【災害支援にあたられる方へ】発達障害のあるお子さまのサポートについて
ライター:発達ナビ編集部
発達障害は、見た目からはその困りごとがわかりにくい障害です。「どうして伝わらないんだろう?」「どうしてこういう行動をしているのだろう?」と思ったときには、かならず理由があります。支援にあたられる方や、地域の方の理解は、お子さまのスムーズな行動につながっていきます。
被災地で支援にあたられる方へ、ご協力いただきたいこと
発達障害は、見た目からはその困りごとがわかりにくい障害です。
「どうしてあの子には伝わらないんだろう?」「どうしてこういう行動をしているのだろう?」と思ったときには、かならず理由があります。
支援上必要な働きかけであっても、お子さまによっては拒否をしてしまう場合もあるかもしれません。
支援にあたられる方や、地域の方の理解が、お子さまのスムーズな行動・安心に繋がりますので、可能な範囲でお子さまに合ったサポートをしていただけたらと思います。
ここでは、発達障害情報・支援センターが提供している「災害時の発達障害のあるお子さまの支援」について、ご紹介します。
「どうしてあの子には伝わらないんだろう?」「どうしてこういう行動をしているのだろう?」と思ったときには、かならず理由があります。
支援上必要な働きかけであっても、お子さまによっては拒否をしてしまう場合もあるかもしれません。
支援にあたられる方や、地域の方の理解が、お子さまのスムーズな行動・安心に繋がりますので、可能な範囲でお子さまに合ったサポートをしていただけたらと思います。
ここでは、発達障害情報・支援センターが提供している「災害時の発達障害のあるお子さまの支援」について、ご紹介します。
子どもとの関わり方を家族に確認する
発達障害のあるお子さまには、普段と違う状況や、見通しのたたない状況が苦手な子も多くいます。
緊張状態のとき急に話しかけられると、パニックになってしまう場合もありますので、ご家族の方がお近くにいる際には、お子さまとの適切な関わり方を確認するようにしましょう。
緊張状態のとき急に話しかけられると、パニックになってしまう場合もありますので、ご家族の方がお近くにいる際には、お子さまとの適切な関わり方を確認するようにしましょう。
(対応例1)「必要な物品(薬、食品、筆記用具、玩具など)はありますか?」
(対応例2)「特に配慮すること(落ちつける場所、話しかけ方など)はありますか?」
具体的な言葉で伝える
発達障害のあるお子さまの中には、抽象的な言葉の理解が苦手な子もいます。
・「走らないで」→「避難所の中では歩こうね」
・「待ってなさい」→「あと10分、ここで待っててね」
などなど、やみくもに注意するのではなく、してほしいことを具体的な言葉で伝えてみましょう。
また、「ただ待つ」ということがとても苦手なお子さまもいらっしゃいます。
何か時間をつぶせるアイテムがあれば可能な範囲で渡してあげてください。
・「走らないで」→「避難所の中では歩こうね」
・「待ってなさい」→「あと10分、ここで待っててね」
などなど、やみくもに注意するのではなく、してほしいことを具体的な言葉で伝えてみましょう。
また、「ただ待つ」ということがとても苦手なお子さまもいらっしゃいます。
何か時間をつぶせるアイテムがあれば可能な範囲で渡してあげてください。
(対応例3)「このシート(場所)に座ってください。」(×:そっちへ行っては駄目)
(対応例4)筆記具と紙、パズル、図鑑、ゲーム等の提供。(×:何もしないで待たせる)
(対応例5)「○○(予定)はありません。□□をします。」(×:黙って強引に手を引く)
(対応例6)「○○は□□(場所)にあります。」(×:「ここにはない」とだけ言う)
説明方法や居場所確保は、出来る範囲で工夫を
発達障害のあるお子さまの中には、音や匂い・触れるものに敏感な子もいます。
拡声器を使ったアナウンスや騒がしい場所での説明は、上手に聞き取れなかったり、音の大きさに気分が悪くなってしまうこともあります。可能な範囲で、説明をするときには壁を向いてゆっくりと話す、比較的静かな場所で話す、などの工夫をお願いします。
また、言葉だけの説明を上手く理解できない場合には、ダンボールの裏に文字で予定を書いてあげるなどの工夫も、お子さまのスムーズな行動に繋がっていきます。
拡声器を使ったアナウンスや騒がしい場所での説明は、上手に聞き取れなかったり、音の大きさに気分が悪くなってしまうこともあります。可能な範囲で、説明をするときには壁を向いてゆっくりと話す、比較的静かな場所で話す、などの工夫をお願いします。
また、言葉だけの説明を上手く理解できない場合には、ダンボールの裏に文字で予定を書いてあげるなどの工夫も、お子さまのスムーズな行動に繋がっていきます。
(対応例7)文字や絵、実物を使って目に見える形での説明や、簡潔・穏やかな声での話しかけ。
(対応例8)部屋の角や別室、テントの使用など、個別空間の保証をしてあげる。
(対応例9)怪我などしていないか、本人の言葉だけでなく身体状況を一通りよく見る。
サポートが必要だということを周囲にも知ってもらう
発達障害は外見からは見えにくい障害です。そのため、特性があること、配慮やサポートが必要であることがわかりにくく、周囲の人に誤解されてしまう可能性があるかもしれません。
発達ナビでは、災害時に避難所等で過ごす、発達が気になるお子さんの保護者さまや周囲の方々へ向け、避難所等でサポートが必要なお子さまの存在を知らせる「ヘルプマーク」を作成し、以下のリンクに設置しました(東京都申請済)。避難所での掲示などにぜひ、プリントしてご活用ください。
発達ナビでは、災害時に避難所等で過ごす、発達が気になるお子さんの保護者さまや周囲の方々へ向け、避難所等でサポートが必要なお子さまの存在を知らせる「ヘルプマーク」を作成し、以下のリンクに設置しました(東京都申請済)。避難所での掲示などにぜひ、プリントしてご活用ください。
学校やご家庭でも、事前にできる準備を
いつも以上に見通しが立たない状況に、お子さまは不安からパニックになってしまう場合も少なくありません。
避難グッズの中に、お子さまの特性を記載したサポートブックを用意したり、障害があることを示す愛のワッペンやヘルプカードなどは、普段は使わなくても、いざという時のために事前に取得しておくのも1つかもしれません。
発達障害情報・支援センターが制作しているこちらのガイドブックを事前に読み、ご家庭や学校で出来る事前準備も進めていただけたらと思います。
避難グッズの中に、お子さまの特性を記載したサポートブックを用意したり、障害があることを示す愛のワッペンやヘルプカードなどは、普段は使わなくても、いざという時のために事前に取得しておくのも1つかもしれません。
発達障害情報・支援センターが制作しているこちらのガイドブックを事前に読み、ご家庭や学校で出来る事前準備も進めていただけたらと思います。
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