2.「問題」を問題と捉えず、その子の特性を面白がってみる
目の前で見えている行動が、実は「問題」ではなく、実際の問題はもっと別のところにあることが多くあります。
「表面に見えていることでなく、奥深くに引き起こしている別のものがある」という捉え方については長くなるので今度にゆずるとして、今回お伝えしたいのは「リフレーミング」についてです。
「この子のここが問題だ」と、園や学校で指摘されたり、周りの子どもと比較してそう思ってしまうことは多いと思います。
しかしそんな時にはまず、どうしてそれが起こっているのか、そもそも何故大人はそれを「問題」だと思うのか、というところを「前提」として共有します。
そして、その「問題」と思っていることが、もしかしたら「活かせる資源」かもしれないという視点で見てみることを「リフレーミング」といいます。
「表面に見えていることでなく、奥深くに引き起こしている別のものがある」という捉え方については長くなるので今度にゆずるとして、今回お伝えしたいのは「リフレーミング」についてです。
「この子のここが問題だ」と、園や学校で指摘されたり、周りの子どもと比較してそう思ってしまうことは多いと思います。
しかしそんな時にはまず、どうしてそれが起こっているのか、そもそも何故大人はそれを「問題」だと思うのか、というところを「前提」として共有します。
そして、その「問題」と思っていることが、もしかしたら「活かせる資源」かもしれないという視点で見てみることを「リフレーミング」といいます。
リフレーミングとは、自分が思っている物差しや基準を一旦横において、別の視点を取り入れることです。
つまり、「問題だ」と思っていることを、問題ではなくむしろ「素敵なところじゃない?」と視点を変えて考えてみるということです。
例えば、【思ったことを言わないと気が済まない】は【自己主張ができる】、【落ち着きが無い】は【元気いっぱい】、【こだわりが強く興味が狭い】は【ひとつのことに、とことん没頭できる】という感じです。
ADHDの子どもの親御さんからの相談で多いものが、学校の先生を質問攻めにしてしまう、というもの。授業中、答えが気になったりして先生に質問をし続けてしまう子がいます。
学校の先生からも「問題です」「困っています」と言われるかもしれませんが、リフレーミングをしてみると、その行動はどうなるでしょうか?
【誰にでも質問攻めにしてしまう】は【自分が疑問に思ったことは解決するまで知りたい欲求がある】ということになります。
そういった本人の資源を、「ダメなところ」と捉えるのではなく「自分にはないこの子の素敵な欲求を、周りや本人がどうしたら活かせるかしら」と考えてみると、もっと選択肢が広がるかもしれません。
まずはその子の特性を強みとして面白がってみると、それが立派な長所に見えてくることもあります。
表立った「問題」として型にはめず、別の見方をしていくだけで視点が変わることもありますから、ご家族の、さらに周りの環境が、リフレーミングの視点をもつことが大切なのです。
つまり、「問題だ」と思っていることを、問題ではなくむしろ「素敵なところじゃない?」と視点を変えて考えてみるということです。
例えば、【思ったことを言わないと気が済まない】は【自己主張ができる】、【落ち着きが無い】は【元気いっぱい】、【こだわりが強く興味が狭い】は【ひとつのことに、とことん没頭できる】という感じです。
ADHDの子どもの親御さんからの相談で多いものが、学校の先生を質問攻めにしてしまう、というもの。授業中、答えが気になったりして先生に質問をし続けてしまう子がいます。
学校の先生からも「問題です」「困っています」と言われるかもしれませんが、リフレーミングをしてみると、その行動はどうなるでしょうか?
【誰にでも質問攻めにしてしまう】は【自分が疑問に思ったことは解決するまで知りたい欲求がある】ということになります。
そういった本人の資源を、「ダメなところ」と捉えるのではなく「自分にはないこの子の素敵な欲求を、周りや本人がどうしたら活かせるかしら」と考えてみると、もっと選択肢が広がるかもしれません。
まずはその子の特性を強みとして面白がってみると、それが立派な長所に見えてくることもあります。
表立った「問題」として型にはめず、別の見方をしていくだけで視点が変わることもありますから、ご家族の、さらに周りの環境が、リフレーミングの視点をもつことが大切なのです。
3.「長期的視点」をもつことで、子どもの成長を実感
最後にお伝えするのは、子どもをみるときの「時間軸」です。
大人にとって、子どもが困ったことをしていると感じるときには、どうしても子どもをその時点の状態だけで判断してしまい、すぐにその「行動」がなくなる方法を探そうとすることがあります。
それは毎日観察できている親だからこそ、起こることでもあると思います。
しかし医師は、同じお子さんを毎日毎日みてはおらず、定点的にお会いしています。
だからこそ気づくのは、実はその困ったことが「成長過程の一つで起きている行動」とも捉えられるということです。
大人にとって、子どもが困ったことをしていると感じるときには、どうしても子どもをその時点の状態だけで判断してしまい、すぐにその「行動」がなくなる方法を探そうとすることがあります。
それは毎日観察できている親だからこそ、起こることでもあると思います。
しかし医師は、同じお子さんを毎日毎日みてはおらず、定点的にお会いしています。
だからこそ気づくのは、実はその困ったことが「成長過程の一つで起きている行動」とも捉えられるということです。
例えば、「こだわりが出る」ということも、成長過程のひとつとしてみることができます。
こだわりは、その子が周囲のものを認知し、かつ、自分が何をしたいかという自我があるという証拠。周囲のものに全く興味を示さなかった子にこだわりが出てきたとすると、それは大きな成長過程のひとつなのです。
もともとこだわりがある子のこだわりが更に強くなる時は、環境が変化したり、本人なりに何か不安があって「自分にとって安心できるこだわり」が強くなっていることもあります。しかし、それもやはり「それが自分にとって安心なこと」で、環境変化を「自分にとって不安なこと」であると言葉にはできないけれど、表現しているからこそできることなのです。
すぐに「こだわりをやめさせる」のではなく、その子がどんなアイテムをもっていたらその子自身の今後に役立つかを考えると、「こだわりを通して興味をひろげる」とか「その子の表現できている力を知り、その他の表現の仕方を知る」ことができるかもしれません。
生まれた時からみると、できるようになっていること、たくさんあるかもしれません。それはどれも当たり前のことではなく貴重な成長です。
望遠鏡的な視点をもって捉えることで、子どもとの関わりが変わってくるかもしれません。
こだわりは、その子が周囲のものを認知し、かつ、自分が何をしたいかという自我があるという証拠。周囲のものに全く興味を示さなかった子にこだわりが出てきたとすると、それは大きな成長過程のひとつなのです。
もともとこだわりがある子のこだわりが更に強くなる時は、環境が変化したり、本人なりに何か不安があって「自分にとって安心できるこだわり」が強くなっていることもあります。しかし、それもやはり「それが自分にとって安心なこと」で、環境変化を「自分にとって不安なこと」であると言葉にはできないけれど、表現しているからこそできることなのです。
すぐに「こだわりをやめさせる」のではなく、その子がどんなアイテムをもっていたらその子自身の今後に役立つかを考えると、「こだわりを通して興味をひろげる」とか「その子の表現できている力を知り、その他の表現の仕方を知る」ことができるかもしれません。
生まれた時からみると、できるようになっていること、たくさんあるかもしれません。それはどれも当たり前のことではなく貴重な成長です。
望遠鏡的な視点をもって捉えることで、子どもとの関わりが変わってくるかもしれません。
まとめ
私が日頃「チームの一員」として大切にしている3つのポイントをお伝えしました。
特に親子関係においては、近い関係性だからこそたくさんのことが見えたり、子どものことを考えているからこそ感情的になって衝突すしたりすることもあるかと思いますが、それはとても自然なことです。
親御さん自身も、今回ご紹介した視点を用いてみて頂けたらと思います。
そして、困ったとき時には自分1人で頑張りすぎず、「チームの一員」である医療機関や教育機関などをうまく活用し、それぞれの視点を活かしながら子どものことを一緒に考えていきましょう。周りの理解ある環境があって初めて面白がれることもあるので、一緒にそういった環境をつくっていけたらと思っています。
特に親子関係においては、近い関係性だからこそたくさんのことが見えたり、子どものことを考えているからこそ感情的になって衝突すしたりすることもあるかと思いますが、それはとても自然なことです。
親御さん自身も、今回ご紹介した視点を用いてみて頂けたらと思います。
そして、困ったとき時には自分1人で頑張りすぎず、「チームの一員」である医療機関や教育機関などをうまく活用し、それぞれの視点を活かしながら子どものことを一緒に考えていきましょう。周りの理解ある環境があって初めて面白がれることもあるので、一緒にそういった環境をつくっていけたらと思っています。
- 1
- 2