こんにちは。LUMO(ルーモ)西宮江上校です。
今回のブログでは共同注意についてお話したいと思います。
共同注意とは、人がひとつの空間の中で、他の人と同じように物体や人物に対して注意を向けることです。さらに厳密には、他の人と自分とが同じように、その対象に対して注意を向けているとを知っている状態を指します。
「バナナを見ること」を例にして考えてみます。共同注意が成立しているということは「お母さんがバナナを見ている」そして「お母さんとおなじように私もバナナを見ていると気づいている」という状態のことです。
子どもの発達には、ある決まったひとつの順序があります。他の人とのコミュニケーションのひとつの形である共同注意は、まだ言葉を話すことができない乳幼児期の子どもにとって言葉を覚える前に身につける大切な力です。
共同注意の力を獲得することは、子どもにとってどのような意味をもつのでしょうか。
この力を身につけることによって、
・他の人の意図(気持ちや考え方)を理解する
・言葉を話す
という力の獲得へと繋がっていきます。
そのため、共同注意が成立していることは、子どもの発達におけるひとつの指標となります。
いきなり共同注意をできるようになる子どもはいません。子どもは生まれてきてから、時間を積み重ね、人との関わりの経験を積んでいくことにより、徐々に共同注意の力を獲得していくものだからです。
以下では、子どもが共同注意をできるようになるまでに、どのようなステップを経験しているのかについてお伝えします。
わたし」と「あなた」の関係
子どもは生まれたとき、その発達の初期を大人たちの視線の中で過ごします。
そして大人と視線が合って、笑いかけられたり、呼びかけられたりする中で、まず「自分」があることに気が付きます。
そのあと、アイコンタクトを行い視線を交わし合う中で子どもは大人との関係を結びます。
具体的には、
・笑いかけられたときに、笑い返す
・イナイイナイバーを喜ぶ
これは子どもにとってのはじめてのコミュニケーションの形といえます。さらに発達が進んでいくと、いつも育ててくれる養育者を見分けることができるようになります。これが人見知りです。
・「わたし」と「この物」の関係
徐々に子どもは、興味の範囲を広げていきます。人と関係を結んでいくのとはまた別に、「物」との間に関係を結んでいくようになります。
例えば、
・おもちゃに手をのばす
・ガラガラを振って音を楽しむ
・つかんでいた物をわざと落とす
などです。
これらの「わたし」と「あなた」という「人と人」の関係、「わたし」と「この物」という「人と物」関係のことを専門用語で「二項関係」といいます。
二項関係は、共同注意が成立するために必要な発達的な土台となります。
・「わたし」と「あなた」と、そして「もうひとつ」
人との間、そして物との間で二項関係を結ぶことのできるようになった子どもはやがて、二つを統合させることができるようになります。
やがて子どもは、他の人が自分以外の対象を見ているとき、その視線の先を追っていくようになります。
例えば、大人と子どもの前にバナナがある光景を考えてみましょう。子どもがふと見上げて目に入った大人が、自分とは違う空間に目線をやっているようだと、顔を見て気が付いたとしましょう。大人はバナナの方向を見ているとします。
すると、子どもは大人が見るのと同じようにバナナを見るのです。これが共同注意が成立した状態です。
二項関係しかできない発達の段階では、大人が別の方向に目線をやっているとしても、その目線の先のバナナを見ることはありません。
ここには、バナナを中心として、「大人」「子ども」「バナナ」という三角形ができます。大人の目と子どもの目が、同じバナナに注目している状態です。これを「三項関係」といい、子どもが発達しているかどうかを見るときの大切なパラメーターとされています。
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共同注意とは
教室の毎日
23/12/16 14:42