KIDSBASEさんかくの田原です。今日は過保護についてお話しいたします。
学校で親御さんの話を聴いていると、過保護について問われることがあります。過保護とは何か。自分は過保護ではないか。過保護か良くないことは分かっているがそうなってしまう、このままでいいのか等です。そんな時に思い出すのが、ビィゴツキーの「最近接領域」という考え方です。「最近接領域」とは、子どもが最も成長する関わり方だと思われます。
そこで質問です。①〜④の内、どれが「過保護」で、どれが「最近接領域」でしょうか。
①子どもが一人で出来ることに手を貸す
②子どもが一人でギリギリ出来ることに手を貸す
③子どもが一人でギリギリ出来ないことに手を貸す
④子どもが一人で出来ないことに手を貸す
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分かりましたか?
答えは、①が過保護で、③が最近接領域です。
過保護かどうかは、他の保護者との比較ではなく、お子さんの発達段階によるのです。
③では、ギリギリ出来ないことは、出来るようになったらもう手を貸さず、次のギリギリ出来ない課題に焦点を当てます。それを繰り返します。また、④では、一人で出来ないことにはあまり強く言及しないでください。同世代の子どもとは比較しないでください。一人で出来ないことは、手を貸しても出来ないかも知れません。仕方がないことなのです。子どもの出来ないことには積極的に手を貸してあげれば良いのです。過保護にはなりません。①のように、すでに一人で出来ることに手を貸してしまう行為が過保護だと思われます。
無駄に子どもの自尊心を傷つけることなく、いつも「最近接領域」で関われたら、出来ることも着実に増えていくのではないでしょうか。
過保護と程よい保護との違い
教室の毎日
21/01/26 13:44