「あ！」

「あーあ！」

「あああーあ！」

「あ」の発音がとっても上手な、愛嬌たっぷりで表情豊かな男の子。
先々月から、教室に通所してくれるようになりました。

いやはや、もう「あ」のバリエーションが豊富すぎて、表情が豊かすぎて、最近出会ったばかりのはずの先生たちも、彼の「あ」が何を要求しているか、すぐに分かってしまうのです。

しかも、その「あ」がたまらなくかわいいものだから、うっかり「あ、これね。これがほしかったのね」なんて、渡してしまうことも・・・。

おっとおっと、これはいけない！！

「やって！」って言ってみようか。と、マンド（要求語）を促すようにしてみました。

さて、これまで「あ！」で殆どの要求が通ってきている彼ですから、そう簡単に「やって！」なんて言ってくれません。

・・というわけで、先生、お父さんにもお願いしてみました。
「できれば、あ！ではなく、やって！や、とって！あけて！と本人が言うまで、待っていただけませんか？」と。

すると、お父さん、すぐにご家庭でも実践して下さったらしく、翌週やってきた彼は「おはー！」と元気に教室に入ってきてくれました。すごい！！

その次の週には「パパ」も「ママ」も「じーじ」も「ばーば」も上手に言えて・・。
これには先生もびっくり。

きっと、彼の中には「内言語」が今か今かとスタンバイしていたんでしょうね♪

ところで、それじゃここからスーッと、１ヶ月もすればペラペラとお話するようになるのか？と言われると、それは先生にも分かりません。

お子さまたちは１００人いれば、１００人違って（大人も同じですが）、これから、先生たちは、まずは、彼の語彙を増やすこと、物の名前を受容、表出していくこと、そして、２語文、３語文の練習をしていきます。

その間には、どうにも彼の気分がのらない日もあるでしょう。そんな日は、いっぱい彼と遊んで、いっぱい笑って、声を出すことを楽しんでもらいましょう。

そして近い未来、話すって楽しい、話すと良く伝わるなあ・・と、話すことが当たり前になる日々をいっしょに迎えられたらと思います。

いっしょにがんばろうね♪

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