「みんなでパズル」の活動を ソーシャルスキル(Social Skills) の観点からお話します。
パズルを使った活動は、子どもたちが他者と協力しながら課題を達成するのに役立ちます。ABAの 「社会的相互作用(Social
Interaction)」 のスキル向上において、以下のようなポイントが重要になります。
1. 共同作業(Collaborative Play)
• 友達や大人と 協力してパズルを完成させる 経験を積むことで、チームワークの基礎を学ぶ。
• 役割分担(「端から作る人」「ピースを探す人」など)を話し合えると、より発展的なスキルにつながる。
支援の工夫
• 「どのピースが合うと思う?」と尋ね、子どもが自分の意見を言えるよう促す。
• 友達と協力するための 簡単なルール(順番を守る、他の人の意見を聞くなど) を決めておく。
2. 順番交代 (Turn-Taking)
• 「順番に1ピースずつ置こうね!」など、交互に行うルールを意識させる。
• 待つスキル(Waiting) も含まれるため、注意深く観察して支援が必要な場合は「待ってね」と言葉がけする。
支援の工夫
• 「次は○○さんの番だよ」と 視覚的なサポート(名前カードや順番カード) を使う。
• 初めは短い時間で交代し、徐々に長くする。
3. 依頼と助けを求める(Requesting Help & Offering Help)
• 困ったときに「これ、どこに入れるかわからない」と 適切に助けを求める 練習ができる。
• また、友達が困っていたら「ここを試してみたら?」と 助けを申し出る こともソーシャルスキルの一部。
支援の工夫
• 「どうしたらいい?」と尋ねることで、子ども自身が言葉で伝えるよう促す。
• 「じゃあ一緒に探そうか!」とポジティブな言葉を使って支援する。
4. 賞賛とフィードバックを受ける(Accepting Praise & Feedback)
• 友達に「すごいね!」「ナイス!」と 褒めたり、褒められたりする経験 を積む。
• 一方で「それは違うかも」と言われたときに、感情的にならずに受け入れる練習も大事。
支援の工夫
• 「○○さん、△△が上手にできたね!」と大人が見本を見せる。
• 「ちょっと違うみたいだけど、もう一回試してみよう!」と ポジティブな訂正の言葉 を使う。
5. 感情のコントロール(Emotional Regulation)
• パズルがうまくはまらないときや、順番を待たなければならないときに イライラしないで対処する スキルが必要。
支援の工夫
• 「ちょっと難しいね。でも、大丈夫だよ!」と励ましながら、落ち着く方法を一緒に考える。
• タイマーを使って 「あと1分待ったらできるよ」と具体的な時間の見通しを持たせる。
まとめ
「みんなでパズル」を ソーシャルスキル向上のための活動 にするには、以下の点を意識するとよいです:
1. 共同作業を楽しむ(役割分担・相談)
2. 順番を守る(ターンテイキング)
3. 助けを求めたり、助けたりする(適切な依頼と支援)
4. 褒めたり、フィードバックを受け入れる(賞賛と受容)
5. 感情のコントロールを学ぶ(落ち着く練習)
社会的相互作用(Social Interaction)
のスキル向上にとても役立つので、子どもたちの発達段階に合わせて支援を調整すると良いですね!
ソーシャルスキルと「みんなでパズル」の関係
はるプラスだより
25/02/09 18:47
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