最近通所し始めた年長の女の子。お母さんから「ひらがなや数がなかなか覚えられなくて・・。家でも教えているんですが、こんなこともできないのかとつい怒ってしまうことがあるんです。知的な遅れがあるんでしょうか・・・」と質問を受けました。
知的な遅れに対しては、従来、知的障害あるいは精神遅滞という名称が使われていました。一方、アメリカ精神医学会が作成する診断基準(DSM-5)では、知的障害は「知的能力障害群(知的発達症)」と呼ばれ、発達期(主に18歳まで)に発症し知能と日常生活の適応に困難が生じる神経発達症とされています。
知的発達症の重症度は4段階にわかれ、以前はIQ値によって分類されていました(軽度50~70,中等度 35~50,重度 20~30, 最重度 20以下)。現在では診断基準の、領域、社会的領域、実用的領域による適応機能とあわせて、より総合的に判断されています。新生児期から症状に気づかれることは少なく、乳児期では運動発達の遅れや周囲への反応の乏しさ、体重増加不良などで気づかれることがあります。幼児期には発語や言語理解の乏しさ、構音障害など、言語発達の遅れがもっとも多くみられ、学童期では学習の遅れや集団へのなじみにくさがみられます。これらは乳幼児健診で指摘されることもありますし、軽度の知的発達症では学童期やそれ以降でも気づかれず、不登校や気分障害などの二次障害をきたしてから診断に至るケースもあります。(一般社団法人日本小児心身医学会HPより抜粋)
また、境界知能という言葉もよく聞かれます。一般的にIQが71(70)以上85未満で知的発達症の診断が出ていない方に対して使われる言葉です。診断名ではなく、あくまで通称として使用されています。軽度知的発達症の方や境界知能といわれる方は、会話もでき、生活も自立していることが多いので、一見すると定型発達の人と変わらないようにみえることがあります。そのため、できない事に対して「やる気がない、頑張りが足りない」「注意散漫」などと誤解されることが少なくありません。幼児期には見過ごされやすく、学童期になって、抽象的な概念理解ができないなどの学習のつまずき、ルールの理解が苦手、複雑な人間関係についていけないなど困難が顕在化されることが多くなります。適切な援助が受けられないことで、自信を失ったり、不適切な集団に所属したり(非行の問題)など二次障害のリスクが高まります。
さて、冒頭の女の子。知的発達症であるかどうかという診断は専門の機関を受診しなければわかりません。一方、お子様の困り感がどこにあるのか、また、どういう方法なら学習が進みやすいかを考え、コレモアで支援を継続しています。コレモアでは、できない事をやらされるのではなく、できる事を積み重ね、自信をつけて就学を迎えていただきたいと考えています。また、「わからないな」「困ったな」という場面で、「わからないから手伝ってほしい」と自分から伝えるコミュニケーションスキルも身につけることも大切です。二次障害を予防するとともに、成長して社会の中で自分の力が発揮できることを目標にしていきます。(言語聴覚士N)
知的な遅れに対しては、従来、知的障害あるいは精神遅滞という名称が使われていました。一方、アメリカ精神医学会が作成する診断基準(DSM-5)では、知的障害は「知的能力障害群(知的発達症)」と呼ばれ、発達期(主に18歳まで)に発症し知能と日常生活の適応に困難が生じる神経発達症とされています。
知的発達症の重症度は4段階にわかれ、以前はIQ値によって分類されていました(軽度50~70,中等度 35~50,重度 20~30, 最重度 20以下)。現在では診断基準の、領域、社会的領域、実用的領域による適応機能とあわせて、より総合的に判断されています。新生児期から症状に気づかれることは少なく、乳児期では運動発達の遅れや周囲への反応の乏しさ、体重増加不良などで気づかれることがあります。幼児期には発語や言語理解の乏しさ、構音障害など、言語発達の遅れがもっとも多くみられ、学童期では学習の遅れや集団へのなじみにくさがみられます。これらは乳幼児健診で指摘されることもありますし、軽度の知的発達症では学童期やそれ以降でも気づかれず、不登校や気分障害などの二次障害をきたしてから診断に至るケースもあります。(一般社団法人日本小児心身医学会HPより抜粋)
また、境界知能という言葉もよく聞かれます。一般的にIQが71(70)以上85未満で知的発達症の診断が出ていない方に対して使われる言葉です。診断名ではなく、あくまで通称として使用されています。軽度知的発達症の方や境界知能といわれる方は、会話もでき、生活も自立していることが多いので、一見すると定型発達の人と変わらないようにみえることがあります。そのため、できない事に対して「やる気がない、頑張りが足りない」「注意散漫」などと誤解されることが少なくありません。幼児期には見過ごされやすく、学童期になって、抽象的な概念理解ができないなどの学習のつまずき、ルールの理解が苦手、複雑な人間関係についていけないなど困難が顕在化されることが多くなります。適切な援助が受けられないことで、自信を失ったり、不適切な集団に所属したり(非行の問題)など二次障害のリスクが高まります。
さて、冒頭の女の子。知的発達症であるかどうかという診断は専門の機関を受診しなければわかりません。一方、お子様の困り感がどこにあるのか、また、どういう方法なら学習が進みやすいかを考え、コレモアで支援を継続しています。コレモアでは、できない事をやらされるのではなく、できる事を積み重ね、自信をつけて就学を迎えていただきたいと考えています。また、「わからないな」「困ったな」という場面で、「わからないから手伝ってほしい」と自分から伝えるコミュニケーションスキルも身につけることも大切です。二次障害を予防するとともに、成長して社会の中で自分の力が発揮できることを目標にしていきます。(言語聴覚士N)