ、やっちゃった』と落ち込んでいるなら、それは相手の気持ちが分かる、とても優しい心を持っている証拠です。失敗は青春の1ページ。ダメだと叱るのではなく、『後でちゃんと謝れたこと』をしっかり褒めてあげてください。失敗しながら、自分なりの距離感をゆっくり学んでいいのではないでしょうか」
発達支援施設を探してみませんか?
お近くの施設を発達ナビで探すことができます
新年度・進級/進学に向けて、
施設の見学・空き確認のお問い合わせが増えています
施設の見学・空き確認のお問い合わせが増えています