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23."お話を聞けない子"の背景と関わり

マイスペ×スパークBlog
さて、今回も前回に引き続き、
お子さんの特徴・特性別の関わりについてです!


今回は、いわゆる、
話を聞けない子、落ち着きのない子です。


どんなに声をかけてもずっと走り回っていたり、

反対に、静かに1人でボールを転がしたりブロックを落としたりといった遊びに熱中していて全くこっちを向かなかったり。


ADHDや自閉症スペクトラムのお子様に見られる特性の一つでもあります。


こういったお子様の多くは、話を聞いていないというよりも、

・そもそも声が届いていない
・意識がこちらに向いていない

という状態であることが多いです。

その理由は様々あると思いますが、
一つ考えられる理由としては、
デフォルトモードからの切り替えが難しい
ということが挙げられます。


デフォルトモード⇄タスクモード


私たちは、少しぼーっとしているような時と、
学校や仕事で色々なことに意識を向けながら過ごす時があります。


ぼーっとしていたり慣れた動作をしている時など、
行動に社会的な意味を持たない状態を、
私たちはデフォルトモードと呼んでいます。

集中力や実行力が低く、
ぼんやりとしていたり注意散漫になっていたり。

みなさんも、1人でぼんやりしている時は
普段より周りの声が届きにくかったりしませんか?

「え?今何か言った?」

と聞き返したりすることもあるかと思います。

この状態がデフォルトモードです。


一方で、行動に社会的な意味があり、
目の前のことに意識を向けて取り組んでいるような状態をタスクモードと言います。

タスクモードの時は集中力や実行力が高いとされており、
また、目の前のタスクに集中して取り組めていることにより、
タスクモードの時は感覚の過敏さも出にくいと考えています。


発達に特性のあるお子さんは、脳の機能的な問題で注意が向きにくく、
デフォルトモードに入っている場合が多いです。

デフォルトモード自体は悪いものではなく、
その状態だからこそ浮かぶアイデアや閃きもたくさんあります。


ところが、発達に特性のあるお子さんの中には、
長時間デフォルトモードになってしまうお子さんもいます。

そうすると社会的に意味のない時間が増え、
そこからの切り替えも難しくなります。


マイスペ×スパークでは、
遊びを通じて、デフォルトモードからタスクモードへの切り替えを図っています。


子どもたちの行動の原動力は感情です。

面白そう!何だろう?

とワクワクすることに興味を持ち、

やってみたい!

という心の動きが脳をタスク状態に切り替えます。


普段と違う声のトーンや動きなど、
新しい感覚刺激や面白そうなものに注意が向きやすく、
タスクモードにパッと切り替わることも多いため、
私たちは遊びの中で、
思いもよらぬ動きや声で興味を惹き、
運動遊びを通して、意識的にタスクモードの時間を作っています。


ご家庭や当事業所でのそうした関わりの中で、
少しずつ、お子さん自身での切り替えが出来るようになり、

・声を掛けるとすぐ返事が返ってくるようになった
・落ち着いて授業に参加できるようになった

というお子様もいらっしゃいます。


デフォルトモードとタスクモードが切り替わる瞬間、
ぜひご家庭でも少し意識してみてください!

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