行き渋りと癇癪で限界…自ら児相へ電話した夜。孤立した母を救った「匿名ペアトレ」での学びと実践、取り戻した家族の対話【読者体験談】
ライター:ユーザー体験談
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ASD(自閉スペクトラム症)グレーゾーンの息子を育てています。小学校に入学してから、毎日のように続いた行き渋りと帰宅後の癇癪。どう対応していいか分からず、私は限界を感じ、自ら児童相談所へ通報をしたのですが……。【発達ナビではユーザーさんからの子育てエピソードを募集中!今回は「ペアレントトレーニング」についてのエピソードをご紹介します】
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
小学校入学をきっかけに始まった行き渋りと癇癪
この記事で分かること
- 小学校入学後の行き渋りと、家庭内暴力(他害)への対応の難しさ
- 「自ら児相に通報する」という決断に至った経緯と葛藤
- 匿名性が徹底された「ペアレントトレーニング」での心理的安全性
- 子どもとの対立を解消する「Iメッセージ」と「家族会議」の導入事例
投稿者・お子さまのプロフィール
- お子さんの年齢: 10歳(現在)
- 診断名: ASD(自閉スペクトラム症)傾向強めのグレーゾーン(高低差35以上)
- 当時の年齢: 7歳(小学校入学直後)
息子が7歳、小学校に入学した頃のことです。入学と同時に行き渋りが始まり、帰宅後は毎日のように癇癪。保育園時代には、このようなことはありませんでした。
どう対応すればいいのか分からず、スクールカウンセラーや市の窓口にも相談しました。どちらも「お母さん、大変ですね頑張ってますね。お話しか聞けなくてすみません。気持ちが軽くなったらいいですけど」と優しく寄り添っていただけるのですが、具体的にどうすればいいかは分からないままでした。毎日、2時間以上子どもの癇癪に対応しているのに、在宅勤務の夫は「またけんかしている」くらいの感想しかないのか止めにもきません。
学校に行けば行くほど荒れていく息子。日を追うごとに暴言暴力も出るようになり、私はかなり追い詰められていました。
どう対応すればいいのか分からず、スクールカウンセラーや市の窓口にも相談しました。どちらも「お母さん、大変ですね頑張ってますね。お話しか聞けなくてすみません。気持ちが軽くなったらいいですけど」と優しく寄り添っていただけるのですが、具体的にどうすればいいかは分からないままでした。毎日、2時間以上子どもの癇癪に対応しているのに、在宅勤務の夫は「またけんかしている」くらいの感想しかないのか止めにもきません。
学校に行けば行くほど荒れていく息子。日を追うごとに暴言暴力も出るようになり、私はかなり追い詰められていました。
「もう終わらせたい」と思うほど追い詰められた私
その日も息子の癇癪がひどく、疲れ切っていました。夜中2時、私は24時間対応のサポートセンターに電話をかけ、思わずこう言ってしまいました。
「このままだと子どもを虐待しそうなんです」自分でもその行動、言葉に驚きました。限界だったのだと思います。
電話先の方は「お母さんが心配です」と寄り添ってくださいました。その後、具体的な支援を教えていただき、これがきっかけで地域の教育福祉とつながることができました。そこで虐待防止の「ペアレントトレーニング」を受けることになったのです。これが大きな転機となりました。
「このままだと子どもを虐待しそうなんです」自分でもその行動、言葉に驚きました。限界だったのだと思います。
電話先の方は「お母さんが心配です」と寄り添ってくださいました。その後、具体的な支援を教えていただき、これがきっかけで地域の教育福祉とつながることができました。そこで虐待防止の「ペアレントトレーニング」を受けることになったのです。これが大きな転機となりました。
匿名だから話せたペアレントトレーニング
紹介されたペアレントトレーニングでは、
この場所だけで顔を合わせる人、この世界だけで通用する名前を名乗って自分のことを話す。どこの誰かは知らないけれど、目の前にいる生身の人にちゃんと話を聴いてもらえている。相手も話してくれている……この場で私は安心して自己開示ができました。
自分の話ができない日は、ほかの参加者の話をただ聴く時間がありました。ただ座って聴いているだけなのに、なぜか涙が出ることがありました。共感したり、もっと聞きたいと思ったり……。それまで張りつめていた気持ちを、少し緩ませることができました。
このペアレントトレーニングでは、ほかの受講者が話しているときは傾聴して意見を挟まないこと、気持ちを伝えるときは「Ⅰ」メッセージ(相手を責めずに自分の感情や考えを伝えるコミュニケーション手法)で話すことが大事にされていて、これは家でも使える方法だと感じました。
- 本名を使わない
- 連絡先を交換しない
- 講座外で関わらない
この場所だけで顔を合わせる人、この世界だけで通用する名前を名乗って自分のことを話す。どこの誰かは知らないけれど、目の前にいる生身の人にちゃんと話を聴いてもらえている。相手も話してくれている……この場で私は安心して自己開示ができました。
自分の話ができない日は、ほかの参加者の話をただ聴く時間がありました。ただ座って聴いているだけなのに、なぜか涙が出ることがありました。共感したり、もっと聞きたいと思ったり……。それまで張りつめていた気持ちを、少し緩ませることができました。
このペアレントトレーニングでは、ほかの受講者が話しているときは傾聴して意見を挟まないこと、気持ちを伝えるときは「Ⅰ」メッセージ(相手を責めずに自分の感情や考えを伝えるコミュニケーション手法)で話すことが大事にされていて、これは家でも使える方法だと感じました。
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