「自立して暮らすこと」を見据えて、子どもと今からできることって?
ライター:kaoru
集団への適応や学力の向上だけでは将来が見えない。
将来自分の力で生きていけるようになって欲しい。
発達障害児である息子の将来を見据えて始めた、「生活力アップトレーニング」!我が家の取り組みをご紹介します。
何の見通しもなかった将来への不安
息子が発達障害と診断されたとき、1番心配だったのは将来のことでした。
まだ、発達障害支援センターのような支援機関もない時代です。
現在では耳にすることもある就労支援やジョブコーチという言葉も、当時は聞いた事がありません。
私には「成人したら、子どもの頃ほど支援を受けることはできないだろう」という根拠のない直感がありましたので、
支援を受けている間に、家庭でできることは何でもして将来に備えたいという気持ちでいっぱいでした。
そんなとき、あるきっかけで思いついたのが「生活力」アップトレーニングでした。
まだ、発達障害支援センターのような支援機関もない時代です。
現在では耳にすることもある就労支援やジョブコーチという言葉も、当時は聞いた事がありません。
私には「成人したら、子どもの頃ほど支援を受けることはできないだろう」という根拠のない直感がありましたので、
支援を受けている間に、家庭でできることは何でもして将来に備えたいという気持ちでいっぱいでした。
そんなとき、あるきっかけで思いついたのが「生活力」アップトレーニングでした。
転機となった言葉
息子のためにと、とにかく必死で通った療育。
成果も徐々に現れ、息子はあるていど集団に適応できるようになってきました。
学習にも大きな遅れはなく、順調と言えば順調に見えます。
それでも息子が将来自立している姿を想像することは、私には出来ませんでした。
発達障害児として順調でも、苦手なものは苦手。
できないものはできない、親の不安を払拭するほどの成果は見られないのが現実でした。
やってもやってもぬぐえない不安。
私に転機が訪れたのは、とある講演会での言葉でした。それは、
「自閉症児の作る味噌汁の味は(キッチリ計量するため)変わらない」
「重度の自閉症児でも、教えればたいていの家事はできるようになる」というものでした。
成果も徐々に現れ、息子はあるていど集団に適応できるようになってきました。
学習にも大きな遅れはなく、順調と言えば順調に見えます。
それでも息子が将来自立している姿を想像することは、私には出来ませんでした。
発達障害児として順調でも、苦手なものは苦手。
できないものはできない、親の不安を払拭するほどの成果は見られないのが現実でした。
やってもやってもぬぐえない不安。
私に転機が訪れたのは、とある講演会での言葉でした。それは、
「自閉症児の作る味噌汁の味は(キッチリ計量するため)変わらない」
「重度の自閉症児でも、教えればたいていの家事はできるようになる」というものでした。
まずは「料理」から生活力アップ
確かに、特性に合わせて教えればできるような気がしました。
集団への適応や学習だけで生きて行くことは難しいけれど、せめて家事が出来れば将来の役に立つかもしれない。
自宅で自分が教えれば、習い事が苦手な息子でも習得可能かもしれない、こうした思いから、私は「生活力」をつけるトレーニングを自宅で始めました。
最初は、本人が興味を持っていた料理からです。
まずは野菜の皮むきから。
できるようになったら野菜を切り、炒めてもらいます。
一緒に取り組むと、今まで見えていたようで見えなかった息子の一面にも気付きました。
「塩コショウ振って!」と、頼むとバーテンダーのように調味料のボトルを必死に振る息子。
言葉を省略せず「お肉に振り掛けて」と言わなければ通じないのです。
お洗濯も「タオルは竿にかけて干して」と言ったのですが、洗濯ばさみで止めなかったため、みんな飛んでいってしまったこともありました。
「曖昧なことは分からない」と良く耳にしますが、息子にとってどんなことが「曖昧」なのか知ることが出来ました。
集団への適応や学習だけで生きて行くことは難しいけれど、せめて家事が出来れば将来の役に立つかもしれない。
自宅で自分が教えれば、習い事が苦手な息子でも習得可能かもしれない、こうした思いから、私は「生活力」をつけるトレーニングを自宅で始めました。
最初は、本人が興味を持っていた料理からです。
まずは野菜の皮むきから。
できるようになったら野菜を切り、炒めてもらいます。
一緒に取り組むと、今まで見えていたようで見えなかった息子の一面にも気付きました。
「塩コショウ振って!」と、頼むとバーテンダーのように調味料のボトルを必死に振る息子。
言葉を省略せず「お肉に振り掛けて」と言わなければ通じないのです。
お洗濯も「タオルは竿にかけて干して」と言ったのですが、洗濯ばさみで止めなかったため、みんな飛んでいってしまったこともありました。
「曖昧なことは分からない」と良く耳にしますが、息子にとってどんなことが「曖昧」なのか知ることが出来ました。
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