10歳の今、家庭で補い、学校で見守るという形

現在、息子は10歳になりました。学校の集団指導ではカバーしきれない部分、例えば運動会のダンスや行事の練習などは、動画などを参考に今も家で私がマンツーマンでサポートしています。

お迎えから寝るまで、宿題に加えての練習。正直、親としての負担は決して軽くありません。ですが、「家で予習したから、学校でみんなと合わせられた!」という成功体験が、息子が自信喪失することから守ってくれていると感じます。
成功体験が、息子が自信喪失することから守ってくれていると感じます
成功体験が、息子が自信喪失することから守ってくれていると感じます
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今の学校現場は、人手も時間も限られています。その現実を理解した上で、学校で補えない「隙間」を家庭でどう埋めていくか。そして、そのための情報共有をどうスムーズに行うか重要なのかもしれません。

バラバラの書類や面談の体制など、まだまだ改善してほしい仕組みはありますが、まずは目の前の先生と「これだけは」という共通認識を持てていることが、今の私たちの支えになっています。この積み重ねの先に、息子が自分らしく笑える未来が続いていると信じています。

正解はないからこそ、ほどよい「折り合い」を

学校との連携に、「これが正解」というゴールはないのかもしれません。私も毎年、新しい担任の先生と出会うたびに「今度は大丈夫かな」と悩み、迷いながら手探りで進んでいます。
すべての特性を完璧に理解してもらうのは難しいけれど、「ここだけは」という優先順位を絞ってみたら、以前より少しだけ心が軽くなった気がします。

理想通りにはいかなくても、学校と家庭、それぞれの場所で息子を見守る。そんなゆるやかな繋がりも、1つの形なのかなと感じています。これからも試行錯誤は続きますが、学校現場の状況を理解しつつ、息子のために伝えたいことはしっかり伝えながら、「心地良い距離感」を探していけたらいいなと思っています。

イラスト/ネコ山
エピソード参考/七転八起

専門家コメント 藤井明子先生(小児科医)

学校現場の状況に配慮しながらも、お子さんのために伝えるべきことを大切にされている姿勢に深く共感しました。個別的な対応が望ましい一方で、現場には人員や体制の制約があり、できることと難しいことがあるのも現実です。その中で、学校の状況を想像しつつ優先度の高い支援を相談されている点は、とても大切な視点だと感じました。本来は、そうした制約を強く意識せずに相談できる環境が望ましいものの、実現可能な支援を共に考えていくことが、結果としてお子さんにとってより良い形につながることも多いと思います。先生と保護者が「お子さんの成長」という共通のゴールを持ちながら、心地良い距離感を探っていくことが大切ですね。もし連携に難しさを感じた際には、主治医など第三者の視点を取り入れることも1つの方法だと感じました。(監修:小児科医 藤井明子先生)
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。

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