こんにちは。
都筑区放課後等デイサービス FORTUNAの心理担当です。前回の続きです。
スキナーは、新しい条件づけをパブロフが唱えた条件づけ(条件反射)と区別するために、それぞれの条件づけの特徴を表す名称として、「オペラント条件づけ」と「レスポンデント条件づけ」と命名しました。
これらの名称は、個体が自発的・能動的に環境に働きかけるという特徴(随意的行動、行為)と刺激に対する受動的な応答という特徴(不随意的行動、反射)をそれぞれ表すために作られた造語です。このように2つの条件づけは、それぞれ「行為の原理」と「反射の原理」と呼ぶことが出来ます。
では、行動療法の一つとしてオペラント型条件づけをヒトに当てはめて考えて見ましょう。【きっかけ】⇒【行動】⇒【結果】という流れで考えます。
子どもが体調が悪いと訴えたとしましょう。これはきっかけです。⇒親に学校を休んでも良いといわれ学校を休みました。これは行動です。⇒家にいるときは勉強をしなくて済みますし、親は「大丈夫?」と普段以上に優しくしてくれ、嬉しくなるでしょう。これが結果です。
本当に体調が悪い場合は何も問題はないのですが、学校を休む⇒楽しいという結果だけを学習してしまうと「また学校を休みたい」という気持ちが生まれてきてしまいます。
学校を休むという行動に対して、学校を休むと勉強しなくて楽であるとか、親が優しくしてくれて嬉しいという結果がついてこないようにしなければなりません。学校を休んだ後に楽しいという気持ちが起こらないようにし、学校に行くともっと楽しいという経験を「学習」してもらう、あるいは「再学習」してもらうことがオペラント学習に対する(認知)行動療法の基本的な対応になるのです。
まとめますと、(認知)行動療法は「今現在」の「行動」に着目し、(問題行動よりも適応行動に着目)問題行動自体を抑制しようとするだけではなく、望ましい行動、適応行動を学習させたり、望ましくない行動に対してはより良い行動を再学習させるという観点を持つことが可能になり、適応が促進されるのではないかという考え方なのです。
おわかりいただけたでしょうか。このような話に興味がある方は、次回もお読み下さい。
都筑区放課後等デイサービス FORTUNAの心理担当
都筑区放課後等デイサービス FORTUNA オペラント学習②
研修会・講演会
22/01/18 11:45