成長に合わせて対応法をアップデートしていく

そんなかー、もう少しで秋の発表会の練習が始まります。どんな反応だろうとドキドキですが、気持ちは受け止めながら、かーが成長できるように線引きをしたり、対応法を一緒に考えていきたいと思います。

執筆/かしりりあ

専門家コメント 室伏佑香先生(小児科医)

りりあさん、かーくんのおうちでの様子とお外での様子の違いについて共有いただき、ありがとうございました。幼稚園や児童発達支援では落ち着いて過ごしているのに、家では強く怒ったり、自分の要求を激しく訴えたりする。このように、過ごす場所や一緒にいる相手によってお子さんの姿が変わることは、珍しいことではありませんよね。外ではその場のルールや周囲の様子に合わせて行動し、安心できる家族の前では自分の気持ちをより強く出せているというのは、社会性が育ってきている一つの表れとも考えられます。外で頑張っている分、家に帰ると緊張がゆるみ、感情や要求が大きく出ることもあります。

今回のように、あらかじめ「今日はここまで」「こうしようね」と約束を伝えて見通しを持たせたり、できたときに具体的に褒めたりする関わりは、とても大切ですよね。視覚的な情報が理解しやすいお子さんであれば、言葉だけでなく絵や写真、予定表などを使うのもよいですね。

今回行った「オウム返し」のように、子どもの言葉をそのまま返してみることも、一つの方法ですね。子どもにとっては自分の言い方を客観的に感じるきっかけになりますし、親御さんにとっても、つい注意したり叱ったりしたくなる場面で、まず言葉をそのまま返すことで感情的な反応をいったん抑えやすくなるというメリットがありますね。一方で、強い言葉に対して同じ言葉や声色を返す方法は、お子さんによって受け止め方が異なります。驚いて気持ちを切り替えられることもありますが、かえって興奮が強くなる場合もあります。「まだ遊びたかったんだね」「嫌だったんだね」とまず気持ちを言葉にし、そのうえで「でも今日はここまでだよ」と短く境界を伝え、お子さんの気持ちが落ち着くのを待ってあげる方法が合うお子さんもいますので、お子さんに合った方法が見つけられるといいですよね。

お子さんの成長とともに、うまくいく対応方法も少しずつ変わっていきます。その時々の様子を見ながら、家庭と園や支援先で情報を共有し、ご本人に合った方法を探していけるとよいですね。(監修:小児科医 室伏佑香先生)
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https://h-navi.jp/column/article/35031204
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
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