大学の中に仕事があった!

大学学部生の後半になると、息子は研究室の手伝いを始めました。そのため、一般的なアルバイトはしていませんでしたが、学部生の頃からアシスタントとして雑用などを担当し、大学院生になってからは正式なTA(ティーチング・アシスタント)として、学内で仕事をすることになりました。
授業のあるときだけ出勤していって、学生が授業で使った実験機器を洗ったり、配布する資料をコピーしたりするのが主な仕事です。先日は、先生や先輩の研究データをデータセンターに入力する仕事もしていました。
沢山の書類を前にするも動じず「これ全部入れるのヨー」と言う息子
Upload By 寺島ヒロ
これらの仕事は、インターンのような、そのまま就職につながるものではないかもしれません。でも、今学んでいることと地続きで、「何をしているのか分かる」「意味が理解できる」仕事なので、息子は興味を持って取り組めているように見えます。

本格的な就職活動の前に……

発達障害のある子どもにとって、アルバイトは「お金を稼ぐ経験」であると同時に、「自分に合う環境、合わない環境を知る場」でもあるんじゃないでしょうか。

うまくいかなかった経験も含めて、あとから振り返ると、どれも無駄ではなかったと思える日がくるんじゃないかなあと思います。

執筆/寺島ヒロ

専門家コメント 鈴木直光先生(筑波こどものこころクリニック院長)

アルバイトなどで社会に一歩踏み出す経験は、将来の就職を見据えた際、大きな自信と力になります。例えば、現場での活気ある指示の声や、特有の環境(タバコの臭いなど)といった「社会のリアル」を肌で感じることは、お子さんにとって非常に貴重な成長の機会となるからです。親と大学の先生以外の大人と接することは世界を広げるのに重要と言えます。ご家庭という安心できる場を離れ、多様な価値観に触れることで、お子さんは自分なりの適応力を育むことができるのです。今回、他人から勧められたわけではなく、自分からアルバイトをやってみたいと言い出したことは立派だと思います。なかなかそういった勇気が出ず立ち止まってしまう学生も少なくない中で、自らアルバイトを始めようとしたその気持ちが大事だと思います。この先の就職にも生かせることでしょう。(監修:筑波こどものこころクリニック院長 鈴木直光先生)
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https://h-navi.jp/column/article/35030906
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
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