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起立性調節障害の理解とその対応

教室の毎日
今日は、起立性調節障害についてお話しします。不登校の児童生徒によく出る診断名の一つに、起立性調節障害があります。症状は、だるさや疲れやすさ、起きられない等で、一見怠けやサボりに見えてしまいます。原因は、自律神経の乱れとも言われていますので、まずは自律神経について理解しましょう。

人間の体は、意識して思い通りに動かすことが出来る部分と出来ない部分があります。手や腕、足、指等は動かすことが出来ますが、心臓や汗、血液の流れは思い通りにはならないと思います。こうした、血流や代謝、呼吸などをコントロールしているのが自律神経です。この自律神経が乱れると、肌荒れや便秘、体重増加、疲れやすい、だるい、吐き気、汗が出ない、情緒不安定等の症状が出てしまいます。普段は、朝目覚めて覚醒すれば交感神経が優位となり、夜寝る前はリラックス状態で副交感神経が優位となります。しかし、生活が夜型になったり、不規則になったり、強いストレスフルな環境が慢性化したりすると症状が現れてきます。

起立性調節障害の場合には、朝起きたとき副交感神経から交感神経に切り替わらない。そのせいで、血圧が上がない、身体が動かない、だるい、登校できないとなることが少なくありません。自分で血圧をコントロールできる人はいないでしょう。コロンブスの卵的な疑問も生じるところですが(生活習慣の乱れ⇆自律神経の乱れのどちらが先か)、生活習慣を見直さなければ根本的な治療にはならないと思われます。
また、自律神経の乱れは、思春期でホルモンのバランスが崩れることも要因と考えられています。数年すると落ち着いてくる場合もあるようです。まずは、ストレスを緩和し、服薬も必要に応じて行いながら、生活習慣を整えることが大切になると思います。

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