こんにちは!
エコルド盛岡茶畑教室、作業療法士の菊地です。
感覚統合遊びについてブログ、第3回目は『感覚過敏』についてです!
感覚過敏とは文字の通り、触覚や嗅覚などの感覚刺激を過剰に感じ取ってしまう感覚特性のことです。
各感覚でよく見られる姿として、
視覚:たくさんの物があると気が散り集中できない / 白い紙が極端にまぶしく感じられて文字が読みづらい
聴覚:突然の音・大きな音が苦手・周囲の音で気が散り必要な話が聞き取れない
嗅覚:特定の匂いを嫌がる
味覚:特定の味を嫌がる / 味が混ざることを嫌がる
触覚:身体に触られることを嫌がる / 汚れることが苦手
前庭覚:ブランコが苦手 / 足場が不安定な場所が苦手
固有受容覚:力加減が難しい / ダンスが苦手・ボタンをはめられない等、身体や手先の使い方が不器用
などがあげられます。
また、感覚刺激を過剰に感じ取ってしまうことから不安感・不快感を感じやすくなり、様々なことを過剰に怖がるようになることも…。“友達の手が触れることを不快に感じ逃げてしまう”、“集団を避ける”など、活動への参加の難しさやお友達との関係が上手くいかないことに繋がることもあります。
支援の方針と、教室でも実施している具体的なかかわり方についてお伝えします!
~支援の方針~
①不安・不快な感覚刺激を遮断・軽減する
②「いつでも逃げられる」という安心・安全を保障する
③苦手な感覚刺激への適応手段・防衛手段を身につけられるように支援する
④普段から情緒の安定化を図る
※不安が強い時や体調不良の時は、普段よりも感覚への過敏さがいっそう強く現れることがあります。普段から不安を軽減し、情緒の安定化を図ることが大切になります。
~関わり方~
☆音楽を流してふれあい遊び
手遊び歌や、お子さんが好きな歌を流しながら最初はハイタッチから始め、徐々に握手・ハグなどの触れ合いを増やしていきながら身体に触れる・触れられることへ慣れていきます。
☆身体接触
声をかけてから触る、見えるところから触る、嫌がったらやめるなど、接触の仕方を工夫することでお子さんも安心することができますよ。
☆粘土遊びやのりの使用時
お手拭きを用意したり、すぐに手を洗える環境設定を行います。また、手で直接触れずに使用できるようヘラを使用したりもしています。
☆集団活動への参加
集団の場に抵抗を感じている時は、安心できるスペースを部屋の入口や隅に用意して、遠くから活動の様子を見られるよう環境設定を行っています。
このように安全・安心を保障しながら段階を付けてステップアップしていくことで、お子さんの“チャレンジする気持ち”“集団に参加したいという気持ち”を引き出していくことができます◎
また、苦手な感覚をたくさん受けて気持ちのコントロールが難しくなった時には“布団に包まる”“マットに挟まる”などの活動を行うことで落ち着きを取り戻してもらえることが期待できます!
圧迫刺激には副交感神経を優位に働かせて情緒を安定させる作用があると言われていて、泣いている赤ちゃんを抱きあげると落ち着くのも同じ理由みたいですよ♪
エコルド盛岡茶畑教室では、お子さんが苦手としていることの原因を探りながら一人一人に合った関わり方・活動の提供を行っております。
気になる点等ございましたら、お気軽にご相談ください!
次回のブログは④感覚回避についてです。お楽しみに♪
感覚統合遊び~Part3 感覚過敏~
子どもの発達
22/12/28 11:28