児童発達支援事業所

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(80件)

情報の保障を

昨今「情弱」という言葉を耳にする機会が増えました。「情弱」とは「情報弱者」のことで、デジタル化が進む中で、必要な情報にアクセスできない人、または、情報を適切に活用できない人をさすネットスラング(俗語)として使われているそうです。 さて情報を上手に得ることができない、という状態は、自閉症スペクトラム症の方も同じでなないでしょうか?周囲の状況から、あるいは先生の説明から、今はどんな時間で、周囲の人は何をしているのか、何をすればよいのかわからず、混乱して大声をだしてしまったり、目に入ったものに突進していってしまったり・・・。 自閉症の人たちが根底で抱える「情報の受け取りにくさ」が、不適切な行動につながっているように感じます。ネットのスラング「情弱」とは意味が異なりますが、それでも必要な情報が得られず不利な状態にあることは同じではないでしょうか? それでは、本人の努力では補えないことに対して周囲はどうしたら良いのでしょうか? 自閉症の人に必要な情報の保障として、よくあげられるのが、次の4つです。 ① 視覚的な情報の提示 ことばの指示ではなく、イラスト、写真、絵カード、文字、スケジュール表を使い、次に何をすればよいかを伝える。 ② 具体的かつ明確に伝える 「廊下を走らない」ではなく「廊下を歩く」、「あとで」ではなく「あと5分」あるいはタイマーで残り時間を示す。「片付けて」ではなく「棚の2段目にしまって」など。 ③ 自己決定・自己選択を 選択肢を示し、選んでもらったり、自発的に絵カードで欲しいものを渡してもらったりして意思を示してもらう。自分で選択できる環境を設定する。 ④ 落ち着いた環境 感覚過敏に配慮し、イヤーマフの使用や光の刺激を抑えた部屋を確保するなど、本人が落ち着いて情報を受け取ることが出来る環境を作る。 大人はどうしても子どもが指示に従えるように(言うことを聞けるように)と考えます。しかし、まずは本人がわかるような情報の伝え方を工夫する必要があります。障害の有無にかかわらず、どういう形ならば情報が伝わりやすいか、子どもへの情報を保障してあげることが大切です。子どもへの伝え方に悩んでいる保護者の方は、是非一度Core Moreまでご相談ください。(言語聴覚士N)

【新規募集中!OT/ST支援】療育ポータルスタジオ Core More(これもあ)/情報の保障を
CoreMoreが大切にしていること
26/10/01 17:51 公開

学習の遅れ

最近通所し始めた年長の女の子。お母さんから「ひらがなや数がなかなか覚えられなくて・・。家でも教えているんですが、こんなこともできないのかとつい怒ってしまうことがあるんです。知的な遅れがあるんでしょうか・・・」と質問を受けました。 知的な遅れに対しては、従来、知的障害あるいは精神遅滞という名称が使われていました。一方、アメリカ精神医学会が作成する診断基準(DSM-5)では、知的障害は「知的能力障害群(知的発達症)」と呼ばれ、発達期(主に18歳まで)に発症し知能と日常生活の適応に困難が生じる神経発達症とされています。 知的発達症の重症度は4段階にわかれ、以前はIQ値によって分類されていました(軽度50~70,中等度 35~50,重度 20~30, 最重度 20以下)。現在では診断基準の、領域、社会的領域、実用的領域による適応機能とあわせて、より総合的に判断されています。新生児期から症状に気づかれることは少なく、乳児期では運動発達の遅れや周囲への反応の乏しさ、体重増加不良などで気づかれることがあります。幼児期には発語や言語理解の乏しさ、構音障害など、言語発達の遅れがもっとも多くみられ、学童期では学習の遅れや集団へのなじみにくさがみられます。これらは乳幼児健診で指摘されることもありますし、軽度の知的発達症では学童期やそれ以降でも気づかれず、不登校や気分障害などの二次障害をきたしてから診断に至るケースもあります。(一般社団法人日本小児心身医学会HPより抜粋) また、境界知能という言葉もよく聞かれます。一般的にIQが71(70)以上85未満で知的発達症の診断が出ていない方に対して使われる言葉です。診断名ではなく、あくまで通称として使用されています。軽度知的発達症の方や境界知能といわれる方は、会話もでき、生活も自立していることが多いので、一見すると定型発達の人と変わらないようにみえることがあります。そのため、できない事に対して「やる気がない、頑張りが足りない」「注意散漫」などと誤解されることが少なくありません。幼児期には見過ごされやすく、学童期になって、抽象的な概念理解ができないなどの学習のつまずき、ルールの理解が苦手、複雑な人間関係についていけないなど困難が顕在化されることが多くなります。適切な援助が受けられないことで、自信を失ったり、不適切な集団に所属したり(非行の問題)など二次障害のリスクが高まります。 さて、冒頭の女の子。知的発達症であるかどうかという診断は専門の機関を受診しなければわかりません。一方、お子様の困り感がどこにあるのか、また、どういう方法なら学習が進みやすいかを考え、コレモアで支援を継続しています。コレモアでは、できない事をやらされるのではなく、できる事を積み重ね、自信をつけて就学を迎えていただきたいと考えています。また、「わからないな」「困ったな」という場面で、「わからないから手伝ってほしい」と自分から伝えるコミュニケーションスキルも身につけることも大切です。二次障害を予防するとともに、成長して社会の中で自分の力が発揮できることを目標にしていきます。(言語聴覚士N)

【新規募集中!OT/ST支援】療育ポータルスタジオ Core More(これもあ)/学習の遅れ
CoreMoreが大切にしていること
26/09/26 18:02 公開

発達の最接近領域

先日、お母さんと一緒に来所してくれた年長の女の子。お母さんから「ひらがながなかなか覚えられなくて・・・」と訴えがあります。一緒に勉強していくうちに、どうやらひらがなだけでなく、聞いて覚えることや見て覚えること、一度に覚えることができる全体の量がまだ少ないようです。お母さんは「他の年長さんは、みんな読めるのに・・・・・。一年生になったらどうなるのかしら」と心配そうです。コレモアに通う前にもお家で熱心にひらがなを勉強していたようです。 女の子は、支援者と課題に取り組みながらお母さんの顔色をちらちらとみています。しかし、ひらがなに興味がなければ繰り返し練習してもなかなか覚えることはできません。よくあるひらがな学習では、一般的に「あ」と文字を書きながら「あ」という音をあてていくのですが、書くことに集中し過ぎると音が入っていかないお子様もいます。ひらがなの特徴である、一つの文字に一つの音があるということがわかっていないお子様もいます。今、どこでつまずいているのか、見極めることが非常に重要になってきます。なぜなら、どうやっても覚えられないひらがなを繰り返し練習することは、本人にとっては非常に苦痛になるからです。そして、できない事が続くと自信がなくなってきて学習が余計に嫌になってしまいます。 ロシアの心理学者レフ・ヴィゴツキーが提唱した、学びや成長に関する重要な考え方の一つに 「発達の最近接領域」という考え方があります。学びの状態は、大きく3つに分けられます。 ① すでにできること:自力で完全にできる範囲。 ② 少し難しいが、手助けや支援があればできる範囲。 ③ まだ難しすぎること:現時点では、支援があっても理解や達成ができない範囲。 「発達の最接近領域」とは、この2番目のゾーン、子どもが1人ではまだできないが、大人や周りの人の適切な支援があればできるようになる範囲のことです。ヴィゴツキーは、子どもの発達や教育現場では、この発達の最近接領域に注目しながら、子どもたちが「できた」と思える体験を増やしていくことが大切であると主張していました。その理由として、達成できる可能性が高いこと、ちょっと頑張ればとりくめること、失敗を重ねず、成功の体験を増やしていけること、小さな成功の積み重ねが自信につながることなどが考えられます。 コレモアでは、お子様の「できた!」「もっとやってみたい!」という気持ちを大切にしています。子どもの現在の発達の最接近領域をアセスメントし、支援に繋げていきたいと考えます。(言語聴覚士N)

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CoreMoreが大切にしていること
26/09/12 18:23 公開
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