こんにちは。
児童発達支援事業所STELLA KID鶴ヶ峰教室の柏木です。
今回は基本に立ち返り、「発達障害」とは何だろう?というテーマでお送りします。
近年、テレビ番組などでも取り上げられることが多くなり、多くの著名人が発達障害をカミングアウトされていますが、そもそも発達障害という言葉が歴史上に現れたのは1963年のアメリカがはじめとなります。
発達障害の定義については文部科学省のHPに障害種別ごとに説明されていますので割愛しますが、簡単に説明すると、
『成長(発達)進みに早い・遅いや得意・不得意のバランスが著しく存在し、それが学校生活や社会生活などの基本的な生活を行う上で支障をきたしてしまう状態のこと』を指します。
ーあまり簡単な説明ではありませんね。
もう少し、具体的にいうならば、「国語は大好きで漢字もたくさん覚えられる」けど「算数は苦手で図形の問題になるともう何が何だか…」
という感じでしょうか?
ーえ?「それなら私もそうだ」って??
その通りです。
人は誰しも、得意不得意が存在します。
療育の世界では発達の凸凹などと表現しますが、誰しも凸凹は持っているのです。
ただし、発達障害を抱える人々の場合、この凸凹が生活に支障をきたしてしまうレベルにまで差が大きくなってしまうのです。
この差は、脳の機能に起因するもので、本人たちは「わかってはいるけどうまくいかない」という葛藤を抱えています。
周囲の人は「本人の努力が足りないからだ」「やる気がないからだ」と感じてしまうのですが、本人たちにしてみれば「努力をしてもなかなかうまくいかないんだ」と思う部分であり、この摩擦がトラブルを引き起こすことが少なくありません。
発達障害ゆえに起きてしまう行動の特徴を「特性」と表現します。
この「特性」は実に様々な形で表出されますが、一例をあげるとするとー
(乳幼児期)
・こだわりが強い
・人見知りが激しいor全く人見知りをしない
・視線が合わない
・癇癪が強い
・暑さ寒さなどに敏感or鈍感
(学齢期)
・空気が読めない
・注意力散漫でミスが多い
・忘れ物が多い
・読み書き計算などに偏りがある
(社会人)
・暗黙の了解が察知できない
・注意力散漫でミスが多い
・身なりを気にしない
・マイペースすぎる
などがあり、それぞれトラブルの発端になることがあります。
しかし、悲観的なことばかりではありません。
冒頭にもお伝えしたように、個々の特性を正しく理解して、活用することで芸能界やアーティストの世界で活躍する方々も多く存在しています。
彼らは自分の特性であるこだわりの強さや、独特の感性・感覚を突き詰めたり表現することで、活躍の場を広げ成功してきたのです。
現代日本では発達障害への理解も少しずつ進んできており、そのための療育機関も増えつつあります。
先にもお伝えしたように、発達障害は脳機能に起因するため、一朝一夕の訓練で改善はされません。
だからこそ、早期に、正しい発達の理解が不可欠なのです。
もし、お子さんの発達に疑問を感じることがあった場合は、抱え込まずにお近くの専門機関に相談してみてください。
「一番困ってるのはお子さん本人かもしれません」
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雑記
19/04/30 11:08