今日は、ストレスマネージメントについてお話しします。読んで字の如く、ストレスを管理するわけですが、イメージできるでしょうか?
そもそもストレスという言葉は、物理学の専門用語で、物体に対して外部から圧力が掛かり歪みが生じた状態を示しています。それを生物に置き換える形で、生物学者のセリエがストレス学説を提唱しました。本来、ストレスか無い状態はありえません。人間は、少なからずストレスを感じながら生活をしています。では、なぜストレスが原因で様々な精神症状が現れてしまうのでしょうか。
日常におけるストレスの原因(ストレッサー)は、人間関係や仕事、勉強、結婚、育児、引っ越し等が影響しているケースが多いように思われます。一見、ストレスではなさそうな事柄もストレスになっていることも少なくありません。また、短期で自力で解決可能なものから、長期で自力では解決不可能なものまであります。まずはストレスの質を明確にする必要があります。さらに、同じ環境にいても高ストレスの人と低ストレスの人がいます。簡単に言えば性格です。個人内要因であるその人の認知が関連しています。ポジティブな人もネガティブな人もいます。万能感や他罰感が高く楽観的な人もいれば、自責感や劣等感が強く悲観的な人もいるわけです。
ストレスマネージメントを行う際、ストレッサーに介入すると、大事になってしまいます。例えば、会社や結婚がストレスの場合、極端に言えば、退職や離婚が解決策となってしまうからです。最終的にはあり得る選択かも知れませんが、相手の変化を期待したり、やめるかどうか悩んでいてもなかなか解決には至りません。そんな時には、個人内要因の認知に介入をします。会社や結婚の場合には、上司やパートナーとの関係性の再構築を図ることが前提になります(どうしても嫌な場合もあります)が、現在のストレスのメカニズムを知る必要があります。ストレスの裏側に相手に対する自身の期待や欲求が隠れている場合もあります。相手に期待するあまり、裏切られイライラする時には、相手に対する期待を少し工夫してみます。その期待自体が相手のためか自分のためか、期待や欲求の全てが満たされていないわけではないか、期待や欲求自体に矛盾はないか等と認知を拡張します。もし、そんな風に認知変容が成功したなら、関係性の再構築とストレスの軽減が達成されているかも知れません。認知変容は、なかなか一人では難しいと考えられますので、相談できる人がいるといいのではないでしょうか。
ストレスマネージメントについて
教室の毎日
21/02/25 22:21