【実体験】特別支援学級の長男の「集中できない」「テスト中にパニック」問題。通常学級と同じ進度で学ぶための工夫は?

ライター:プクティ
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自閉症・情緒障害特別支援学級に通っている長男ですが、学校では通常学級の進度から遅れないように長男のペースで学習を進めてくれています。今回はどのように長男が学習しているのがご紹介します。

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監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

「集中できない」を工夫で乗りこえる!特別支援学級の学習環境 

「集中できない」を工夫で乗りこえる!特別支援学級の学習環境 
「集中できない」を工夫で乗りこえる!特別支援学級の学習環境 
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長男は昔から集団への指示を聞くことが難しく、周りに多くの人がいたり、騒がしかったりすると集中できなくなってしまいました。なので少人数で個別で学習を進めてくれる特別支援学級を選びました。
4月より小学校3年生へと上がった長男。1、2年生と勉強を進めていく中で得意、不得意の教科が見えてきて、特別支援学級では長男が理解しやすいよう長男のペースに合わせて進めてくれています。
本人に無理ないように勉強に取り組ませてくれています
本人に無理ないように勉強に取り組ませてくれています
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教室内では一人ひとりの間に大きな仕切りがあり、ほかの子が視界に入らないよう配慮してくれています。それでも集中できない時は一旦勉強を休んで本を読んだり違うことをしたりして、気持ちが向いたらまた勉強を始めるなど本人に無理ないように取り組ませてくれています。

テスト中のパニックを防いで「できた!」を増やす配慮

テストの時間には先生が隣についてくれていました
テストの時間には先生が隣についてくれていました
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テストについては、最初の頃は通常学級の子たちのように、決まった時間に一人で集中して取り組むことが難しかったため、テストの時間には先生が隣についてくれて、長男と一緒に考えながらテストを受けさせてくれていました。そのため、分からなくなってパニックになることもなく、答えを理解できるまで一緒に考えられるので本人の自信に繋がっていました。
苦手な漢字は少ない数のミニテストに
苦手な漢字は少ない数のミニテストに
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特に苦手な漢字については、一回のテストで全問解かせるのではなく、一回に10問くらいと少ない数から取り組ませてくれたり、事前に宿題としてテストで出る問題をあらかじめ出してくれたりと、配慮していただきました。これによって、本人も問題が自分で解けるという自信がつき、集中してテストを受けることができるようになってきたと思います。

先生の付き添い卒業!自信が育んだ「一人で取り組む力」

2年生の最後のほうでは先生が隣につかなくても一人でテストを集中して受けられるように
2年生の最後のほうでは先生が隣につかなくても一人でテストを集中して受けられるように
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そんな感じで長男のペースで進めてくれていったところ、2年生の終わりでは先生が隣につかなくても一人でテストを集中して受けられるところまで成長することができました。勉強自体も今のところ通常学級とは遅れもなく同じペースで進められています。長男のことを第一に考えて学習させてくれる環境に非常に感謝しています。

執筆/プクティ

専門家コメント 初川久美子先生(臨床心理士・公認心理師)

長男くんの自閉症・情緒障害特別支援学級での学習の進め方についてのコラムをありがとうございます。長男くんの場合、集団場面でさまざまに声や動きが飛び交っていると集中しづらいため、少人数で仕切りを活用しながらの個別指導という刺激を統制した形の環境調整が適しているのですね。また、テストのような、ちょっと緊張度の上がる枠組みや初めて見る問題などに対しては「分からない」「難しい」と感じることでパニックのような状態となり、能力的に取り組めるはず・解けるはずの問題も取り組めなくなってしまうことから、まずは先生がそばでつく形でそうしたハードルを下げる調整をされたのですね。

問題の量の提示についても、焦りや不安が刺激されない少ない量から始められたとのこと。そうした調整をしながら長男くんの持つ力が発揮されやすい環境で取り組み、自信をつけたことによって、少しずつできることが増えているとのこと、何よりです。長男くんの場合には、学習そのものをどう教えるかというよりも、環境・枠組みや問題の提示を長男くんに適したものに調整することで力が発揮され、学習が積みあがりやすいようですね。細やかな調整のきく特別支援学級の良さが活きているように感じました。(監修:臨床心理士・公認心理師 初川久美子先生)
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https://h-navi.jp/column/article/35031008
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
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