【実体験】忘れ物はゲームのせい?小2息子と取り組んだ、生活リズムの見直しと「依存しない環境づくり」

ライター:河野りぬ
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わが家には、ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の特性をあわせ持つ、ゲームが大好きな男の子がいます。忘れ物や行事の連絡漏れが続いたある日、学校から「ゲームの影響はありませんか?」と問われました。

本当にゲームが原因なのか。それとも、ほかに見直すべきことがあるのか。わが家なりの試行錯誤のお話です。

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監修: 新美妙美
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室 特任助教
2003年信州大学医学部卒業。小児科医師として、小児神経、発達分野を中心に県内の病院で勤務。2010年信州大学精神科・子どものこころ診療部で研修。以降は発達障害、心身症、不登校支援の診療を大学病院及び一般病院専門外来で行っている。グループSST、ペアレントトレーニング、視覚支援を学ぶ保護者向けグループ講座を主催し、特に発達障害・不登校の親支援に力を入れている。 多様な子育てを応援するアプリ「のびのびトイロ」の制作スタッフ。

生活が崩れるのは「ゲームのせい?」

私は、特別支援学級に通う小学校低学年の息子と、幼稚園に通う娘を育てています。仕事をしながら、送迎や家のことに追われる毎日です。

息子は2年生になっても、支度や持ち物の準備を自分で整えるのがまだ難しく、帰宅するとまずゲームをしたがります。下の子も「ママがいい!」と強く求める時期で、夕方の時間帯はとくに慌ただしく過ぎていきます。

そのうち、学校行事の確認や提出物の管理が追いつかなくなり、忘れ物が続くようになりました。私のチェック漏れも重なっていたと思います。

面談の場で、先生からこう言われました。

「生活リズムは乱れていませんか?」「ゲームの影響はありませんか?」

先生は普段からゲームやスクリーンタイムを気にする考えが強く、こういった指摘につながったのだと思います。

けれど、本当に原因はそこなのだろうか。忘れ物が増えたのは、ゲームのせいなのか、考えました。

ゲーム時間と家庭での考え方

気づいたらどんどんゲーム時間が増えている
気づいたらどんどんゲーム時間が増えている
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面談のあと、まずはゲーム時間を振り返りました。

平日はだいたい2時間。休日はそれ以上になることもあります。心配されたとおり、だんだん長くゆるくなってきていました。

わが家では、私が外出しているときは在宅勤務の夫の許可を得る、というルールにしています。ただ、仕事が立て込むと声かけが遅れ、やめどきがはっきりしない日もありました。

息子は、楽しいことほどやめにくいタイプ。ゲームのあとに「もっとやりたかった」と気持ちが切り替えにくくなることもあります。先生が気にされたのも、無理はないのかもしれません。

でも、生活を全体で見てみると、宿題や入浴、就寝が大きく崩れているわけではありませんでした。忘れ物が増えていたのは、ゲームの時間というより、「先にやること」がはっきりしていなかったことや、私の確認が追いついていなかったことも重なっていたように思います。

ゲームの影響は、きっとゼロではありません。けれど、それだけが原因とも思えませんでした。

ゲームを減らす前に、環境を整える

ゲーム以外にも好きなことはある?
ゲーム以外にも好きなことはある?
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まず「ゲームを減らす」よりも、先にするべきことや、自由時間にほかにどんな選択肢があるだろう、と考えました。同時に、親が言わなくても切り替えられる環境も必要でした。

見えるタイマーを使い、本人と相談しながら帰宅してからまずやるべきことと、ゲーム時間中の小休止の時間を決めました。ゲームばかりにならないように休憩中に何をするかも、あらかじめ一緒に考えました。

空想の戦いごっこが好きだと言うので、「それ、体操の代わりになるね」と伝えたり、工作がすぐ始められるように、ガムテープや段ボール、コピー用紙とペンを手の届く場所に置いたり。

思いついたら、すぐつくれる。ダンスでも空想の戦いでも、それは立派な運動です。それだけで、ゲーム以外の選択肢が少し増えました。妹が工作に夢中になっていた時期でもあり、自然と兄妹で並んでつくる時間も生まれました。

息子は、理由を説明すると納得しやすいタイプだったので、なぜこういった生活の工夫をするのかもあわせて言葉で説明しました。

「ゲームは楽しい。でも強い刺激に慣れすぎると、宿題とか読書とか、“すぐ楽しくならないこと”がしんどくなることがあるんだ。大人になったとき困らないように、いろんな遊び方も練習しておこう」

こうして、禁止するのではなく、選択肢を増やす方向へ関わり方を変えてみました。
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