思春期を迎えたASDの長男。きょうだいで仲良く遊ぶ姿や弟への思いやりに成長を感じて
ライター:taeko
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中学1年生の長男・ミミ(ASD/自閉スペクトラム症)と、小学3年生の次男・ふー。ミミにとって中学生になって初めて迎えた今年の夏休みは、家でゆったり過ごす日常から家族旅行まで、きょうだいそれぞれの成長を感じる時間となりました。
監修: 森 しほ
ゆうメンタル・スキンクリニック理事
ゆうメンタルクリニック・ゆうスキンクリニックにて勤務。産業医として一般企業のケアも行っている(産業医のご依頼を随時受付中)。
・ゆうメンタルクリニック(上野/池袋/新宿/渋谷/秋葉原/品川/横浜/大宮/大阪/千葉/神戸三宮/京都/名古屋):https://yuik.net/
・ゆうスキンクリニック(上野/池袋/新宿/横浜):https://yubt.net/
・横浜ゆう訪問看護ステーション(不登校、引きこもり、子育て中の保護者のカウンセリング等お気軽に):https://yokohama.yuik.net/shinyoko-houkan/
長期休みも生活リズムを大切に
長男ミミ(ASD/自閉スペクトラム症)は中学1年生、ふー(診断はありませんが、専門家からASD/自閉スペクトラム症の傾向があると言われています)は小学3年生。ミミにとっては中学生初めての夏休みです。手芸部のミミは部活も休み。パパは自営業なので自宅に居ます。私は会社に週1~2日出社、ほかは在宅勤務です。在宅の時は、仕事の合間に子どもたちの様子を見られるので楽しいです。
ミミは夏休み中にお友だちとの約束が4日ありました。
ミミは夏休み中にお友だちとの約束が4日ありました。
そのほかに家族旅行も2回。私にとっては十分にイベント満載ですが、ミミやふーにはたっぷりと時間があります。
夏休み中でも、いつも通りの起床・就寝時間を守りました。
午前中に宿題を進めたり、動画を見たりしています。動画はタイマーで時間を決めているので、終わるとミミとふーがじゃれて遊びます。ミミは嫌がることなく楽しんでいます。こんなに仲良くきょうだいで遊ぶかしら?と思うほど。
夏休み中でも、いつも通りの起床・就寝時間を守りました。
午前中に宿題を進めたり、動画を見たりしています。動画はタイマーで時間を決めているので、終わるとミミとふーがじゃれて遊びます。ミミは嫌がることなく楽しんでいます。こんなに仲良くきょうだいで遊ぶかしら?と思うほど。
旅先で見えた、長男ミミの頼もしさと優しさ
旅行に行く時、パパは家でお留守番。私と子どもたちで出かけるため、男子トイレに行く時や、宿の大浴場にミミがふーと一緒に行ってくれるのでとても安心です。
2人とも偏食なので、旅先ではコンビニ食が多いですが、いつもと違うコンビニのおにぎりの味がイヤで半分以上残したふー。そのおにぎりを「もったいないから」と食べてくれたミミ。ちょっと無理してないか心配ですが、弟思いで優しいミミに「ありがとう」と伝えました。
宿の卓球台では2人とも大笑いしながらルールのない玉投げ状態で遊んでいました。
2人とも偏食なので、旅先ではコンビニ食が多いですが、いつもと違うコンビニのおにぎりの味がイヤで半分以上残したふー。そのおにぎりを「もったいないから」と食べてくれたミミ。ちょっと無理してないか心配ですが、弟思いで優しいミミに「ありがとう」と伝えました。
宿の卓球台では2人とも大笑いしながらルールのない玉投げ状態で遊んでいました。
きょうだいの、それぞれの休日
イベントのない週末などに、私の母(認知症)を月に1~2回クリニックに連れて行くのですが、ふーが一緒に来てくれました。電車とバスで片道2時間かかりますが、電車が好きなふーは「電車に乗れるから行きたい」のか、それとも「あまり会う機会がない祖母と会いたい」からなのかは分かりませんが、灼熱の中、付いて来てくれました。
ミミにも声はかけましたが無理には誘いません。自宅でゲームや動画を見るほうが楽しいお年頃。去年の夏休みは1人で電車に乗りに行っていましたが、中学生になり運賃が大人料金になったことと、電車への情熱が薄れてきたようです。
その代わり(?)に、以前好きだった怪獣やカブトムシなどの甲虫(カプセルトイ)に再び興味を持ち始めました。
ミミにも声はかけましたが無理には誘いません。自宅でゲームや動画を見るほうが楽しいお年頃。去年の夏休みは1人で電車に乗りに行っていましたが、中学生になり運賃が大人料金になったことと、電車への情熱が薄れてきたようです。
その代わり(?)に、以前好きだった怪獣やカブトムシなどの甲虫(カプセルトイ)に再び興味を持ち始めました。
こうして振り返ると、ミミの自立心や、きょうだいの思いやりと成長を感じる夏休みでした。思春期を迎えても、大人になっても……仲良く協力し合ってくれることを願っています。
執筆/taeko
執筆/taeko
専門家コメント 森しほ先生(医師・公認心理師)
きょうだいで遊んだり助け合う姿、お子さんの成長が感じられて素晴らしいですね。きょうだいでも、いつでも一緒に遊べるわけではありませんよね。それぞれが別々の時間を過ごしながら必要なときには助け合えるという、その距離感は、友だちともまた違うきょうだいの良さでもあります。
「手伝ってくれてありがとう」「一緒に遊べて楽しかったね」と、具体的な行動を言葉にして伝えてあげるとよいでしょう。
さて、長期休みは楽しい一方で、普段と生活のリズムが大きく変わりやすい時期でもあります。
起床時間、就寝時間をいつも通りに保ったり、午前中に宿題をするなど、普段の学校生活を意識した規則的な生活を続けることはお子さんにとっても安心感につながります。
特にASD(自閉スペクトラム症)のお子さんは、予定や環境の変化に負担を感じることがあります。そのため、次に何をするのかが分かる環境をつくることは、ストレスを減らすうえで役立ちます。
夏休みだからといって、常にいつもと同じような生活をさせる必要も、遊びや勉強といったやることを詰め込む必要もありません。今回のお話のように、お子さんのやりたいことを尊重して、自宅でゲームや動画を楽しむ時間も大切にするような過ごし方がお子さんの自己効力感を育てることにもつながるのではないでしょうか。
長期休みの過ごし方でおすすめしたいのは、「生活リズム」「見通し」「本人が選択できること」の3つを意識することです。
まず、起床時間、就寝時間など、生活の土台になる部分はできるだけ普段通りにしておくことをお勧めします。
全部を完璧に整える必要はありません。ただ、朝起きる時間と夜眠る時間が大きく崩れないだけでも、子どもにとっては一日の軸になります。
次に、「今日は何をするの?」が分かるようにしておくことです。宿題、動画、遊び、外出などをざっくり予定表にしておくと、先の見えない不安を減らせます。動画にタイマーを使うこともとっても素晴らしい工夫ですね。「もう終わり!」と大人が突然止めるよりも、最初から終わり時間が決まっているほうがお子さんとしても受け入れやすいのではないでしょうか。
そして、いちばん大切なのが「本人に選んでもらう」ことです。楽しい予定でも、周りから決められた予定だとイヤになってしまいます。
自分の気持ちや疲れ具合を考えて「今日は家でのんびりしたい」「お出かけしたい」ということを自分で選ぶ練習は、自己肯定感を育てて大人になってからも役に立つ大切な経験となります。
成長というと一人でできるようになったことに目が向きがちですが、実は「自分で選べるようになった」「必要なときに人を助けられるようになった」「人に頼ることができるようになった」という経験も成長に必要です。
とっても良い夏休みが過ごせましたね。
これからもきょうだい仲良く、楽しんで過ごせていけるように応援しています。 (監修:医師・公認心理師 森しほ先生)
「手伝ってくれてありがとう」「一緒に遊べて楽しかったね」と、具体的な行動を言葉にして伝えてあげるとよいでしょう。
さて、長期休みは楽しい一方で、普段と生活のリズムが大きく変わりやすい時期でもあります。
起床時間、就寝時間をいつも通りに保ったり、午前中に宿題をするなど、普段の学校生活を意識した規則的な生活を続けることはお子さんにとっても安心感につながります。
特にASD(自閉スペクトラム症)のお子さんは、予定や環境の変化に負担を感じることがあります。そのため、次に何をするのかが分かる環境をつくることは、ストレスを減らすうえで役立ちます。
夏休みだからといって、常にいつもと同じような生活をさせる必要も、遊びや勉強といったやることを詰め込む必要もありません。今回のお話のように、お子さんのやりたいことを尊重して、自宅でゲームや動画を楽しむ時間も大切にするような過ごし方がお子さんの自己効力感を育てることにもつながるのではないでしょうか。
長期休みの過ごし方でおすすめしたいのは、「生活リズム」「見通し」「本人が選択できること」の3つを意識することです。
まず、起床時間、就寝時間など、生活の土台になる部分はできるだけ普段通りにしておくことをお勧めします。
全部を完璧に整える必要はありません。ただ、朝起きる時間と夜眠る時間が大きく崩れないだけでも、子どもにとっては一日の軸になります。
次に、「今日は何をするの?」が分かるようにしておくことです。宿題、動画、遊び、外出などをざっくり予定表にしておくと、先の見えない不安を減らせます。動画にタイマーを使うこともとっても素晴らしい工夫ですね。「もう終わり!」と大人が突然止めるよりも、最初から終わり時間が決まっているほうがお子さんとしても受け入れやすいのではないでしょうか。
そして、いちばん大切なのが「本人に選んでもらう」ことです。楽しい予定でも、周りから決められた予定だとイヤになってしまいます。
自分の気持ちや疲れ具合を考えて「今日は家でのんびりしたい」「お出かけしたい」ということを自分で選ぶ練習は、自己肯定感を育てて大人になってからも役に立つ大切な経験となります。
成長というと一人でできるようになったことに目が向きがちですが、実は「自分で選べるようになった」「必要なときに人を助けられるようになった」「人に頼ることができるようになった」という経験も成長に必要です。
とっても良い夏休みが過ごせましたね。
これからもきょうだい仲良く、楽しんで過ごせていけるように応援しています。 (監修:医師・公認心理師 森しほ先生)
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
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